自治労音協通信

 3面  NO35号/99.9.10発行

地連別夏期交流集会報告

☆中国地連

広島県本部世羅町職労 大霜 孝治

第十三回自治労中国地連青年女性夏期交流集会は一九九九年七月十七日(土)〜十九日(月)に広島県西城町の「ひろしま県民の森」で開催されました。参加人数は、中国五県から百二十七単組三百八十名を超える規模でした。
一昨年の地連夏期交に引き続き?開会集会が始まると同時に雨になり、急遽支度してあった体育館へ移動して、若干遅れての開会集会となってしまいました。
三日間をとおして小雨の降る中ではありましたが、熱き心の青年女性達には関係なく、初日の文化交流(後述)、二日目の職種別分散会と各県交流(焼き肉)、三日目の閉会集会と、熱心に学習交流を進めて行きました。
さて、私達文化班は前日(十六日)から我が「せらばんど」メンバー二名と地連幹事、山口県本部から一名の五名で、各種集会及び文化交流の歌唱指導(シングアウト)について話し合い、自治労仲間のうたから抜粋した曲を含め、全十一曲での構成としました。(構成曲/ 怒れ火の山、ふるさと、怒れ怒れ怒れ!、なんだろね、Sing a Song(夢を心に)、プレゼント、Goodbye Overwork、 限りなき躍進、インターナショナル、 ねぇせんせい、平和の火よ走れ)
当日は開会前から各県代表の文化班担当者も集まり、総計十五名での文化班構成となりました。先ほど延べたように、前泊からの参加は五名であり、しかも演奏者について確保できなかったため、「Hyperせらばんど」を起動(笑)し、シーケンサーによる演奏(ドラム・ベースほか)とキーボード生演奏、そして我々ボーカルといった形で歌唱指導を行って行きました。
今年は、「SING A SONG(夢を心に)」と「プレゼント」の二曲をメイン曲とし、全体を通して歌って行きました。”最近の新入組合員は、「限りなき躍進」や「インターナショナル」を知らない”と、ぼやいた方もあり、歌唱指導も考えましたが、時間の関係上実施にはいたりませんでした。
初日の文化交流については、各県本部から様々な出し物があり、広島県本部(社会福祉法人のワンマンな経営に対する組合員の闘争)と山口県本部(職場でのセクシュアルハラスメントの取組)の構成詩があり、他県からも歌や郷土芸能などの出し物もあり、とても充実したものとなりました。
我々文化班も、文化交流の中で何かやろうと言う事で、「SING A SONG(夢を心に)」と、「プレゼント」(四部合唱バージョン)を発表しました。しかし、練習時間もろくに取れない中での文化班発表となり、納得のいく出来ではありませんでしたが、気持ちは十分に伝える事が出来たと思います。また、文化交流は最初は外で行える予定でしたので、「ひろしま平和の火」を各県へ分け、キャンプファイヤーへと繋ぐ催しを考えていましたが、あいにくの雨で実施できなかったため、最初のシングアウトの中で、それでも「『ひろしま』を伝えたい。」という思いの中、予定していなかった曲「和平と愛実へ」を歌いました。『少しでも平和への思いを伝えたい』との思いからです。歌い終わったあと、参加者の拍手で「やって良かった」と、とても嬉しく思いました。
三日間をとおして、今回選択した曲については、十分に参加者の心に焼きついたのではないかと自負しています。ただ、専門班の運営体制として、文化班も十分な体制が出来るように、前泊からの参加や、練習時間の確保などといった今後の課題も生まれてきました。
さらに、末端単組での「せらばんど」の知名度がまだまだ低い事(自治労音楽協議会では知っていただいていると思いますが)と、自治労なかまの歌の浸透率を高める事も今後の課題と言えます。
なお、広島県本部(地連事務局)と、@今後「合宿体制」を文化班に取り入れられないものか。A中国五県を統括できる音楽協議会の設置と、人材の発掘ととりまとめを行う。などの点について、今後の協議事項としていくことを話し合っています。
また、交流集会の中で、”歌”に共鳴し話しかけて来てくれた仲間や、交流会終了後に”歌テープ”の申し込みなども若干あり、これから音楽活動(文化活動)を広めていくことに意欲を感じてきているところです。
私は職種別分散会の座長となっていましたので、各地の仲間の職場実態や職場でのたたかいについて学び交流していく中で、仲間の団結力を高める方法の一つとして「うた」を取り上げ、「講演は聞くだけで終わってしまう事もあるけれど、”歌”はいつでも何処でも歌えるし、詩の中に込められた願いや気持ちはいつまでも残る力があるんだよ」という事を話していきました。
終わってみればあっと言う間の交流集会でしたが、「来年は中央夏期交流集会で頑張ろう」の言葉で、この集会を終わっていきました。

