自治労音協通信

  3面 NO30号/98.11.15発行

<道楽道>舞台裏から見続けた二十?年

第一話 最近、女性が頑張っているぞ!

(全電通) 常盤 数行

写真/第10回中央交流集会文化班講師(歌入り劇「夢追い人」上演の際舞台監督)で参加。前列左から4人目が常盤さん。

全電通の常盤と言います。「働くものの音楽祭」で長年、舞台照明を担当させてもらっているといえば舞台を思い出していただける方もいらっしゃるのではないかと思いますが…。これから、何回かに分けて舞台裏から見た自分の感じたこと、経験したこと等を書いてみたいと思いますので最後まで読んで見てください。

最近、照明の現場に行きますと、とかく若い女性スタッフが非常に多く目に付きます。きつい、汚い、危険、という3kがもろに当てはまる仕事環境なのに、どうしてとお思いでしょうが、「なんで?」と聞くと、コンサートを見に行って自分もやって見たいという思いを強く持っているようで、その強い思いがあるため、失敗して怒られてもへこたれない!しかし、男の子はというと、外見での格好良さにあこがれてみたものの、実際の現場は想像していたものよりはるかに仕事がきついため、すぐめげてしまうようで昔の人に言わせれば「辛抱の無い子だね!この子は!」と言った状況でしょうか。音響の世界でも、照明よりひどくはないにしても、状況は同じのようです。「世の若い男の子、もっとしっかりしろ!」…これはおやじの言葉…自分も、将来照明家をめざす女の子を何人か指導していますが、ことは簡単に運ばないのが世の常とでももうしますか…女性スタッフばかりの現場は、身も心もやせる思いがするのです。

テスタの使い方ひとつでも恐ろしい事の起こる予感があるし、「Ωの法則って、りんごの落ちる奴ですか?」「使わないライトをばらしといて」と言ったらネジまでばらばら・・『言葉を失うとはまさにこの事』…。また、30Aの負荷回路に40Aの負荷をかけてブレーカをとばしたりするのは朝飯前…おかげでホール照明担当から怒られたり、逆に見てられなくて担当が仕込みを手伝ってくれたり、等々僕らとすれば恥かしいことですが、メリット?もあったりして、とかく色々な事が起こります。

それに、女の子は言われたことにダー!と一目散に突っ走る傾向がありまして、電圧がかかっている端子を素手でさわって感電したり、綱元でバランスを確認しないでストッパをゆるめて悲鳴をあげていたりする訳でありまして、また、タレントに見とれるあまり自分の仕事をすっかり忘れてお客様状態になっていたりと・・。

こんな事ばかりかくと女性に怒られそうですが、でも、兎に角がんばっているのも女性であることは、紛れもない事実であります。流行を作り出すのもそうですし、サークル活動でも同じことが言えるのではないでしょうか?「働くものの音楽祭」でも女性の頑張りが目立つサークルは、発表に熱が入っているようなきがします。男性ばかりが悪いと言っている訳ではないので誤解のないように!

ムービングライト(コンピュータ制御にて、色、模様、動き等自動で変えられるライト)全盛の昨今ですが、彼女達にはいつも言うことが有ります。「目指すのは、照明家ではなく明かり家だ!フェーダにかかる指先ひとつで光を操れる様に、自分の感性を磨きなさい。感性を磨くのに大切なのは、自分が素直な気持ちになる事、昼の公園、夜の公園、田舎の夕暮れ、都会の夕暮れ、人々は色々な状況の中で生きている、そんな様々な状況を自分の目に焼き付けておく事、すなわち、注意深く周りの状況を見つめ目と感じ取る素直な心が大切だ!」と。

『天城越え』という歌があります。よく女の情念を歌った曲と言われますが、皆さんはどんな色、どんな光を使って女の情念をどう表現しますか?実は明かり家にとってこういう事を考えている時が一番楽しい時間かもしれません。また、今は失敗ばかりしている彼女達のはばたく姿を待ち望んでもいるのです。次回お楽しみに!(つづく)

なかまの便り・人との出合いを大切に!

