仰天!武蔵野市『民主主義』周遊記

副題:借金火達磨・巨大政治犯罪都市

1999年4月分(14-18号)合併号

(その14)最新:全国土地開発公社実績91-97

自治省から1999.3.30.例年のごとく年度末全国集計をFAXで受領。

閑話休題。本連載の目下の中心的テーマ、土地開発公社の全国実績を入手したので、テレヴィ用語で言わば、ワリチュウこと「割り込み中継」とする。以下、耶蘇教も嫌いだが、天皇の元号はもっと嫌いで西暦年度以外は原文通り。

土地開発公社の現況について

1 土地開発公社設立実績: 1,596公社(1998年6月1日現在)

           (道府県46 指定都市12 市区町村1,538) 

2 土地取得実績

(1)面積(単位:ha)

年度      1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997

公有地先行取得 7,251 7,571 6,795 6,825 6,088 6,630 6,174

土地造成事業  2,229 1,313 1,294 1,151 1,040 1,262 854

合計      9,750 8,884 8,089 7,976 7,128 7,892 7,028

(2)金額(単位:億円)

公有地先行取得 33,795 27,684 25,239 21,246 19,403 17,984 15,815

土地造成事業  3,412 2,936 2,597 2,307 2,072 1,954 1,937

合計      37,207 30,620 27,836 23,553 21,475 19,938 17,752

3 土地保有実績

(1)面積(単位:ha)

公有地先行取得 20,828 22,425 22,909 24,548 24,661 26,319 27,343

土地造成事業  7,074 7,352 7,480 7,287 7,392 7,202 7,149

合計      27,902 29,777 30,389 31,835 32,053 33,522 34,492

(2)金額(単位:億円)

公有地先行取得 59,511 71,057 75,374 79,680 80,113 81,720 81,347

土地造成事業  7,232 7,616 8,140 9,125 9,332 9,712 9,793

合計      66,783 78,673 83,514 88,805 89,445 91,432 91,140

 以上で(その14.1999.4.2)終り。次号に続く。

(その15)自民党都議で学識経験者(?!)井口秀男の彦とは?

 1999年3月中・下旬以降から、桜前線北上に先駆けて、武蔵野市の要所、要所は、事前運動のポスターが花盛りとなった。現在、桜は、ほとんど散ってしまったのだが、少し汚れたポスターは壁の花、いや、滲みとして貼り付いている。

 現職の市長で5選を狙う土屋正忠の彦は、後援会長同士の仲の自民党都議、井口秀男の彦と、現市議および新人候補との、3人の顔写真を並べ、いずれも子細に見れば同じ「4月12日」の演説会のポスターを貼り巡らせた。いわば親亀(井口秀男の彦)の上に子亀(土屋正忠の彦)、子亀の上に孫亀(わが近所では紹介済みの水道屋のドラ息子こと山下倫一の彦)が載り、子亀たちがポスター貼って回る構造である。しかも、なんと、ああ、……

「清新で活力のある武蔵野市を作る『市民連合』」と来たもんだ!

 いくら何でも、「清新」とは、図々し過ぎるのではなかろうか!

 私は、すでに1997.11.14.発行の『武蔵野市民オンブマン』準備号で、井口秀男の彦の土地購入の件を報じた。以下の縦2行の見出しであるが、ここでは、ホームページに掲載中の記事を増補する。

落選中の最有力支持者の土地を購入

違法な市道造成で残部を優良宅地化

 1997年7月15日に武蔵野市土地探偵団長こと、現市長候補の桜井国俊の彦が起こした土地開発公社情報公開裁判の訴状には、つぎの部分がある。

「(武蔵野市関前の「関前公園」、隣接市道、隣接宅地は)、訴外井口秀男から同公社が購入し、翌年市に売却して市道が造成されている。しかし、もともとはこの一帯は農地であり、右道路の造成によって、周囲の土地は良好な建築基準法に適合する道路に接した宅地となったわけである。市の宅地開発指導要綱には、事業主は六メートルの舗装道路を作って市に寄付するよう求めているにもかかわらず、このような処理を行ったことにつき、同人(井口秀男氏)が被告(土屋市長)の後援会長であり、前職の都議会議員(公社購入当時、現在現職)であり、土地開発公社の評議員であったことから、問題が生じた」

 土地開発公社の評議員会については後に詳しく説明するが、「規程」によって、議員6名、学識経験者4名、市職員3名の枠が定められている。

 この内、まず、「学識経験者」の歴代一覧表を示すと、以下のごとくである。

1975年度   江見康一  実川博   中川文雄  三宅操

1976年度   江見康一  実川博   中川文雄  三宅操

1977年度   江見康一  実川博   中川文雄  三宅操

1978年度   江見康一  実川博   中川文雄  三宅操

1979年度   江見康一  実川博   中川文雄  川村よし枝

1980年度   江見康一  実川博   中川文雄  川村よし枝

1981年度   鈴木諒一  実川博   中川文雄  中村富男

1982年度   鈴木諒一  実川博   中川文雄  中村富男

……………………………………………………………………………(土屋市長当選)

1983年度   井口秀男  中山善次  中川文雄  榎本正治

1984年度   井口秀男  中山善次  中川文雄  榎本正治

1985年度   井口秀男  中山善次  中川文雄  榎本正治

1986年度   井口秀男  中山善次  中川文雄  榎本正治

1987年度   井口秀男  中山善次  中川文雄  榎本正治

1988年度   井口秀男  中山善次  中川文雄  榎本正治

1989年度   井口秀男  中山善次  河合昇   榎本正治

1990年度   井口秀男  中山善次  河合昇   榎本正治

1991年度   井口秀男  中山善次  河合昇   榎本正治

1992年度   井口秀男  中山善次  河合昇   榎本正治

1993年度   井口秀男  中山善次  河合昇   榎本正治

1994年度   井口秀男  中山善次  河合昇   榎本正治

1995年度   井口秀男  中山善次  河合昇   竹内邦雄

1996年度   井口秀男  中山善次  河合昇   竹内邦雄

1997年度   井口秀男  中山善次  河合昇   秋本弘明

1998年度   井口秀男  中山善次  河合昇   秋本弘明

 井口秀男の彦の名は、土屋正忠の彦が市長に当選した1983年(昭58)に初めて出現し、以来、現在に至るまでの15年間、何を根拠としたものか土地開発公社に聞いても分からないのだが、「学識経験者」の筆頭に記載され続けている。記載された書類は横書きだから、一番上になっている。

 しかも、その任期の長さは、最長不倒距離であり、「都」議の井口秀男の彦の真下に、あたかも2人3脚のようにピタリと並んで名が記されている元「都」職員の中山善次の彦とまったく同時に、武蔵野記録を毎年更新中でなのである。ああ、ト、ト、様、様!

