守山基地司令様
第10師団自衛隊員様
人権平和・浜松 NO!AWACSの会浜松
自衛隊員の皆さん!イラク・サマワの自衛隊の基地に砲弾が打ち込まれても、日本政府はそこを「非戦闘地域」としています。憲法九条に反して派兵を繰り返し、法律を作ってもそれを遵守しないという行為が、今も繰り返されています。そのような政府の行為によって、イラク戦争と占領統治が継続され、皆さんの生命が危険なものにされています。わたしたちはイラクへの派兵の中止をここに求めます。イラクに行くことは米軍などによる占領統治と戦争犯罪への加担です。イラクからの撤兵こそ求められています。皆さんがイラクにいってはならないと考えます。自衛隊員の良心に呼びかけたいと思います。
自衛隊員の皆さん!かつて名古屋は陸軍の第3師団があり、三菱や造兵廠をはじめとする軍需生産の拠点でした。名古屋からの部隊や兵器は多くのアジア民衆を殺戮しました。また多くの民衆が天皇の兵士としてアジア各地で死を強いられました。第3師団のもとで兵士は、日清戦争では平壌・遼東半島などへ、日露戦争では遼陽・奉天などへ、第1次世界戦争では青島へ、シベリア戦争では長春方面へ、山東出兵へ、満州侵略戦争では北方へ、中国全面侵略では上海から南京・徐州・応山・宜昌・長沙ほか各地へ送られ、殺戮の尖兵とされました。さらにアジア太平洋戦争ではサイパン・グアムへとおくられ、全滅状況となりました。また、関連部隊はマリアナ・スマトラ・ニューギニア・ガダルカナル・沖縄方面に送られ、多くの戦死者を出しています。浜松出身者の多くが豊橋の歩兵第十八連隊に徴兵され、生命を失っています。地域の寺院には中国・南方で生命を失った人たちの墓碑がたくさん残っています。多くの骨が南方に捨てられたままです。今回のイラク派兵はこの戦争の歴史を繰り返すことであり、名古屋を再び戦争の拠点とすることです。
自衛隊員の皆さん!かつて、「東洋平和」・「大東亜共栄」・「聖戦」などの美辞麗句によっておこなわれた戦争は、アジアを侵略するものであり、2000万人という多くの人命を奪いました。にもかかわらず、この戦争を今も「自衛と解放のための戦争」と宣伝し、過去の戦争犯罪を否定するとともに侵略戦争であることを認識しない人たちがいます。かれらは今回のイラク派兵を「人道復興」という言葉を使ってすすめています。しかし、いま必要なことは、アジアでの平和的な外交をすすめることであり、軍事力で威嚇したり、それを行使することではありません。イラク人の持っている日本への信頼感は派兵によって確実に壊れています。
自衛隊員の皆さん!今は撤兵をすすめるときです。自衛隊員である前に皆さんは人間であり、市民としての権利を持っています。国際法に反して戦争をすすめるアメリカを支援し、さらに憲法に違反する、不当な派兵命令に従う義務はありません。皆さんの軍服の中の人間的良心によびかけます。ぜひイラクへの派兵を断ってください。司令は派兵の中止をぜひ意見具申してください。以上要請します。
2005年1月16日