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空中給油輸送機KC767事故並びにC130輸送機事故についての質問書

愛知県知事 
神田 真秋様

 貴職におかれましては、日々県民のための県政に努力されていることに敬意を表します。
早速ですが、12月12日、日本海上空で試験飛行していた航空自衛隊の空中給油機KC767の燃料給油装置に不具合が発生し、機体後部に下がった給油管が収納できなくなり、岐阜基地へ緊急着陸をし、その際に給油管の先端と滑走路の摩擦によって発火するという、重大な事故が発生しました。
 この事故に関して、先般、申し入れ書をお送りいたしましたが、改めた事故に関することと今後に対しての質問をさせていただきます。
今回の事故は、大事には至らなかったものの、航空燃料を積む給油機の火災の発生という、まかり間違えば大惨事にも繋がりかねない重大な事故であると認識しています。空中給油機に関してはその配備が1年も遅れ、その後もトラブルが続いています。今年度末には追加の2機が導入されると聞いています。その意味からも今回の事故の対処は緊急性を要すると考えます。できるだけ早い次期の話し合いの場の設定をお願いいたします。
 尚、回答については、文章での回答をお願いいたします。

◆空中給油機KC767の事故に関する質問
 @以前の話し合いの場での、空中給油機に関する県の認識は次のようなものだったと理解していますが、間違いはありませんか。今回の事故でもこの認識には変更はありませんか。
*給油機導入でも小牧基地の役割には変わらない
  *基地の強化とは考えていない
  *「空中給油輸送機」という名称どおり基本は輸送機と同様に考えている
  *離陸後の目的地や役割などについては関知しない
  *安全性については防衛省の説明をうけいれている

上記の内容は今回の事故で根本的にひっくり返ったと思います。その上で質問です。

A事故の発生から岐阜基地への緊急着陸までの防衛省からの連絡、説明の経過を時系列にそって明らかにしてください連絡は具体的にどこからどこへどのような手段で行われましたか。小牧基地から空港内の事務所へ電話でとかいうことです

B名古屋空港への着陸の打診や相談はありましたか。

C航空対策課は県の他の部署や他の機関(警察、消防など)、地元自治体へ連絡はどのように行ないましたか。

D知事への報告は行いましたか。いつの時点で行いましたか。知事からの対応の指示はありましたか。あったなら内容はどのようなものでしたか。

E緊急着陸後現在まで防衛省からの連絡、説明について時期と内容を明らかにしてください。

F防衛省から事故原因の説明はありましたか。県は原因の説明や対処の説明は求めましたか。

G県の基地への申し入れの内容と基地の回答を明らかにしてください。文書回答は求めたのでしょうか。

H給油機は一号機も整備中の事故、不具合などで小牧基地到着後一度も飛行できていないとことです。この点につての基地側からの説明はありましたか。また、県は説明を求めましたか。

I今回の事故とあわせて考えると空中給油機は重大な欠陥があるとしか思えません。このように多岐の不具合がおこるのはトータルな信頼性のない欠陥機といわざると得ないと思いますがいかがでしょうか。

J県は空中給油機の安全への信頼性を防衛省に確認しましたか。今後、確認するつもりはありますか。

K空中給油機の配備、飛行について県はどのような対処を行うつもりでしょうか。安全確保の内容など具体的な回答をお願いします

L今年度末までに3号機が配備される予定です。県はどのように対処するのですか。安全性の確認はどのように行いますか。配備の延期や中止を申し入れる考えはないでしょうか。

Mこのような重大な事故を起こした空中給油機への県の認識は以前と比べてどのようにかわりましたか。

◆ C130輸送機を含めた小牧基地の事故の連続発生についての質問
小牧基地に配備されているC130輸送機について、部品の落下事故や訓練中のトラブルなどで滑走路が閉鎖されるなど事故が多発しています。このような事態に対して、C130輸送機についての安全性や整備力に疑念が募ります。
空中給油機事故と関連して質問をします。

@事故など小牧基地に問題が生じたときの県の対応を知ることが困難です。地元二市一町はすぐ申し入れを行いますし報道もされます。県は今回の空中給油機事故について申し入れを行っているようですがまったく報道されません。マスコミへの連絡や発表は行っているのでしょうか。ホームページなどで発表するという方針はありませんか。

A情報公開の一環として防衛省とのやりとりをホームページで公表する考えはありませんか。昨年のF2墜落については三菱や防衛省とのやりとりが載っています。同様なことが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

B今回の事故や一連の事故を受けても小牧基地は安全であると考えていますか。

C小牧基地のホームページで「国際協力の礎」と表現しています。基地司令もイラク派遣の中心という内容の挨拶をしています。イラクでは武装した米兵3万名以上を前線に送り込み事実上米軍の輸送の大きな位置を果たしました。名古屋高裁はこうした活動を違憲であるという判断をだしました。小牧基地のこのような役割は、県がこれまで説明してきた「輸送と教育」という基地機能の説明とは整合性がないように思われます。これでも小牧基地の性格、役割は変わっていないとお考えですか。

D基地関連の安全確保や役割の変化に対して地元自治体も含めた基地との協定をむすぶということは考慮できないでしょうか。
以上

以上の質問を踏まえ、空中給油機事故に際して申し入れた以下の内容を改めて要請します。

1)小牧基地所属の自衛隊機の飛行などの安全性が確認できるまで滑走路の使用を認めないこと
2)小牧基地所属の自衛隊機の徹底した検査と整備を求めること
3)小牧基地の整備部門の徹底した作業内容の検証、見直しを求めること
4)小牧基地の飛行、運用部門にも同様3)と同様のことを求めること
5)安全確保のために小牧基地の過去の対処を全面的に明らかにするよう求めること
6)今後の安全対策を具体的、詳細に求めること
7)飛行再開にあたっては、現在の前月末の一括申請方式を改め、個別の飛行、滑走路を使用しての訓練などの詳細を申請させ安全が危惧されるようなものは滑走路使用を許可しないこと
8)事故原因の調査、安全性の検証は防衛省―自衛隊の内部調査の報告ですまさないこと。外部の専門家と市民による調査委員会による検証を行うこと。情報はすべて開示すること。
9)空中給油機3号機、4号機の配備中止を防衛省に求めること。配備に同意しないこと

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