 井口家は、江戸時代に現在の練馬区から移住して武蔵野の原野を開拓し、歴代、関前村の庄屋を勤めてきた地元随一の「名家」こと、大地主である。わが日本の首都東京の周辺には、旧多摩地区を初めとして、この種の「名家」の自治体トップが意外にも多い。先頃、ギャンブル癖がばれて、頭まで丸めて辞任した狛江市長も、「名家」の出だった。

 以下、『武蔵野史』(藤原音松、武蔵野市役所)から一部引用するが、戦後3年目の1948年初版で、旧漢字、旧仮名遣い。しかも、現市長時代の1990年に出た2版も、写真製版らしく、かすれた文字なので、折角習得したばかりのスキャナ-技術が、まるで通用しない。仕方なしに、ポチポチとワープロを叩いて、旧漢字、旧仮名遣いを、当用漢字、当用仮名遣いに直した。ああ、われながら、ご苦労さん。褒めて上げたい。

「武蔵野町吉祥寺は以前東京都内水道橋にあった吉祥寺門前住民の移り開いた所、西窪は芝区西久保城山町民の移住した所」(p.284)

「関前村は旧北豊島郡石神井村関の前方の原野であったので、この名を生じた。寛文初年関の百姓井口某の請負開墾した所である。その開発は吉祥寺、西窪より少し遅い」(p.530-531)

「元禄8年関前新田萱芝改帳、翌9年関前新田内割帳、享保6年御年貢内割帳、明和8年御年貢勘定帳から当村名主は八郎右衞門、または忠兵衞であったことが知られる。

[中略]

八郎右衞門の家は井口一門である。戦国時代北条早雲に滅ぼされた相模の名族三浦義同の一族義村は伊豆に逃れたが、後三浦一又坊入道のとき、走水庄井口郷に移って帰農し、井口氏を名乗ったが、義清(10代目にあたる)は天文年間武蔵新座文井之頭郷に住み、更に豊島郡関村に移住した。義清の子源次重信は家康に仕え大阪夏之陣に加わって大阪城中に於いて討死した。この軍功によって井口氏は徳川氏に取立てられ、八郎右衞門春森の代に(寛文年間)関村以下2ヵ村総名主となった。其の一族は順次隣村に出て開墾した。大宮前新田、関前村井口新田等は井口氏の開墾に係る。宝暦年間には、その所領新開墾地が一千町歩に及んだといはれる。関前村の開発責任者は八郎右衞門で、その一族が八郎右衞門を名乗って、開発後関前に一家を興し、名主支配役となった。その子孫は今日に至る。

[中略]

 関前村同関前新田の開墾当初の住民で現存して居る家は秋元家、伊藤家、岩崎家、井口家、後藤家、桜井家、中村家、保谷家、名古屋家、土方家、田中家、坂本家、榎本家である」(p.532)

 さて、「プライヴァシー」を重んずる市長、子亀こと土屋正忠の彦は、当然、いざ鎌倉こと、土地問題ともなれば、親亀こと井口秀男の彦の「イ」の字も口にしない。

 前述の桜井国俊の彦の訴状には、「同人(井口秀男氏)が被告(土屋市長)の後援会長であり、前職の都議会議員(公社購入当時、現在現職)であり、土地開発公社の評議員であったことから、問題が生じた」などと記されている。

 武蔵野市の場合、市議会と土地開発公社をつなぐ唯一の場が、評議員会である。本来ならば、市を相手取って裁判をするのだから、武蔵野市土地探偵団長こと、現市長候補の桜井国俊の彦、または、その代理人を買って出た「よくする会」事務局長こと高木一彦の彦は、訴状に記した以上、すべての評議員会に関する資料を収集すべきである。ところが、これも、某国際問題で超多忙中の私が、公社の定款のコピ-までを提供している始末である。

 評議員会の構成についても調べていない。これまたいい加減な仕事振りなのである。仕方なしに、これも、私が、議会事務局から得た資料で一覧表を作成した。上記の「学識経験者」の一覧表は、その一部である。

 以下、若干、冒頭と重複するが、評議員会設置の目的は、公社の定款によると「公社の適正な運営を図る」ためであり、その構成は「13名以内」と定められている。だが、「評議員は、理事会の推薦を得て理事長が委嘱する」のであり、その理事長は「理事の互選」によって選ばれるが、その理事たちは、市長が「任命する」のである。

 さらに評議員会に関する「規程」によって、議員6名、学識経験者4名、市職員3名の枠が決まっている。公社の定款によると「規程の制定又は改正若しくは廃止」は「理事会の議決」事項である。結局は、市長の「任命」権によって、すべてが独裁的に処理される仕掛けになっている。

 評議員会は、通常は1年に2回のみ、1時間程度開かれ、少数派の意見は常に暖簾に腕押し。予算と決算を事後承認するだけであり、議事録は非公開である。

 議員の場合、各種委員会に関する希望を求め、最終的には籤引きでメンバーを決定している。議員6名については次回に一覧表を掲載し、驚愕の問題点を指摘するが、簡単に言うと、バブル崩壊とベラボウな土地購入の時期に、なぜか、いわゆる左派(?)の市議の評議員が1人もいなかったのである。これでは、「牢」名主、井口秀男の彦と、規則上も独裁権を握る土屋正忠の彦の切り取り勝手放題になるのも無理はない。