☆関東甲地連

東京都本部直属支部 小川典子

七月三十一日(土)〜八月二日(月)、山中湖畔、撫岳荘、湖山荘キャンプ場で、第十四回自治労関東甲地連青年女性夏期交流集会が開催されました。関東一都八県から六百人が結集しました。
文化班は前泊で湖山荘体育館で、トラブルやハプニングが起きたため?午後四時からぼちぼち練習を取り組みました。文化班は女性五名、男性八名で、東京5、群馬3、栃木2、茨城1、埼玉1、神奈川1(当日の舞台係)の十三名が参加しました。ほとんどが、初参加でしたが、メインの構成詩「あばよ君が代さらば日の丸」という、「グループたまじまん」の市野宗彦さんのオリジナルを発表しました。日の丸、君が代の歴史的な背景と、戦争の空しさとその怒りを語り継ぐことの大切さを、市野さんの主張を込めた切々とした詩の重みが、インパクトのある台詞や朗読の詩と折り重なりすばらしい台本で、不十分ながらも上演することが出来ました。
また、例年お馴染みのコント自衛隊パート9では『ノストラダムスの大予言・ガイドラインで緊急出動』を、隊長に東京社保の新人宮内要、兵隊に群馬の植木進、黒沢真由実が初挑戦。メリハリある展開で最後の落ちは、皆で考え、植木進(等)さんの「お呼びでない?こりゃまた失礼!」の一言と、隊長の「ギャグが古くて遺憾に思う!」でしめくくられました。
各県の仲間の構成劇は『育児休暇が取れない!』を山梨県本部が上演。
また『子どもたちに健やかな成長を祈ってー市川市学校給食民間委託反対の闘いから』を千葉県本部が上演しました。千葉は、音楽活動家養成講座での制作台本を生かし、多くの仲間を結集した事前練習と交流会を取り組み、引き続く県本部大会での発表も予定しています。千葉の仲間たちは、組織に支えられた取り組みのなかで闘いを広め、これまでの闘いの総括と次期への展望を、構成詩を取り組む中で意思統一してきています。
今回の文化交流では、第十二回で上映したフィリピン編に続き「記録映画『教えられなかった戦争ー沖縄編−阿波根昌鴻・伊江島のたたかいー』(企画・製作・著作=映像文化協会)の後半部分を四○分上映しました。製作者の高岩仁さんの報告を受け「なぜ戦争が起こるのか?それは資本家の利潤追求の意図が明白である」ということを話され、アジアシリーズの記録映画づくりのこだわりの原典を教えられました。そして、最後の「均等法ガイドラインクイズ」で盛り上がった後、『決意ー日本国憲法第十八条の歌』(詩・曲=市野宗彦)の全員合唱で締めくくりました。
舞台設営、音響、照明はSSCが企画し、舞台監督に土屋隆治、音響鈴木孝治、照明常磐数行が担当しました。
文化班のメンバーは、後半は運営班に配属される人や、分散会での座長や分散会報告などその他の忙しい任務の中、二日目のスポーツ交流の時間に合宿を取り組み、分散会で不十分だった職種交流の続きや、最終日の企画の作成と練習を行いました。
最終日にはインターナショナルの由来を劇にして、その歴史的背景を参加者に伝えることが出来ました。また、職場オルグで帰られた松本敏之さんが、前日作成してくれたパソコン演奏のテープでシングアウトとインターナショナルの全員合唱を取り組みました。このシングアウトでは一昨年から千葉の仲間のマカリナダンスが登場し、特に「グッドバイオーバーワーク」では乗りが良く全員でマカリナダンスを踊りました。今年は、プレゼント、和平と愛実へ、ひとりじゃないよ、Goodbye overwork、決意、限りなき躍進、インターナショナルを歌唱指導曲として取り組みました。伴奏班はキーボード、パーカッション松本敏之、ギター桃井雅和(茨城)堀米純(群馬)でメリハリある演奏で歌唱班を支えました。
歌詞カードや文化交流プログラムもしおり挿入曲も含めて別に印刷し、全員に配付しました。最後の文化班紹介で、班長の工藤てい子さん(東京国分寺市職)が、「私は踊りをやっていて歌は得意ではないが、自治労のなかまの歌には、職場や生活が歌われていてとても好きになった。一般参加の皆さんも是非今度は文化班で参加しませんか!」と訴え拍手が湧きました。だれでもが参加できる、そして短い練習時間にもかかわらず素晴らしい発表が出来たことに、参加者全員が応援してくれました。再来年はきっと多くの仲間が文化班に参加してくれることでしょう?

◇発表曲◇
君が代は
あばよ天皇、さらば君が代
小さな骨
いろんな顔いろんな声

君が代は」
君が代は気味が悪いよ
千代に八千代に血塗られている
日の丸の赤は 人民の血
白地の白は 人民の骨
いくさのたびに
骨と地の旗をおしたてて
他国の女や子どもまで
地を流させ 骨にした
戦が終わると 平和の旗になり
オリンピックにも アジア大会にも
毎晩 テレビ番組が終わったあとにも
君が代に伴奏され
いつまでも いつまでも
ひるがえる血と骨の旗
人民の一日は
日の丸でしめくくられるのだ
市役所や屋上や 学校の運動場にも
なにごともなかったように
ひるがえっている
日の丸の赤は 人民の血
白地の白は 人民の骨
日本人は忘れても
アジアの人は忘れはしない

「小さな骨」
早春の広島の川の 透き通るみな底に
ふと見つけた 小さな骨
ふさふさとした黒髪の少女か
つぶらな瞳の少年かHumー 小さな骨
閃光と炎と ほろびた町の
あの日の死の幻影 
ああ川砂にしがみつき
流れに手をあげる 小さな骨
人間の悲しみが 怒りと力になることの囁き
小さな骨 
平和への人間の力を信じよう 
人間の平和への誓いをHumー 小さな骨

 

★記録映画

『教えられなかった戦争
ー沖縄編−阿波根昌鴻・伊江島のたたかいー』

企画・製作・著作=映像文化協会
FAX046-981-0918・045-982-0507/TEL045-981-0834
〒227-0061神奈川県横浜市青葉区桜台4-48
協力 伊江島反戦平和資料館「ヌチドゥタカラの家」・沖縄反戦地主会・沖縄=一坪反戦地主会・「教えられなかった戦争」製作上映実行委員会
◆販売価格◆16mm映画¥80万/ビデオ¥3万
(上映時間・1時間50分)

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