航空自衛隊小牧基地司令 浮須 一朗様(2006年12月2日「9条の会・おおがき」) |
航空自衛隊小牧基地司令 浮須 一朗様
私たちは、平和憲法(前文・第9条)を実現しようと岐阜県大垣地域を中心として活動している、団体です。
2003年3月20日の米英によるイラク攻撃の口実が嘘偽りであったこと、米英の行為は明らかな侵略行為であることは、今や満天下に明らかになりました。この戦争を支持した日本政府の判断は誤りでした。しかし安倍政権はこの期に及んでもなおも誤りを認めません。
そして、イラク攻撃の大義の有無の如何にかかわらず、日本政府が自衛隊をイラクに送ったことは、明らかな憲法違反です。自衛隊法にも違反しています。
この自衛隊イラク派兵という政府の行為によって、自衛隊員の皆様のいのちが脅かされていることを、私たちは深く憂慮しています。
私たち、そして平和を願う世界中の市民の声によって、小泉内閣は、サマーワからの陸上自衛隊の撤収(撤兵)しました。しかし、クウェート駐留の航空自衛隊の撤収(撤兵)はされず、むしろ行動範囲を拡大しているようです。国際法における「兵站活動」の意味を論じるまでもなく、イラクの人々の目には「日本軍が米軍と一体になっている」と見えています。
今、イラクは「内戦状態である」と、国連事務総長もみなさざるを得ない状態になっています。首都バグダッドでは、市民生活が成り立たない状態になってしまっているのです。イラク全土が「戦闘地域」です。イラク特措法の条文からしても、航空自衛隊輸送機は、イラクに行ってはならないことは明らかです。
イラクの人々の侵略者(米国)への怨嗟の声は一層強まっています。「一体」とみなされている自衛隊への攻撃はいつあってもおかしくはない状況です。航空自衛隊の輸送機が攻撃されたら・・・航空機が撃墜されれば、搭乗員の命はない・・・「戦死者」が生まれます。
基地司令 浮須一朗様、あなたの部下の生命を守るためにも、上部機関ならびに政府に働きかけてください。 クウェート駐留の航空自衛隊をイラク及びクウェートから『即時撤退』させるように。私たちは自衛隊員の皆様が「修羅場」に立つことを望みません。
重ねてお願いします。
航空自衛隊員の全員をイラク及びクウェートから撤退させるよう、上申して下さい。
世論は、主権者は、日本の平和と安全を守ろうとするあなたに味方します。
2006年12月2日
「9条の会・おおがき」