 以上で(その15.1999.4.9)終り。次号に続く。

(その16)塩漬け用地“隠れた公的資金投入”説の報道例

 下記の記事が『生活と自治』1999.4月号に載った。『生活と自治』は略称「生活クラブ生協」こと「生活クラブ事業連合生活協同組合」の連合会の機関紙で、この生協の運動を基盤にした「生活者ネットワーク」が、いくつかの地方自治体で議員を出している。武蔵野市にも、今度で2期目に挑戦する古林(こばやし)わか子の媛がいる。

 ただし、記事そのものが「生活者ネットワーク」の政策になるわけではない。古林わか子の媛自身は、ミーハー型マドンナ候補であり、まるで理解していない。市民の党の山本ひとみの媛とは、議員数の関係で議会内の同じ会派を結成しているが、山本ひとみの媛が土地開発公社問題を追及する時に私の説を取り入れていることを、「仲が良い」としか位置付けできないのである。まあ、小学校のクラス会の理解なのだろう。その程度が、一頃は「新左翼」の一派として注目を浴びた「生活者ネットワーク」の政治水準である。

『生活と自治』は、すでに3年前の1996年6月号でも、土地開発公社問題を取り上げていた。記事の末尾に記されている署名の「本紙編集室・内野祐」は、私の日本テレビ相手の争議中に読売新聞グループの取材を担当した元『週刊現代』記者である。その時期の「住専」予算問題に関する集会で私が配布した土地開発公社問題特集の『フリージャーナル』を見て、会いにきたのだった。その時よりも、今回の方が、“隠れた公的資金投入”という全国的な視点を強調していることが、この際、特に重要である。

以下、記事全文。

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“隠れた公的資金投入”か!?

土地開発公社の“塩漬け土地”問題

 銀行の不良債権処理をめぐる公的資金投入に世間の目が向いているが、その一方で、膨大な金額にのぼる“隠れた公的資金投入”と指摘されている問題は見過ごされてきた。地方自治体の外部段体である土地開発公社が未利用のまま抱える用地=塩漬け土地問題で、自治体財政圧迫の一つともいわれている。

 自治体による土地取得問題を追及しているジャーナリストの木村愛二さんはこういう。

「全国の土地開発公社が保有している土地はバブル崩壊後も年々膨らみ、1996年度末で総額9兆円余。これ以外に、すでに地方自治体が取得している塩潰け土地を合わせると10数兆円になります。会社による土地取得資金は銀行の融資。これはいずれ自治体が税金で返済しなければならず、隠れた会的資金投入ともいえるものです」

「地方自治体はわりを食った」

 9兆円はいわば借入金総額になる。それはともかく、木村さんが「さらなる問題」として指摘するのは、土地開発会社が土地を取得した時期とその金額。図を見ていただければ一目瞭然だが、バブル崩壊で地価が暴落した1991年は急増、それ以降も2-3兆円規模で推移している。

「1988年のブラックマンデー後の地価低落を恐れた政財界が、地方公共団体の土地開発公社を利用して、先行取得の名目による地価買い支えを行ったことは一目瞭然。地方自治体はわりを食った」というのである。

 1990年頃から、土地開発公社による土地取得が容易になるような施策が打ち出されるようになった。自治省は1991、建設計画のない段階でも土地取得を認めるなどの緩和策を打ち出した。さらに1992年以降政府は、経済対策の一環として土地の先行取得を自治体に奨励し、土地開発会社が取得できる土地の規制も緩和してきたのである。

 土地開発会社は自治体がl00%出資する特別法人で、地方自治体の土地開発機関。自治体は議会の議決を経ずに土地開発公社に土地取得を依頼、公社は銀行から融資を受けて土地を取得するが、その土地は、金利分を含めて自治体が土地開発公社から買い戻さなければならない。

[本Web週刊誌編集部注]:この雑誌記事には、全国土地開発公社の土地購入状況のグラフが、わが『フリージャーナル』より転載として掲載されているが、すでに以下のわがホームページに入っているので、まだの方は、下記をクリックして参照されたい。先方にも、このページに戻るリンクを貼って置く。

塩漬け用地取得状況グラフ

約66万平米が放置されていた川崎市

 ところがこのご時世。先行取得したものの事業化のめどが立たず、土地開発会社は塩漬け状態の用地を抱え込む羽目に陥っている。この問題でよく引き合いに出されるのが神奈用県川崎市。2年前、佐藤洋子市議(神奈川ネット)がこの問題を議会で質問した。この時、市当局は土地開発公社などが土地の先行取得をしておきながら、事業が予算化されていないため放置されている土地は約66方平米あり、市が買い戻すための資金は約2399億円になると答弁した。

 川崎市土地開発会社の現況と、自治体財政の関係について同市ではこういう。

「土地間発会社で保有している土地は昨年未現在で45.5万平米、1423億円にのぼっています。そのうち、具体的な利用計画があるものは37.1万平米、1l09億円です。土地の取得が財政難の原因というよりは、税収減などの財政難の結果、公共事業の進捗に遅れが生じたことが、土地の保有期間の長期化を招いているとも考えられます」(同市公有地調整課)

 しかし、佐藤市議は先行取得について、事業目的そのものが定かでない土地もある。今、買っておけばいずれ役に立つだろうという、バブル的な発想で目的未定の土地取得のために予算が組まれた。こうした土地政策が財政難の一つの原因」と手厳しい。

 埼玉県川口市では、市公社が土地取得に費やした金融機関からの借入金残高はl064億円(1996年度末)で、市の一般会計の総額に匹敵するという。各地で同様の事態が起きていることは想像に難くない。そのツケは結局、住民が支払わされることになるのである。

本紙編集室・内野祐

[『生活と自治』1999.4月号]

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 以上で(その16.1999.4.16)終り。次号に続く。

(その17)いよいよ選挙公示:25日に市長と市議が決定だが

 武蔵野市では、さる4月18日に一斉地方選挙第2弾の公示。投票日は4月25日。武蔵野市では市長と市議会議員を同時に選ばれる。ああ、今の今、またまた、入れ替わ立ち替わり現れる宣伝カーが、「あの」政策抜きの「あの」「ご挨拶」で、候補者名だけを連呼している。おっと、日本共産党だけは、政党名の宣伝を忘れないが、それが政策の代用品になるとは言えない。むしろ、無人格の問題点を宣伝しているようなものである。

 そこで、やはり、何と申しましょうか。ここは、やはり、実況中継の気分を出すためにも、例のパチンコ屋の狂想曲を一発、入れさせて頂きましょうか。では、どうぞ!