畑田 通夫 東京都本部三鷹市職

写真/第9回自治労コンサートでビートルズナンバーの弾き語り演奏中の畑田さん

皆さんこんにちは。三鷹市役所に勤めている畑田通夫と申します。第十六回音楽活動家養成講座、第九回自治労コンサート(曼陀羅2)のライブに出演きせていただいて以来ごぶざたしております。

実はその後けんしょう炎を患い、ピアノがあまり弾けなくなって落ち込んでいます。でも、何かできることをと思っていたところ、そのライブで出会った広瀬俊行先生が、よみうり文化センター(新宿)でピアノコード奏法という講座を始めるというので、早速受講しました。

ここで、「作曲することが、一番勉強になる」という貴重なアドバイスをいただき、やるぞ!と思いつつ、ついついエルトン・ジョンの弾き語りで悦に入ってしまい、未だ進歩なしという状態です。

まあしかし、早くオリジナルをためて、広瀬先生にぶっけてみたいと思っています。(ジャズピアニストの広瀬俊行さんは、現在自宅でも個人教授をされています)

ここで希望を失ってやめてしまえばそれでおしまいですが、未来をみすえて続けていけば、可能性はひらけていくと信じ、人との出会いを大切にしていこうと思います。

真栄のサークル組織計画*連載第3回

オルグは難しい!

藤原真栄(秋田県本部角館町職労/ザ・リバーサイドグラス所属)

写真/第10回自治労コンサート(岩手)で歌う二代目伊藤(旧姓藤元)カオリ(現在一児の母)

今まで一番苦労したことはユニットの維持だったと思います。

前回RSG(私が属しているリバーサイドグラス)の誕生の話をしましたが、芸能界でもパッと出てきてスッと消えるアーティストが多いのに素人がユニットを継続して行くにはそれなりの苦労がありました。

三〇代後半の私たち男性メンバーと違い、若い女性の場合はいろいろな人生の転機が待っています。ご多分に漏れず初代ボーカルの柏谷さんは一年半の活動後めでたくゴールイン。間もなく懐妊でお休み。「せっかく立ち上げたユニットがこれで終わってしまう」残されたおじさんたちは途方に暮れました。

「役場に誰か次のボーカルはいないのか」と他のメンバーから言われ、当時役場に入ったばかりの伊藤さん(旧姓藤元)にアタックすることにしました。

初代のボーカルのときもそうでしたが、これほど難しいオルグはなかったような気がします。とにかく自分も若い女性に免疫がないということに気がつきました。幸い、素直に私の言うことに騙されてくれて何とかRSGは活動を続けることができました。

伊藤さんも昨年めでたくゴールインし、現在三代目のボーカルでがんばっていますが、この三回のボーカル探しで人を組織していくことの難しさを十分勉強させられたような気がします。

もう一つ「継続は力なり」この諺も実感しています。とかくユニットを組んだのはいいがすぐにばらけてしまうというのがよくある話です。原因はいろいろ有ると思いますが、その一つが練習だと思います。RSGの場合週一回の練習はよほどのことがない限りつぶしません。現在私は本拠地から約五十キロ離れたところ(自治労秋田県本部専従)に赴任していますが、練習日には練習場へ通っています。どうしてもメンバーの都合が合わないときでもその週の内に練習するように心がけています。忙しさにカッコつけて練習を飛ばしてしまうとズルズルと顔を会わせる機会が無くなるからです。ささいなことですが、継続することこそ本当に力になるのだと思っています。

つれづれなるままに三回も掲載させていただきましたが、最後に一言。一人では気楽ですがやっぱり寂しいです。あなたも運動の中で仲間を見つけユニットを組んでみてはいかがですか。

(おわり)   

”記録映画”

『教えられなかった戦争・沖縄編ー阿波根昌鴻

(あはごんしょうこう)・伊江島のたたかいー』(1時間50分)いよいよ完成!

企画・製作・著作/映像文化協会

連絡先/TEL045-981-0834 FAX045-981-0918

ビデオ販売価格 3万円、16mm映画80万円

<上映スケジュール>

12月18日(金)14:00〜19:00シニアワーク東京(飯田橋)

12月19日(土)14:00〜18:00豊島公会堂(池袋)03-3981-1009

12月20日(日)14:00〜シニアワーク東京(飯田橋)03-5211-2310

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