送信日時 :2001年 6月 22日 金曜日 8:19 AM
件名 :[pmn 15340] Re: 高齢者の住宅難の対策費20億円ぽっち
From: 河戸 道子
Date: Thu, 21 Jun 2001 10:57:47 +0900
Subject: [pmn 15334] Re: 高齢者の住宅難の対策費20億円ぽっち木村さん、事務所探し、難行のご様子ですね。
関心がないと言ってらした住宅問題に少し近付いてこられましたか?
私の場合は、それほど困ったことでもないのです。また、「 関心がない」と言ったはずはありません。
一応の問題点は知っています。いわば、手許の材料で、小泉馬鹿人気に水を差し、野党のいい加減さをも指摘するための趣味の投稿でした。「住宅問題」というのは、実は、土地問題であり、地上に営巣する習性の裸の猿の基本条件であり、経済の根幹に触れる問題なので、皆が逃げているのです。
私は極小的な問題についても、自分の経験も含めて、かなり知っています。民衆のメディア連絡会有志の桜堤団地視察の際にも参加して、若干の意見を申し上げましたが、私は九段下の住宅公団労組が刑事弾圧を受けた際、千代区労協の地元幹事として「日本の住宅の黒い霧」問題の集会などに協力しましたし、その流れで、住宅生協にも関わり、日本テレビ労組の執行委員としても「住宅ローン」への利子補給の要求決定から労資交渉の担当をしました。
河戸さんが、私の「関心」について「ない」と記憶されているのは、おそらく、地元の住民運動が極度の分裂状況にある桜堤の公団の団地建て替え問題までは、「付き合っていられない」という主旨のことを申し上げたからでしょう。
極大的な問題を簡単に言うと、昔から衣食住と言っていた生活の基本条件に関して、現在、工業立国、輸出大国の日本では、輸入できる「衣食」は極端に安くなり、輸入できない土地の上の「住」は都市周辺で極端に高くなっています。ここに最大の問題があるのですが、今の今、けたたましい選挙運動を繰り広げている各党派は、碌な政策を持っていません。実に難しい問題なのです。
しかもこれは、世界共通、裸の猿たちの成れの果ての悩みなのです。日本だけの問題ではないのです。ちょうど、昨日の『日本経済新聞』の夕刊には、「バブルに漂うボート生活」という題で、オランダのアムステルダムの住宅事情が載っていました。地面が不足して水上まではみだしているのです。
50から60平米のハウスボート自体は500万円なのに、許可の権限を持つ市に収めるスペース代が約2,000万円から2,500万円で、「取り引きの対象となる水上利用権の価格はうなぎ登りだ」そうです。東京都と互角の勝負です。
アムステルダムとは、いかなる位置の都市かと言うと、つい最近見たイギリス製の「フロスト警部」には、狂牛病の可能性もある丸ごと屠殺牛肉を空輸でアムステルダム経由、ヨーロッパで売る密輸団が、調査に忍び込んだ衛生検査官を殺す事件が出てきました。江戸時代には長崎に貿易基地を確保していたオランダと同様、日本でも交通の中心、つまりは便利な「犯罪都市」の周辺で、地価が高騰する仕掛けです。
この春には、わが重度杉花粉症ゆえに、日本劣等列島からの期間脱出も夢見て、軽く調査しましたが、那覇市なら、ワンルームが3万円そこそこで借りられるようです。オーストラリアを推薦する友人もいますが、都市周辺でも、広ーいワンルームが2万5千円ぐらいだそうです。もちろん、沙漠地帯なら無料ですが、そこまで勧めてくれる友人はいません。
つまり、これが、資本主義で頂点に達した都市中心の経済と、禄でも無い文化、その他諸々に、あくまでもしがみつく裸の猿の成れの果ての実態なのです。
なお、同じ武蔵野市でも桜堤は、私の事務所構想には不向きです。せめて武蔵野市の中心部、少しは犯罪都市的な位置でないと、いかな電網時代といえども仕事になりません。
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