 では、こちらUSO-TV、武蔵野市の上空から、ご注文の伴奏入りでヘリコプター実況中継と参ります。ええと、転機蒸籠、じゃない。これはワープロ変換が一発ではできないのでした。ええと、天気は2発目でOK.晴れて朗らかと入れて変換して、邪魔なひらがなを削除して、えいっと、天気晴朗なれど、はいっ、風強しでした。ピュ-ッ、ピュ-ッ。

ジャン、ジャン、ジャンジャカ、ジャンジャン、
ジャンジャカ、ジャンジャン、ジャン!

 さて、4月18日に公示ということは、その前日で「事前運動」は終了ということでもあるのだが、そのギリギリになって、つまり、反論の機会を与えずに、現市長の土屋正忠の彦を中心とするグループ、「市民連合」が、下記のビラを各戸配布した。解説は後回しにするが、やはり、さすがは選挙のプロ集団ではある。嘘がばれても元々のやり得。常日頃からのファンに的を定めた票固めと、素人騙しのテクニックを駆使している。

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武蔵野市議会の良識派議員が桜井国俊氏に、市政に対する公開質問を行いました

【公開質問】

桜井国俊さん、貴方は支援団体の機関紙等で、武蔵野市政に対する中傷、誹謗を繰り返し、市民の市政への信用を失墜させようとしています。私たち市政に責任を果たしてきた市議会議員は、ここに貴方の主張の誤りを指摘し、回答を求めます。

1.武蔵野布は健全財政です。

 市と土地開発公社の借入金の総額から各種の積立金を差し引いた額が、市の主たる債務です。

 一方、市の支払い能力は、税収によって決まります。平成9年度決算の確定した数値を使った近隣類似市との比較は、右[下]の表のとおりです。武蔵野市の債務は、市税の1年分と同額です。他市と比較しても健全財政です。

市名  武蔵野市  立川市  三鷹市  調布市

                           

債務額  369億円  400億円  593億円  596億円

(A)

                         

市税   366億円  339億円  352億円  426億円

(B)

                        

A/B   100.8%  118.0%  168.5%  139.9%

[4.21.追記。市役所財政課に資料照会したところ、土屋候補の法定ビラ第1号に も同じ表が載っているとのことで早速、同課デスクを訪れて現物を確認した。]

 桜井さん、どこが財政破綻なのでしょうか。

2.この4年間、中央図書館、千川小学校、特別養護老人ホーム「ゆとりえ」、桜堤ケアハウス、境保育園等をつくりましたが、ハコモノ批判の貴方は教育や福祉の施設充実に反対ですか。

 年間利用状況は、市民文化会館が約30万人、総合体育館が約30万人、市営プールが約20万人、中央図書館の貸出冊数が約60万冊と、いずれも豊かな市民生活の基礎的な公共資産として活用されています。とりわけ、この4年間は障害者や高齢者のための施設を、次々とつくってきました。私たちは福祉施策を着々とすすめています。

3.公有地取得や公共事業に反対なら、公園の新設や中央線三鷹…立川間高架化事業にも反対ですか。

 武蔵野市の緑被率は、この20年問で33%から22%に減少しました。個人の敷地が相続などで細分化されたり、農地が減少していったことが主な原因です。武蔵野市では公共の緑を増やそうと、過去16年間で約200億円をかけ、3万平米を超える公園緑地を確保しており、平成9年策定の「緑のリメイク計画」でさらに緑化をすすめています。また、公共事業の典型ともいえる、境地区を南北に分断しているJR中央線の高架化事業に反対ですか。

4.日の出町のごみ処分場に反対していますが、処分場がなければ市内にごみがあふれ、市民生活はパニツクですね。

 貴方は、日の出町のごみ処分場に反対するグループの集会に度々出席し、処分場に反対の発言をしています。また、貴方の支援団体の「市民の党」に至っては、市内の公園に穴を掘って焼却灰を保管するなどと、不可解なことを言っています。私たちはリサイクルを確実にすすめながら、日の出町の皆さんにご協力をいただいて、周辺環境に影響を及ぼさないような、日本一の内陸管理型処分場を運営しています。理想を求めながらも、現実にそった政策が必要です。

5.市政連営は正々堂々、清潔です。どこに疑惑があり、どれが利権なのが、具体的に指摘すべきです。

 市が一部プライバシー情報を公開しないことを理由に、貴方は「疑惑」があるとか「利権」がからんでいるなどと市政に対して中傷しています。市は情報公開条例に基づき、第3者機関の公文書開示審査会の審議を経て、個人の人権・プライバシーを守り、適正に市政情報を公開しています。プライバシーの非公開を理由にして、あたかも疑惑があるかのように宣伝するのは、低劣なデマと言われてもやむをえません。また、市政にかかわってきた武蔵野市議会に対する侮辱でもあります。「デマ候補者」と呼ばれたくなければ、具体的に“疑惑”を指摘しなさい。責任もって調査します。

清新で活力ある武蔵野市をつくる市民連合

平成11年4月発行 12号
武蔵野市中町2-5-24-201
平成11年4月

■武蔵野市議会議員■ 畠山よし子 小美濃安弘 近藤和義 藤吉弘憲 山下倫一 西宮勲 田中節男 井口良美 鈴木有臣 寺山光一郎 中里崇亮 金子武 常田幸次

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 さてさて、以上の内、武蔵野市を、近隣の同規模の市、立川市・三鷹市・調布市などと比べて、債務の比率が少ないから「健全」と称するのは、すでに使い古された手口である。現市長の土屋正忠の彦は、1995年に、彼自身が委嘱した「武蔵野市中期行財政懇談会」が「武蔵野市の財政はかつてない危機的な状況に直面している」と報告した時にさえ、同じ手口でごまかし切った。1995年当時も、武蔵野市の個人税収は、西の芦屋市と並んで、全国で1,2を争っていた。武蔵野市の年間予算から約1割の50億円を差し引いても、市民1人当たりの予算額は、旧多摩地区では最高だったのである。

