申し入れ

 航空自衛隊岐阜基地司令様


 私たちは、本年5月国会を通過・成立した周辺事態法などガイドライン関連法が日米軍事協力の今まで以上の緊密化と自衛隊を始めとした日本の官民挙げての米軍への戦争協力を可能にすることに非常に危惧を持っています。

 私たちは、生活の場である地域の戦争協力や準備の実態を再検証し、地域から戦争への道につながる動きをなくしていくために、それぞれの場で活動してきました。

 本基地に配備されている部隊や基地の役割が直接戦争や戦闘行動、海外派兵などに結びつかないということで私たちはその実態を充分把握していませんでした。しかし、航空自衛隊の航空機と関連兵器の開発・試験という日本の軍備強化の最前線の基地であること、そして、パトリオットの配備を通じて軍需産業の集積地=東海地方の防衛拠点としての役割を果たしていることを今日の航空祭で実際に見ました。また、隣接する川崎重工がヘリコプターの修理などで、米軍と緊密な関係にあるのも周知の事実です。ベトナム戦争の時は名古屋港から故障や被弾破壊した戦闘ヘリコプターが飛来したこと、その過程で墜落事故も起きたことはまだ記憶に新しいことです。

 このような重要な基地が市街地のまっただ中にあることは、住民の生活を脅かす危険性が高く、住民の「安全な生活」とは相容れないものです。

 本基地が行っている航空祭や中高生対象の「防衛講座」開催、航空博物館への協力などの積極的な広報活動によって、日本の軍事力の市民への誇示になっていることにも強い危惧を持っています。

 以上をふまえ、以下を申し入れます。

1、主翼の強度不足を解決できていない危険な戦闘機、F2の開発・試験を岐阜基地で行わないこと

2、航空祭などで、戦闘機や兵器の展示や市民への公開・記念撮影などの軍事力誇示の広報を中止すること

3、中高生に戦争動員をあおる「防衛講座」を開催しないこと

4、米軍の戦闘ヘリなどの実戦で破壊された兵器の修理などを受け入れないこと。関連業務・協力(米軍だけでなく受け入れ企業の川崎重工も含めて)は一切しないこと。

5、基地の業務、配備されている部隊の業務、及び不可分である川崎重工の仕事内容を公開し、住民の不安を軽減すること。

1999年11月13日

ピースアクション東海ネットワーク
 愛知/不戦へのネットワーク
 浜松/NO!AWACSの会・浜松
 三重/戦争をしない・戦争協力もしない三重ネットワーク
 岐阜/岐阜ピースサイクル 他


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