「ちょっと待てぃ!」宣言5・24集会アピール(2009年5月24日) |
いま私たちの目の前で、日本政府は「海賊対策」という名目で陸・海・空3自衛隊をソマリア沖やジブチ共和国へ5月いっぱいまでに派兵させ、6月に入るやいなや、すでに2カ月に及ぶ海上での作戦をやっている海上自衛隊の護衛艦「さみだれ」と「さざなみ」に合流させようとしています。国会で論議することもなく、有権者に信を問うこともないまま、無法で無理な見切り発車をし、既成事実を積み重ねることで、ソマリアや対岸のイエメンの人々に銃を向け、やがて殺し殺される関係に入ろうとしています。私たちは、この事態に対し、断固たる反対の意志を「ちょっと待てぃ」宣言として発します。
集会発言でありましたように、待ったをかけねばならない問題が押し寄せています。原発のプルサーマル問題、沖縄の辺野古新基地と東村のヘリパッド建設問題、去年改悪された宇宙基本法に基づく宇宙空間での軍事利用問題、10月10日の小牧基地祭でのベルーインパルス飛行計画、どの問題も日本が相対としてどの道を選択するのかに、大きく関わります。中でも専守防衛であったはずの自衛隊を軍事・外交政策の先兵として制約なしに海外展開させる国家的選択は、私たちに軍事国家を強制し、それは、私たちの何気ない毎日の生活が世界のさまざまな地域生活する人々と、いやおうなく敵対関係医は言ってしまうことになります。「テロ特」や「イラ特」と違って今回の自衛隊の3軍の派兵は、他国支援ではなく直接自衛隊が武力行使の正面に立つと理解せざるを得ません。給油艦と護衛艦3隻、P3C対潜哨戒機2機、陸自の中央即応連隊、これらの部隊への物資支援をするC-130輸送機、合わせて1000人の隊員たちが「海賊対処」の名目でアメリカ中央軍の指揮下で事実上6月から作戦行動に入ります。この事態に対し、私たちは腹の底から「日本政府、待った!自衛隊待った!」の声を上げます。
なんとか大勢の人たちに理解していただく努力をしましょう。
「戦争史に行くのではなく海賊対策に行くのだ」という麻生首相に対し、「それならば、自衛隊を出す必要はない」と言い続けましょう。
ソマリア沖派兵を喜ぶのはオバマ政権のみであることを訴え続けましょう。
「海賊対策」に名を借りたパキスタン・アフガニスタンへのオバマ政権の軍事政策に加担することになると言うことを訴え続けましょう。
ソマリア・イエメンの人々に銃を向けるなと訴え続けましょう。
マスコミに対して、正規・非正規労働者の首切り、新型インフルエンザの大流行、これらもまた大事な問題ですが、5月27日から参議院で始まる「海賊対処法」と、現地の自営他員の問題を憲法問題として大きく取り上げることを要求しましょう。隊員たちは、法的根拠が何らないまま他国の人々を殺す命令をいつ受けるかわからない毎日を、任務として強いられます。こんな状態に待ったをかけ、一日も早く撤退させるために、さらに大きな声を上げ続けましょう。
海上自衛隊の派兵を要請したはずの「日本船主協会」は今やその必要性を主張しなくなっています。にもかかわらず、「テロ特」「イラ特」を越える派兵法案が成立すれば、もはや歯止めのかけられない滅茶苦茶な派兵状態になっていきます。こんな法案を絶対に成立させてはなりません。この意志を確認して、「5・24ちょっと待てぃ 宣言」とします。
2009年5月24日 「ちょっと待てぃ集会」参加者一同