 つまり、もともと豊かな税収があるので素人騙しの手品は簡単なのだが、その上に、上記の数表には、会計年度だけで出典の明示がない。「債務額」の内、市が全面的な債務保証の責任を負っている土地開発公社の借入金総額もコミコミにしており、明確ではない。監督官庁の自治省自体が、やはり同じく、全国の自治体の債務を発表する際、土地開発公社の9兆円余の借入金を加えていないのだから、そこが狙い目である。一番問題になっている数字を、他の数字に紛れ込ませて、ごまかそうという戦法である。「市と土地開発公社の借入金の総額から各種の積立金を差し引いた額が、市の主たる債務です」と書いているのだから、「嘘を付いている」とは「言えめえ」、としらを切るつもりなのだろう。

 さらには、基本となる分母の数字を「税収」に限るのはおかしい。自治体財政を比較するのなら、一番重要な財政規模の数字の「歳入総額」にすべきである。下記の東京都の「平成9年度・東京都市町村普通会計決算」などの地方自治体の決算には、新都知事決定直後の方針発表にもあったように、企業会計とは違って「バランス・シート」が欠けている。企業の場合ならば、資産と負債の比較になるのだが、その数字がない。単年度会計での「公債費比率」は、歳入総額との比較になっている。「税収」に限って計算したのは、何らかの作為に基づくに違いない。

 ところが、反対勢力の方には、この種の詐欺を直ちに見抜き切り返す実力も準備もない。「よくする会」の「井の中の蛙」並の愚民政治型「票稼ぎ」生兵法には、最初から、この種の他の地区との比較、さらには全国比較などを行う思想が欠けている。片や嘘つき名人に、片や適当いい加減な思い付きのドングリの背比べ、いやさ、目糞が鼻糞を笑う程度の品のなさ。矛盾だらけの調査なし、程度の低い適当な思い付きでは、数多の官僚を味方に抱え、あくまで突っ張る「ド嘘つき」の土屋正忠の彦らには、まるで通じないのである。

 私には、選挙結果の予想をする趣味もないし、昨今流行の選挙速報などに至っては、なまじテレヴィ放送局に勤めた経験があるだけに、嫌いどころか、虫酸が走る想いである。だから、どうでもいいことに属するのだが、一応、「公開質問」とやらの数字を、手元の資料に基づいて検討してみる。

 東京都から昨年9月4日のファックス通信で取り寄せた最新の統計数字、「平成9年度・東京都市町村普通会計決算」の「歳入総額」と、同時期に情報公開コーナーでコピーしてきた東京都総務局行政部地方課作成「平成9年度」の「市町村債許可状況一覧」の「地方債現在高」「地方債・積立金現在高」「振興基金貸付一覧」、特別に請求して入手した「土地開発公社取扱実績(区市町村別一覧)」により、「地方債残高」に土地開発公社の「平成9年度末土地保有実績」の「金額」(ほとんど銀行借入)と「振興基金貸付」を加え、「積立金現在高」を引いて、「差引債務」に補正してみると、以下のようになる。

市名   武蔵野市  立川市  三鷹市  調布市

差引債務  343億円  364億円  433億円  565億円

(A)

歳入総額  535億円  761億円  675億円  695億円

(B)

A/B    64.1%  47.8%  64.1%  81.3%

 つまり、単年度の「歳入総額」に対する武蔵野市の「差引債務」の比率は、調布市よりも低いが、立川市よりは高く、三鷹市とは同じである。「健全財政」と威張る程のことはないし、どだい、現在、全国の地方自治財政が「破綻」と評価されているのだから、「普通の破綻状況」と言うのが精々のところである。

 さて、先に「1995年当時、武蔵野市の年間予算から約1割の50億円を差し引いても、市民1人当たりの予算額は旧多摩地区では最高だった」と記したが、この計算も私が実際に根拠の数字を示して説明するまでは、「よくする会」の自他ともに認め合う「巨頭」たちの念頭には、職業は大学教授とか弁護士とかなのだが、まるでなかったのである。ただただ聞き齧りで現職市長の悪口を言い散らしていれば、権力の座に付けるのではないかというような薄汚い乞食根性では、たとえ選挙に勝ったとしても、その先が想いやられる。

 そこで、後学のために、以下、「よくする会」関係者による過去の「いい加減」な「行財政」「批判」作文から、土地開発公社に関する部分を再録する。これまでに本連載で論じてきたことと比較してみて頂きたい。

 なお、私が指摘した問題点を「よくする会」が取り入れた部分もあるので、その部分と、特に批判すべき奇妙な思い付き論理の部分については、[注1]などの注釈を加える。

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(1) 1996年3月31日『武蔵野市の明日を考える市民市民行財政懇談会提言』より抜粋

 武蔵野市の「財政危機」は、日本中の自治体の多くが陥っている不況の結果としての税収の不足だけがその原因ではない。バブル崩壊以後に急速に進めた土地買いの失敗と、税収の低下にもかかわらず強引に進めた大型施設の建設や再開発こそがその原因である。

 土地開発公社の借金は昭和60年度には42億円しかなかったのに、平成7年度には309億円へと何と7倍強に膨れ上がっている。[中略]その借金は、地価が下がることが明らかになってきた平成元年年度以降ほぼ倍々ゲームで増やしてきた土地購入[注1]のためのものである。しかも、これらの土地の大部分は目的があって買ったものではなく、「目的があろうがなかろうが士地なら何でも買え」[注2]として買いあさったものなのである。バブル崩壊が始まった平成2年度以降も高値の土地を買いまくったため、現在土地開発公社は買った時の値段で220億円分の土地を持っていることになっているが、実際にはせいぜいその6割の価値しかない。つまり、武蔵野市は不動産投機[注3]に失敗して、100億円の損失をしたということになる。100億円の予算があれば今何ができるか考えてみただけでも、この失敗が市民生活に与える影響は非常に大きいといわなければならない。また、この土地開発公社の借金の利息だけで市は毎年10億円以上銀行に支払っている。この借金を全部返すためには武蔵野市の全世帯が54万円[注4]ずつ出さなければならない計算になる。

