自治労音協通信

 5面  NO45号/2001.8.15発行

第15回関東甲夏期交文化交流から

新緑の森・蝉時雨の泉郷に憩う!

文化班指導員 小川典子

★初日にBabyライブ

8月4日から5日、山梨県泉郷で開催された、関東甲夏期交には、五百二十人が結集。初日、「公務員制度改革」について本部吉沢伸夫労働局次長の講演の後、Baby★Babaさんをゲストに、「平和を願うロッケンロールショー」を開催。Baby★Babaのテーマ、から始まり、環境問題から「清掃作業員のうた」「友だちがいなくなる」など7曲を歌い、最後に夏期交の最大の目的は「友だちを作ろう」と呼び掛けました。
舞台前には十代と思われる、新人を中心に、若い仲間のギャラリーも集まり、手拍子で、演奏しているBabyにずっと声援を送っているメンバーが目立ちました。
年々若い人が多く初参加の仲間も多いのですが、地連の開催は割とスペースにも空きがあり、中央のような広さがないのでBabyを間近に見られ、応援にも熱がこもりました。

平和を願うロッケンロールショー

★★文化班合宿

文化班メンバーは、前泊で合宿を組み、発表する構成詩「いらない!神の国教科書」(作/小川典子)や、シングアウトの練習をしました。
主役の社会科の山田先生には、埼玉県本部、校長先生は千葉県本部の仲間が大きな演技で会場を沸せました。

★★★文化交流

二日目職種別分散会の後、午後3時から開催された文化交流は、マカリナダンス「ワーキングマザーであること」仕事と家庭の両立支援法の制定を!のデモンストレーションではじまり、構成劇『働くとはなにか?』を茨城県本部が、構成劇『能力・実力主義って?』を山梨県本部が上演しました。その後文化班が構成詩を発表、短い時間のなかギリギリまで台詞覚えで苦労していた、主役の長峰さんは台詞を覚えきり、アクションも入った堂々とした演技で聴衆を納得させました。
最後は恒例のクイズが実行委員会の司会者より出題され、豪華プレゼントが東京と群馬の仲間3名に手渡され会場が盛リあがるなか、エンディングに「ノーモアWAR」を全員合唱しました。

上演風景、左が山田先生役の長峰さん、右が校長先生役の藤代さん

歴史の事実をねじまげる「つくる会」の歴史・公民教科書

4月8日、文部科学省は、来春から小中学校で使われる教科書の検定結果を発表しました。昨年来、大きな問題となっていた『新しい教科書をつくる会』(西尾幹二会長)が執筆した中学歴史教科書も、百三十七ヶ所(他社平均の約5倍)という多くの修正を経て、合格となりました。
「教育勅語」と「大日本帝国憲法」を礼賛し、侵略や植民地支配への反省を自虐」と攻撃してきたグループの特異な思想と歴史観が、来春以降、教育現場に持ち込まれようとしています。朝鮮半島は「日本に向けて突き出した一本の腕」で、日本の防衛が困難になるから植民地にした、とでもいいたげな植民地観。日本の満州侵略で「経済成長」し、人口も流入したという侵略観。「白人の植民地支配にあえいでいた現地の人々の協力で」緒戦を飾り、「東南アジアやインドの多くの人々に独立への夢と希望を育んだ」という戦争観。どこもかしこも、驚くべき、あるいは失笑を禁じえない記述に満ちています。
中国政府がただちに「強い怒り」を表明し、韓国政府が駐日大使を一時帰国させたのも、無理はないのです。この教科書の登場で、再び私たちは、日本の近代をどう捉えるか、という間いの前に立たされることになるでしょう。そしてそれは、近隣諸国と未来にどのような関係を築いていくのか、という問いとも重なってくるのです。
現在各地で教科書の採択が行われています。そのなかで「新しい歴史教科書をつくる会」主導の扶桑社発行の歴史・公民教科書は、戦争肯定、女性蔑視、自国中心主義の教科書であると内外から批判をあびています。従軍慰安婦の記述がなく、伝統的家族観を煽るこの教科書は、男女平等教育の視点からもおかしいと各地で多くの市民による活動が起こりました。「つくる会」側は、学校票をなくすように教科書採択方法を変えて扶桑社の教科書を採択させようとしています。
しかし栃木県下都賀教科書採択協議会が扶桑社の歴史教科書を採択しようとすると、全国から抗議が集まり再協議となりました。また、東京都杉並区、国立市などでも市民が「人間の鎖」を行いました。今、日本の民主主義が問われているのです。

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構成詩「いらない!神の国教科書」


 作/小川典子

「日本劣等(列島)神の国
(森林と岩清水の文明=縄文文明とは?)


*おたまじゃくしはかえるの子の替え歌で


日本武尊の神話から
日本文明開けたと
古墳時代を逆のぼり
天皇皇族あおぎみて

皇国臣民庇護のもと
劣等意識をひた隠し
蝦夷や隼人を征伐し
異国の文化破壊した
(くり返し)
日本劣等神の国
日本列島文明論

「偽りの歴史」


1 新しい言葉が新しい歴史をつくるのではない
  新しい時代が新しい言葉を生み出しています
  偽りの歴史にいつわりの新しい言葉が使われても
  真実の歴史をゆがめられはしない


2 偽りの歴史は為政者の歴史をつづるため
  日本人のえごでなく人として真実言葉にしよう
  本当の歴史に目を塞ぐ人たちがつづる言葉は
  新しい時代をつくり出しはしない

「教えられなかった歴史」


1 教えられなかった歴史があることを
  こどもたちに伝えよう
  本当の歴史を知った時
  過去の歴史に学んだ時
  二度と過ちをくり返さない
  歴史をつくる勇気をもった人になろう


2 教えられなかった戦争の真実を
  ひとびとに伝えよう
  真実の歴史を語る時
  侵略の歴史に気付いた時
  二度と為政者に従属しない
  歴史をつくる心をもった人になろう


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