〈抗議声明〉イラク特措法を2年間延長する改正案の衆院本会議可決に抗議します。(2007年5月15日) |
イラク特措法を2年間延長する改正案の衆院本会議可決に抗議します。
私たちは、2003年アメリカのイラク攻撃以来、米軍の撤退そして自衛隊の派兵反対・撤退要請の行動を続けてきました。毎月、街頭、そして自衛隊の正門に立って、訴え、そして要請行動を続けてきました。イラクの民衆を攻撃してはいけない、自衛隊員を憲法違反の違法な任務につかせてはならない、死なせてはならない、と訴え続けてきました。昨年7月、陸自は撤退しましたが、しかし、空自は200名ほどの隊員がより過酷な任務を負わされて残っています。
私たちは、15日午後、イラク特措法の期限延長法案が自民、公明両党の賛成多数で本会議可決されたことを知り、心底憤っています。安倍内閣と両党に強く抗議します。連日「自爆テロ」が報道されるバクダット。バクダット空港では多国籍軍のヘリコプターが打ち落とされています。そんな空港に米軍とその物資を運ぶ自衛隊の輸送機。いったいどこが非戦闘地域なのでしょうか、なにが人道支援なのでしょうか。小泉政権以来言ってきた、「自衛隊は戦争に行っているのではない。人道支援で行っているのだ。」というのはウソだということがあきらかになっています。そして自衛隊機は1月以来「掃討」のためとして増派された米軍兵も運んでいると思われます。これは人道支援どころか、後方支援、それ以上です。作戦に直結した活動です。これ以上、こんな任務に自衛隊員をつかせることは絶対に許されません。
アメリカではブッシュ大統領の支持率が下落し、上・下院は来年までの撤退を決議しています。イギリスもブレア首相がイラク戦争の対応のため、辞任に追い込まれており、イギリス部隊の縮小が決まっています。有志連合も多くが離脱し、多国籍軍の大半は米軍です。イラクの状況はますます混乱・混迷をきわめています。こんな状況のなかで、なぜ2年間の延長なのでしょうか。
すべては安倍首相のブッシュ大統領への側面支援と考えざるをえません。このままでは、安倍首相の言う「かけがえのない日米同盟」が、真にかけがえのない多くの命を奪っていくことになります。
私たちは自衛隊の撤退と、イラク特措法の廃止を強く求めます。
2007年5月15日
不戦へのネットワーク(代表 水田洋)
名古屋市昭和区鶴舞3−8−10 労働文化センター内2階 TEL 052-731-7517