 武蔵野市の財政悪化の最大の原因は、バブル崩壊後に急速に進めた土地買いの失敗と、税収の低下にもかかわらず強引に進めた大型建設や再開発である。現在土地開発公社が有する土地について考えただけでも、目的のない土地を高値で買いあさり、100億円もの損害を市民に与えたことは言い逃れできない事実である。バブル崩壊を承知したうえでこのような行為に及んだのであれば、それは犯罪である。見通しを誤ったのだとしても、市民共通の財産を投機[注3]で弄んだということであり、その責任は重大である。今、最大の政治問題になっている住専の処理[注5]をめぐって論じられているのと同様に、誤った見通しで莫大な損害を作り出した場合は、その責任の所在を明確にし、責任ある者がその責任を取ることから始めなければならない。

 武蔵野市が私たち市民の共同の自治体である以上、生じてしまった「財政危機」を克服すぎためにはこ市民がその痛みを分かち合うこと[注6]を私たちは否定するものではない。しかし、それはあくまで責任ある者が責任を明確に取ることが大前提でなればならないだろう。そのうえで、私たちは前記基本方針と基準に則って施策の検討を行い、市民の立場から冗費といえるものは、それがどんな経緯や権益に由来するものであっても、大胆に削減する必要がある。

2. 1997年7月『武蔵野市第2期・市民行財政懇談会報告』より抜粋

 さらに問題なのは、バブル経済が続くことを前提とした土地購入システムと、無目的[注7]な土地の先行取得である。武蔵野市は[注8]、単年度の予算で購入できない事業用の土地を取得するために、市とは別の機関として土地開発公社を作り、この公社が銀行から借金をして土地を購入し市がその借金を保証するというシステムをつくり、数年度数十年度にわたる大規摸な事業の土地購入の方法としてきた。予算が1年間限りのものであるための弊害を避ける方法[注9]であった。

 ところが現市長は、この土地開発公社による土地購入システムを市の投資(土地投機)システム[注3]のごとく考え、将来の植上がりを見越して土地を先行的に取得してきた。その結果、土地開発公社が使用目的も定まらぬまま購入した土地は、現在では19,728平米、借入金は277億円に上っている。購入した土地の価値はバブル崩壊で現在では半値以下となっている。この土地は公社が購入した値段で市が買い取らねばならず、仮に10年間で買い取るとすれば、毎年の利息負担を除いても年間30億円が必要になる。市が購入しても、大規模な施設を作れば、又その施設の維持管理に毎年何億という固定支出が必要となる。土地を転売[注3]しても、購入価格の半分以下の回収しかできない。これらの土地は、使用する方法もないため自転車置場[注10]や空き地となっているが、この処分方法を決定しない限り財政計画を立てることができなくなっている[注11]。それにもかかわらず、第一次調整計画では、中期行財政懇談会の中間報告で指摘された土地取得計画の立案の必要性は無視され、土地購入のための財政計画は立てられないまま放置[注12]されている。

 武蔵野市に特徴的なことは、バブル型の財政構造を作り上げたのみならず、積極的に土地投機[注3]に乗り出し、莫大な損害を生じたことである。「武蔵野市財政の現状」でも述べた、土地開発公社の借財の保証問題がこれである。このため、単にバブル型の財政支出構造を転換して贅肉を削ぎ落すだけでは足りず、土地開発公社によって買い占めた土地の買い取り資金を毎年手当しなければならなくなっている。

 現在(平成7年度決算)の土地購入による土地開発公社債務額は277億2318万円、保有土地簿価は215億4630万円であるが、土地の時価は半値以下と見られ、その損害は100億円以上になると思われる。この土地開発公社の名による土地購入の問題は、全くの土地投機[注3]であるというところにある。行政は特定の事業を行うために土地を購入するのであり、使用の目的さえ決まらないのに「とりあえず購入しておこう」[注13]などということは許されない。ましてそのあげく、莫大な損害を市に与えたのであるから、その責任は重大である。土地開発公社の名で購入してしまった土地[注14]の処分の方策とともに、行政責任を明確にする必要がある。

 さらに、土地購入については、偏った選択的な土地購入の問題がある。市の要綱は、宅地造成にともない地主に6メートルの道路の設置を義務づけている。造成の前提として、遣路の設置が必要とされているのである。この道路を、市が土地を購入して設置した例が幾つかある。特定地主の利益を図るための事業としか考えられない。売主は現市長の後援会長や支持者であり、違法な土地購入である疑いさえある。それ以外にも、使用目的を定めず現職の市議会議員より土地を購入したり、バブル崩壊で買手がなく困っていた支持者の土地を、使用する予定もないのに購入したなどの例がある。こうした、政治的と考えざるをえない理由で行われる土地購入も、また武蔵野市の財政を悪化させた原因となっている[注15]。

 こうした事態を招いた最大の原因は、財政の非公開[注16]にある。土地開発公社による土地購入は、議会の討議を経ることもなく市長の権限で行われ、その結果としての保証債務額さえ、決算に明記されない。開発公社の購入した土地の価格さえ公開せず、情報公開に応じることも拒否している。いかに不当な価格で購入しても、市民は知ることができないシステムとなっているのである[注16]。その結果として、土地購入による市の債務は秘匿され、平成7年の市長選挙で暴露されて初めて、市民は300億円もの債務の存在を知ったのである[注17]。

土地投機[注3]により取得した不要土地

 現在土地開発公社が抱えこんでいる土地のうち500平米以下の土地は、将来の市の施設の用地としても使いものにならないので売却[注18]するべきである。その結果、購入価格の半分以上の損失が生じることとなろうが、年間約30億円の土地購入費をある程度削減できることになり、不良資産を抱えているよりはましである。

