自治労音協通信 |
2面 NO36号/99.11.15発行 |
わがまま音楽紀行(連載第6回) ★ロック編 大阪市職労 宮本雄一郎 ★ 1 ロックを歌う中国 季節の移るのは早いもので秋も深まってきました。自治労音協会員の皆さん、いかがお過ごしですか。北の方では紅葉の季節が始まっているのでしょうか。私のこんな連載が一年も続くなんて本当に世の中って不思議だなあという気持ちと、事務局の人のお世話に心から感謝をして今回も脈略なくあちこちを放浪します。 お前のそばを通りかかったが ROBERT JOHNSON CDラベル
★ 2 アジアの顔つき ところでまた話は飛びますが、私がアジアを歩いていて気が付くのが「日本風の顔」ということです。欧米系の人からみればアジアの人々の顔付きはよく似ていて、民族的な差は捉えにくいようです。しかし、アジア人の眼からみれば違います。たとえばタイの人なら小柄で眼がくりくりとした愛嬌のある顔付きがあります。少し前にファイティングポーズをとるゲイのボクサーがスポーツ新聞にのっていましたが、彼などいかにもタイ人風の顔付きをしていました。アジアの顔でもインド・アーリア系の人は東南アジアの人々とはまた違っています。眼の色や髪の色、ひげの濃さや体格が違いますが、それ以上に感じるのは視線の違いです。相手には悪気はないのでしょうが、じっと相手の心を見透すような鋭い眼光に、思わず眼をそらしてしまいます。「金をくれ」というこじきの態度でさえ何となく堂々としています。「ノー」と断ると、「なぜノーなのだ」と問い詰められそうな気がして私はこそこそと逃げ出してしまうのです。 ★ 3 ロック音楽を育てた顔 以前にロック音楽は一九五十年代のアメリカに発したこと、ロック音楽の特徴はそれがどのような国や地域にも根付いて芽を出すことであると述べました。でも、よく分からないのは、それがどうしてそうなのかという点です。ロックのどこに普遍の秘密が隠れているのでしょうか。この問いは結局、ロック音楽の性質を決定するものは何なのかという問いになるでしょう。ロック音楽の特徴をひとことで表現することは難しいのですが、そのひとつはロックの源流であるブルース音楽に求められるでしょう。ブルース音楽は、ロック音楽にもっとも大きな影響を与えた音楽ジャンルであり、ロックの生みの母といわれています。ブルースは十九世紀以前からアメリカ黒人の間で歌われ続けてきました。
ギター一本を手にひとりで歌うロバート・ジョンソンの声と、歌の合間にささやきつづけるスライド・ギターの応答が、今も変わらないブルース音楽独特の主張を聴かせています。個人的な感傷の中の絶望と希望、悲運と幸運、嘘と真実、下降と上昇…。ブルース音楽がロックに引き継いだのは、そんな矛盾した歌の心でした。そして、きわめて私的な心のつぶやきが聴く人に届くとき、歌は普遍となり境界を越えていきます。 (つづく) メール:miyamotoyuichi@webtv.ne.jp |
★第5回全逓文化学校に参加して! 左端でギターを弾くのが庄司さん |
(毎回同じはじまりですが…)九月二十三日〜二十五日、”東京よみうりらんど”で、サークル協議会主催の全逓文化学校に参加してきました。今回は、(いつもながら…)だいぶ遅れての参加で、会場につくころには
もう宴会が 始まってしまっていました。とりあえず挨拶をし、鬼の宴会に 参加しました。 遅れた理由は日音協近畿支部のCDを作っていたからで、なんとか、文化学校に間に合わせようと必死で作って、十五枚もって行きました。しかし、なぜか売れて、見事完売いたしました。ありがとうごさいます。一枚千円です。これを読んだ希望者は連絡ください。ほほほ。
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