『亜空間通信』184号(2002/03/09) 阿修羅投稿を02.12再録

花粉飛散量「平年値」決定裏事情は狂牛病以上の官僚的学閥医博らの「異常値」

送信日時 : 2002 年 3 月 9 日

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『亜空間通信』184号(2002/03/09)
【花粉飛散量「平年値」決定裏事情は狂牛病以上の官僚的学閥医博らの「異常値」】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 電網検索によって、以下のような非常に分かりやすい専門家の表現を発見した。

http://homepage1.nifty.com/ojin/ryokuka.htm
「兵庫医大の小笠原寛・助教授(耳鼻科)」「花粉症が言われ始めた1960年代、スギ花粉数は今の3分の1だった」

 以上で引用終わり。

 3分の1の逆数は3倍である。

 この数値自体の検討と論証は次回に詳しく行うが、場所によって数字が違ってくるので、一応の注釈をしておくと、「3倍」は概況である。

 以下、とりあえず、国立相模原病院の「1960年代」以降7年間の観測結果の平均1/7を(100)として、東京都の観測結果の青梅に近くて2000年の数字が高かった方から並べ直し、都心の千代田区までの例を2年平均とし、その比較値を示す。

国立相模原病院
1965年2,175
1966年825
1967年1,900
1968年1,900
1969年845
1970年1,625
1971年1,325
合計10,600
平均1/71,514(100)
 青梅あきる野町田大田八王子小平杉並千代田
2000年37,89918,7489,6998,2397,9675,3335,0064,806
2001年10,82610,2847,5293,2508,6713,8043,8633,696
2年小計48,725 29,03217,22811,48916,6389,1378,8698,502
2年平均24,36314,5168,6145,7458,3194,5694,4354,251
対1,514(1,609)(959)(569)(379)(549)(302)(293)(281)

 以上の内、杉花粉発生源の青梅方面からは比較的に遠い位置の「杉並」「千代田」を除けば、すべて3倍以上である。

 上記の数字を押さえた上で、今回はまず、上記の「1960年代」自体が、すでに歴史的には「平年」どころか極めて「異常」な期間の初期であると指摘しておく。私は2年前に、以下の連載で、その背景事情を、林野庁の白書に基づいて詳しく紹介した。その内の「1960年代」のみを抜粋する。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/kahun-9.html

杉花粉被害放置政策に猛然反撃の独立反乱!
“杉林焼き払い放火作戦”開始宣言!
(その9)82%(61)から19.6%(97)に激減の「木材自給率」

 自給率  供給量の増減

1961年度(昭36):82%      (約5,000万立方米)
1962年度(昭37):79%   横這い
1963年度(昭38):75%   同上
1964年度(昭39):73%   同上
1965年度(昭40):71%   同上
1966年度(昭41):67%   同上
1967年度(昭42):61%   同上
1968年度(昭43):53%   減少
1969年度(昭44):49%   同上(約4,500万立方米)
1970年度(昭45):45%   横這い

 以上で引用終わり。

 私の表現によれば、「畏れ多くも、かの、誕生日がみどりの日となった戦争犯罪人、裕仁が、先頭に立って植樹祭、手植えの杉」が、貿易立国とやらによる外材輸入の政治犯罪の下で、放置され始め、国内の林業が崩壊し、間伐も枝打ちもされずに無駄な枝が繁り放題、大量の花粉をまき散らす状況に至ったのは、高度成長とか称された「1960年代」からなのである。つまり、この年代の花粉の量そのものが、すでに「異常値」だったのである。

 その「異常値」がさらに3倍になった現在、激増を続ける「過去10年の平均」を「平年値」と称するのは、二重の欺瞞なのであるが、まずは、この「平年値」なる概念を検討する。

 3月6日付けで気象庁広報室から送られてきたファックスの「用件名」は「平年値の資料」となっている。要点のみを紹介すると、これは「地上気象観測統計指針の一部」であって、加盟国の日本には遵守義務がある国連(正しい訳は「諸国家連合」)の専門機関、世界気象機構(WMO:world Mediorological Organization)の国際条約そのままである。

 基本的な内容は、すでに紹介した農水省の例と同じである。国際的な比較の必要上、「西暦年の1位が1の年から数えて連続する30年間について算出した累年平均値を平年値という。これを統計期間に引き続く10年間使用する」となっている。具体的には現在の2002年は、2001年から2010年までの10年間に当っており、1971年から2000年の数字が「平年値」として使用されている。

 ここで決定的に重要な問題は、諸国家連合の公用語ではない日本語の「平年値」は、英語のNormals(複数形)の訳語以外の何物でもないということである。

 そこで、さてさて、お立ち会い、Normalには「年」という語義は、まったく含まれていない。「平年値」は日本式の意訳なのであって、Normalの本来の意味は「標準」「典型」「規定」「正規」「正常」「常態」であり、そこからやっとのことで「平均」という便宜的な計算上の意味が派生しているだけなのである。

 手許の安物英和辞書には、Normalの用例として、「the normal temperature:平熱(摂氏36.9度」と記されている。これまた手許の安物日本語辞書の「平熱」には、「平生の健康な時の体温」と記されている。

 この原義と、異常な激増を続ける「過去10年の平均」を「平年値」と詐称する行為との間には、まったくもって度し難い犯罪的、悪徳医師的、雲泥の差的、逆も逆の逆上の怒り心頭に発する憤激なしにはその犯意を理解できない欺瞞的、政治的、不正行為の落差があるのである。

 はい、はい、しかも、悪徳医師的としたのは他でも無いのであって、これらの欺瞞の「値」を発明し、アトピー性皮膚炎の乳児の皮膚が「湿ってはがれるような状態」(『朝日新聞』2002.3.7.「乳児アトピー、スギ花粉で悪化/静岡県立こども病院が立証」にまで立ち至った政治犯罪の直接の下手人たちの中には、「医学博士」様、様、様、たちが何人も、おいでなのである。

 その内の、お一人、すでに紹介した「東京都花粉症対策検討委員会」の「委員長」様、様、様、「村田篤司(社会福祉法人天童会秋津療育園園長)様、様、様は、「臨床医ではない」のだそうだが、私が電話で1960年代の国立相模原病院のデータをなぜ利用しないかと聞くと、「古いデータは使い物にならない」とあっさり切り捨て発言なされたのであった。私は、「貴様の方が使い物にならん!」と怒鳴り付けたい気持ちを押さえに押さえて電話を切ったが、その分の憂さは、今年こそ本当に開始する裁判で、存分に晴らしてやるぞ!

 医学博士か、いっいっい、がっがっが、くっくっく、はっはっは、かっかっか、せっせっせ、げっげっげ、のげえろげろ。

 しかし、しかし、最早、笑いごとでは済まされめえ。

 本人が苦しむだけでなく、皮膚が「湿ってはがれるような状態」に近い状況の子供や孫がいる日本劣等列島の住人が何人いるか。その気持ちも考えてみよ。かく言う私自身も、その内の1人なのである。

 以上。


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