 それ以外の土地については、将来の利用可能性を検討し、市の施設としてどうしても必要なものが予定されるのでなければ、売却ないし等価交換を行うべきである。100億円をかけて購入した三鷹駅前の土地も、等価交換ないし売却の対象とする[注18]。

 これらの措置により、10年間で50億円、年間5億円程度の土地開発公社からの土地購入費の削減が可能となる。

 さらに、すでに市が購入してしまった土地[注19]についても、不用なものはないか、検討が必要である。ある市会議員より購入した土地などは、すでに10年近く放置されたままであり、用途も決まっていない。こうした土地(代替用地との名目で市が保有している土地だけで14,000平米ある[注20])を洗い出し、他の有用な土地と交換したり、売却することが必要である。それにより、50億円程度の売却収入を得ることは十分可能である[注18]。

公共用地・公共施設の適正利用

 武蔵野市は、バブル崩壊後も土地開発公社に大量の土地買いを行わせたため、公社からの土地の買い取りが市財政を大きく圧迫している。これは現市長による市政の負の遺産であり、逃れることは出来ない。そこでまず、この負の遺産の計画的清算を行う。市が計画的に公社保有地を買い取り、10年計画で毎年30億円、合計300億円を支出し、これによって公社が抱える負債を償還する。財政逼迫の折り、これは非常に厳しい負担であるが、市財政の健全化を図るために不可欠の措置である。一方、市ならびに土地開発公社などの外郭団体が保有する土地・建物で、目下未利用・低利用のものについては、その効果的な利用方法を検討するとともに、不要な土地は処分(売却、交換など)[注18]する。

 最も問題となる土地は、土地開発公社が保有しており現在駐輪場として利用されている三腰駅北口の約1,100坪の土地である。この土地は約100億円で購入した土地であるが、時価は半分の50億円以下とみなされている。この土地は、駅周辺でない土地と等価交換(出来れば複数か所の土地と)して、福祉施設の建設用地とする。交換できない場合には売却処分し、差損は市が負担する。また、公社保有地で500平米以上のものは市が買い上げることとし、都市マス策定作業における市民参加のまちづくりの中で活用方法を検討する。500平米以下で公共施設の建設は難しいものの宅地として価値のあるものは、売却処分する[注3]こととし、差損は市が負担する[注18]。

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注1:私が年度別取得額の重要性を指摘して数字を示した。「倍々ゲーム」の表現も私の発案である。

注2:銀行救済の犯罪目的を隠蔽する結果となる。

注3:土地開発公社の根拠となる公有地の拡大の推進に関する法律、略称「公拡法」では転売が禁じられている。「投機」は、執筆者の弁護士、元市長候補、石崎和彦の彦の思い付き罵言で、自治体と企業では違うことが分からない俗耳目当ての言葉の遊びでしかない。しかも、実際には地価暴落の時期に「投機」で土地を買う馬鹿がいるわけがないのだ。

注4:私が最初に計算。1996.1.23.発行『フリージャーナル』30号に記載。正確には54万5千円である。

注5:前述の注4と同様に、この対比は、私が最初に1996.1.23.発行『フリージャーナル』30号で指摘した。

注6:冗談ではない。何で「痛みを分かち合う」必要があるのか!

注7:前述の注2と同様、「無目的」ではなくて銀行救済であり、地価維持の政治的犯罪であるという視点が欠如している。

注8:「武蔵野市」だけではない。国の法律「公拡法」に基づく全国的な政策という観点が欠如している。

注9:それ以前にも地方債の発行や基金の積立の方法があったことを無視して都合の良い面のみを強調して「差し上げる」愚かさを露呈している。

注10:偽装への批判が欠如している。

注11:言葉の遊びで断定のし過ぎである。

注12:そんなことはない。10年返済の計画を立てていた。私の手元に計画書がある。

注13:「とりあえず」ではない。前述の注3の通り。銀行救済の犯罪目的を隠蔽。

注14:すでに市が買い戻して塩漬けになっている土地を無視している。この部分について私は、すでに、1996.2.27.発行『フリージャーナル』34号で指摘した。「代替え地等」だけでも1万4千平米あり、この時期に約1万1千平米も増加していた。約192 億円に相当と記載し、関係者に配布している。

注15:これも問題だが、結果として、この種の地元俗耳ネタに矮小化している。

注16:これも甘ったれ市民運動の通弊で、公開資料の収集、分析もせずに、ただただ言い募るだけでは、真面目な役人にも嫌われ、馬鹿にされるだけである。一応の総額は公開されているのだから、それを先に分析し、政策も立案してから物を言うべきである。

注17:一般市民の立場からなら、こう言えるが、執筆者の石崎和彦の彦には、こう言う資格はない。ごまかしもいいところである。当時、保守から割れて市長に立候補した元市議会議員、深沢達哉が各戸配布ビラにグラフを掲載したので、私が、これは重大だと「よくする会」選挙事務所で質した際には、石崎和彦の彦が偉そうに「俺たちが最初に指摘」と称していた。つまり、資料を知りながら、ことの重大性に気付かなかったのが事実。

注18:住民代表訴訟によって市長ら関係者に賠償を求める思想の欠如。最初から戦いを放棄し、転売禁止の法律違反を無視した議論。これでも[市民派」弁護士か!

