不戦へのネットワーク 有事法制反対ピースアクション

田母神前航空幕僚長は確信犯 退職で幕引きは許されない(2008年11月4日:不戦へのネットワーク)

麻生内閣総理大臣 様
浜田防衛大臣 様

 田母神前航空幕僚長は「懸賞論文」で、「我が国は蒋介石によって日中戦争に引き込まれた被害者」「(満州や朝鮮半島の)人々はそれまでの圧制から解放され、また生活水準も格段に向上した」などと侵略戦争を肯定し、また、「集団的自衛権の行使もできない、武器使用の制約も多く、攻撃的兵器の保有も禁止されている自衛隊を変え、自分の国を自分で守る体制にすることで侵略を未然に防止できる」とする論文を発表しました。

 私たちは、歴史の事実を見ず、侵略戦争や植民地支配を肯定・美化し、しかも、集団的自衛権行使容認や武器使用の緩和など、憲法9条を蔑ろにする内容の「論文」を航空自衛隊トップという立場で公にした田母神前航空幕僚長に心のそこからの怒りを禁じえいません。更に、3日の退職の記者会見でも、「日本が悪い国だという認識は修正されるべき」「日本は侵略国家ではない」「戦後教育による『侵略国家』という呪縛(じゅばく)が国民の自信を喪失させ、自衛隊の士気を低下させている」など、発言を撤回せず、まさに侵略や植民地支配を美化し、日本の軍事化を更に進めようとする確信犯です。

 田母神前航空幕僚長は、今年4月、名古屋高裁で航空自衛隊のイラクでの活動は憲法に違反するとの判決が出た際に「そんなのかんけいねえ」と憲法を無視する発言もしています。このような人物が起こした重大な問題を、更迭や、ましてや「退職」などという扱いで幕引きを図ろうとするようなことはあってはならないことです。

 現職自衛官幹部が、このような内容の発言をすること事態、文民統制の観点からも重大な問題です。麻生首相、浜田防衛大臣の任命責任は免れません。

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