送信日時 : 2001年 3月 14日 水曜日 8:27 AM
件名 :[pmn 13859] 日米株安連鎖の恐怖の経済学私見
2001.3.13.『日本経済新聞』夕刊の一面トップ大見出しが「日米株安連鎖」となりました。一般紙と違って、地紋入りの大見出しを打つことは稀なのですが、黒っぽい地紋にゴシック白抜きで「日経平均1万2000円割れ」「16年ぶり/下げ幅一時450円超」となっています。グラフも詳しいものが、一面に掲載されています。
そこで、遅れ馳せながら、すでに、10年程前に私が、某小出版社から「大失業時代到来」と題する予言的な講演を頼まれて、そこで語った新案特許の経済学的考察を、ここでも披露しておきます。私は、文科系ですが、労働組合運動に関わり、一応、『資本論』を読んだり、企業の経営分析をやったりした経験の持ち主です。
その時に、私が私見として語ったのは、電子器機が産業の中心になるとすれば、非常に不安定な価格競争が激化し、資本主義の基本的な矛盾が、その極に達すのではないか、という主旨でした。その理由は、簡単に言うと、電子器機は、原料が非常に少なくて済むということでした。
事実、その後の経過を見ると、次々に新製品が登場し、市場競争が激しさを増し、富みの遍在が急速に進み、自らは働かずに利息を貪る資産家がますます増え、その一方で、これまでの持ち家や自動車のような価格がむしろ高くなる産業が中心の時代と異なり、中心産業が周辺の素材産業を潤さなくなっています。
すでに、極悪の相場師、主流の極右政治的シオニストの支持者でもあるユダヤ人のジョージ・ソロスまでが、ロシアへの投機で大失敗し、資本主義の危険を指摘し始めるなど、近世以来、これまでの金融資本主義を牛耳ってきた「ヴェニスの商人」の末裔たちが、大恐慌をきたしています。
しかし、困ったことには、かつての社会主義者たちが、何度も大声で叫んだ資本主義の基本的な矛盾が、これほどまでに顕在化したというのに、新しい世紀を切り開くべき勢力が、どこにも見当たらないのです。
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