注19:前述の注14の通り。やっと私の指摘を理解し始めたが、調査もせずに及び腰。

注20:前述の注14の通り。私が調査の上、すでに、1996.2.27.発行『フリージャーナル』34号で指摘した。

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 以上で(その17.1999.4.23)終り。次号に続く。

(その18)現職5選で「よくする会」は徹夜のやけ酒

 4月25日の全国一斉地方選挙「結果」は、すでに大手各紙の速報した通りである。ただし「結果」と括弧を付けたように、単なる「当選」「落選」の「結果」に毛がチョッピリ生えた程度で、表面からだけ見た誤報に近い記事もあり、本Web週刊誌報道の表題のような「徹夜のやけ酒」までの結果についての情報は、大手紙ではとうてい得られない。

 本誌編集部が正確を期して念のために、武蔵野市選挙管理委員会から電話一本、ファックス通信で取り寄せた最終報告によると、市長選の「結果」は、下記の通りである。

投票総数         58,106票

無効票           1,082票

有効投票総数       57,024票

届出番号1. 桜井くにとし 25,470票

届出番号2. 土屋正忠   27,590票

届出番号3. 栗原信之    3,964票

 つまり、第1に、またしても「左ギッチョンチョン」箱庭紛争の老舗中の老舗、「共産党推薦」候補、今度は元市議会の日本共産党議員団長、栗原信之の彦も、前回の地区委員長自ら出馬、佐久間某の彦よりは少しはましと言った程度で、やはり、有効投票総数の10%以下しか取れずに、あえなく落選の上、100万円の供託金没収の憂き目を見た。日本共産党の市議候補は4人で1人落選だが、落選も含めた獲得票数の合計が5,110票で、これでも有効投票総数の10%には達しない。

 第2に、本連載で既報のごとく、私が昨年秋に見限った「よくする会」を基盤に、市民の党、生活者ネットワ-ク、果ては党首が地元出身の民主党の推薦までを得た「桜井くにとし」こと桜井国俊の彦は、これもあえなく2度目の落選の憂き目を見た。

 最後に、本誌既報の通りの「市民連合」の生き残り円陣を築き、さすがは選挙上手の「嘘付き放題ビラ」を撃ちまくって、現職5選を成し遂げた土屋正忠の彦を中心とする保守陣営にも、いくつかの悲劇が生まれた。「自由民主クラブ」所属の現職市議が「市議は私、市長は土屋正忠!」と、連日の声を限りの連呼を尽くしながら、その果てに3人落選という「君の馬前にて討死」の壮烈な最後を遂げた。市議選の結果については次回に詳報するが、一部フラフラ組も混じってはいるものの、定員30の議席の、まさに半数、15議席が、土屋正忠の彦の反対派によって占められるに至った。

 市長選の投票は即日、深夜の午後11時40分には開票終了。そのまま、三鷹駅北口の「よくする会」選挙事務所では、テレヴィの選挙速報を見ながら、最初は前祝いと称して始めていた酒盛りが、突如、蒼白の失神寸前、やけ酒、オイオイ泣き上戸、徹夜のグビリ、チビリに成り果てたとのこと。途中までの参加者からの通報によると、事情を知らない女性陣から、または、もしかして事情を知りながらトボケタ女性陣から、「木村さんの顔が見えないのは淋しい」との声が出たが、顔面蒼白のビュロー第1書記は、素知らぬ顔を決め込んでいたとか。

 この間の事情については、その他の見逃せぬ未確認情報も入っており、さらに裏を取った上で次回に詳しく報じるが、ともかく、ビュロー第1書記は、2万5千票で当選と、確信を持って語っていたそうである。確かに、その目標以上の票は取れた。だが、だが、しかし、土屋正忠の彦は、それをさらに上回る27,590票を獲得してしまったのでる。だから当然、グビリ、チビリの愚痴の果てには、土屋正忠の彦の方が「やはり上手」というところへ、話が落ちたという。

 次回には、市議会議員選挙結果と合わせて、目下詳細を取材中の新「国立市長」こと、共産・社民推薦、東京・生活者ネットワーク元市議、上原公子の媛とその周辺と、武蔵野市の状況を、合わせて比較検討する。

 ところで、本 Web週刊誌の選挙期間中の唯一の獲得目標は、土地開発公社問題の政治課題化であった。その獲得目標に照らして見ると、本Web週刊誌編集部こそが、唯一の勝利者なのである。そこで今回は、とりあえず、選挙直前の4.24.土曜日に流した以下のmailを再録する(一部ミスプリ訂正)。

明日投票日:(共)も「不要な土地」批判へ

木村愛二です。

 本日、朝食の際の日常的隙間産業の一環、かつ、精神的副食の新聞記事点検、必要記事切り抜き作業を始めようとしたところ、折り込み広告の中に、選挙の法定ビラと思しきものあり。「日本共産党」の文字が目の片隅に入ったので、さっと引っこ抜いて所定の棚にしまおうとした瞬間、もうひとつ、「不要な土地」という大文字も見えたので、あれれっ、もしかすると、別の反市長派で共産党とは不仲になった「よくする会」の方が、遂に私の真似をして、「共産党は土地問題に頬かむり」しているとの批判開始に踏み切ったのかな、と思い、再び拡げて見直すと、やはり、「みんなで革新むさしのをつくる会」とあります。

 その前に、私も年4000円の出費を強要され、これが怒りのエネルギー供給源となっている"犯罪隠し"のための「自転車駐輪場の有料化」により市の全世帯で「2億5917万円」の「負担増」とした上で、「不要な土地に税金投入。今後も250億円以上の開発計画も」と中文字の見出しで、少し幅を拡げた「独自」の批判のポーズを取り、「不要不急の土地購入などで」「隠れ借金=債務負担をあわせると約500億円」というコミコミのぼやけた表現ながら、一応、批判の姿勢を示しています。

 やはり、選挙は水物とか。選挙広報では、市長に1人、市議にはたったの4人の、すべて顔見知りの共産党候補者たちが、土地のトの字も記していなかったので、呆れていたところだっのですが、おそらくは、票読みをしている内に市民の疑問に答えざるを得ず、急遽、政策の見直しに走ったものと思われます。

 私は、具体的には3年前から、この問題を調べ始め、わがホーム頁「武蔵野市民オンブズマン」が、日本で一番詳しい情報源です。それを見た新聞記事、放送番組も出始めています。Web週刊誌『憎まれ愚痴』の連載「仰天!武蔵野市『民主主義』周遊記」でも、最新情報を流し続けています。この「土地開発公社」による全国規模の「塩漬け用地」大量購入の超巨大政治犯罪について、明日の市長、市議選挙投票日を控え、ついに地元の老舗「左翼」日本共産党武蔵野・三鷹地区委員会が、政策変更を迫られたというのは、近来の痛快事です。

 やはり、「なせばなる、なさねばならぬ、なにごとも」でありましょうか。呵々。

 以上で(その18.1999.4.30)終り。次号に続く。

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