『亜空間通信』616号(2003/06/16) 阿修羅投稿を再録

ユダヤ教法師ヒトラー台頭時の戒めと正統派イスラエル解体論が旧ソ連圏から飛来

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『亜空間通信』616号(2003/06/16)
【ユダヤ教法師ヒトラー台頭時の戒めと正統派イスラエル解体論が旧ソ連圏から飛来】

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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 歴史の必然の中の偶然の一致が、非常に多いことは間違いないにしても、何と、同じ日に、同じく旧ソ連圏に属する地域に由来する同趣旨の情報、1933年、つまりは今から70年前のヒトラー台頭時のユダヤ教法師によるユダヤ人への戒めと、その戒めの思想の継承、2003年現在のロシアのチェチェン弾圧に抗議する組織からのユダヤ教正統派のイスラエル解体論、行動設定が、わが電網宝庫に飛来するとは、あまりにも符合し過ぎて、気味が悪いくらいである。

 気を持たさずに先に種明かしをしてしまうと、それほどまでに、この問題は、今の世界の焦点になっているということである。

 私は、世界各国に「歴史見直し論者」、もっと正確に言うと「ホロコースト見直し論者」または「ホロコースト否定論者」の友人を持っている。最も厳しいイスラエル批判者たちである。わが幼少時には禁じられた「敵性言語」の英語によって、一応の意志疎通はできるし、英文の転送は時折の化け文字の訂正が面倒にしても、何とかなるから、情報と意見の交換は、ほとんど自由自在である。特に意見をまとめなくても、それぞれが選択した英文情報の転送によって、その時折のお互いの関心の的と程度が分かる。それだけでも、会話と同じ機能を発揮する。

「歴史見直し論」は、真珠湾の「誘い込み」問題をも含む幅広い歴史研究である。教条ではなく、最も科学的な事実の確認に基づく世界観、真の平和構築を目指す運動である。

 それぞれの関心の重点に違いはあっても、今の世界の最大の焦点のパレスチナ問題に関する見解は、皆、基本的に同じである。当然、この問題に関する可能な限りの情報を収集し、選別し、お互いに交換し合っているのである。だから、時局柄、その中に、見事に符合する問題点と主張が含まれている場合が、必然的に、非常に多くなる。しかも、この「一種の意見交換」の中身は、ますます深く、濃くなっているのである。

 1933年、つまりは今から70年前のユダヤ教法師の論文、「なぜヒトラーが権力を握ったか」(Why Hitler Came to Power)には、極めて簡略に言うと、いわゆる「反ユダヤ主義」(anti-Semitism)の興隆の原因を、当時のドイツのみならずヨーロッパ全域にわたって、文化面でも勢力を誇っていたユダヤ人の改革者、国際主義者、マルクスを代表とする社会主義者、革命家などの無思慮な思い上がりの「傲慢」(ギリシャ神話のヒュブリス)として戒め、さらには、当時のソ連の現状を憂い、それらの傾向のもたらす将来をも暗示する「神罰」(同じくギリシャ神話のネメシス)への深い危惧の念が、見事な文脈で刻み込まれていたのである。

 それもそのはず、と言うべきか、筆者の法師の肩書き、「博士」を含むDr. Manfred Reifer、を電網検索すると、以下に抜粋紹介するごとく、現在の「偽」イスラエルの首都、テルアヴィヴで出版された英語とドイツ語の題名が併記される2巻の大著、『ブコビナのユダヤ人の歴史』の1巻の冒頭と、2巻の2番目の章の筆者であった。宗教家であると同時に歴史家なのである。

 ブコビナは、地名であるが、現在は、南側がルーマニア、北側がウクライナに属している。この土地が、ユダヤ人にとって、どういう意味を持つかということは、後述する。

----- 引用ここから ------------------------------  
http://www.jewishgen.org/yizkor/Bukowinabook/Bukowina.html
History of the Jews in the Bukowina
Geschichte der Juden in der Bukowina

Edited by Hugo Gold
Published in Tel Aviv
Volume 1 (1958)
Volume 2 (1962)

Historical note: Bukovina was a province of the Austro-Hungarian Empire until 1918, located southeast of Galicia. The area is now partly within Suceava district, Romania, and partly within Chernivtsi oblast, Ukraine.
[中略]

CONTENTS of Volume I
I. History of the Jews in the Bukowina until the year 1919
[中略]
Dr. MANFRED REIFER, o"h:
The era of the Moldavian princes (1360-1774)

CONTENTS of Volume II
Dr. MANFRED REIFER o"h:
History of the Jews in the Bukowina (1919-1944)
[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 この70年前の文章を転送してきた友人の意図は、明らかである。現在の世界の焦点、「偽」イスラエルの最悪の極右、シャロンを象徴とするシオニストの「狂信」の根源と、それがもたらす全世界的な悲劇の理由が、やはり、ユダヤ人の「傲慢」であり、「歴史は繰り返す」の典型だからである。

 しかも、このマンフレッド・ライフェル博士の1933年の論文の中には、今の今の日本で、ベストセラーの単行本、『バカの壁』の中心的な主張が、以下のごとくに、見事に述べられていたのである。引用の括弧内の格言だけを拙訳すると、「ひとは自分が欲しないことを信じない」のである。

 One tried to close one's eyes to the events and acted according to the vulgar principle:

 "What one does not want, one does not believe."

 That was a convenient way to avoid fundamental questions, to look at the world through rose-colored glasses.

 以下では最初に、最近のユダヤ教正統派によるイスラエル解体論と、行動設定を紹介する。すでに阿修羅戦争35掲示板に投稿済みである。この中には、日本の大手メディア報道が、まったく触れもしない「すべての難民の帰還」も含まれている。

----- 引用ここから ------------------------------ 
アメリカのホロコースト見直し論者からの通報:ユダヤ教正統派がシオニスト国家反対の行動を日曜日に挙行
http://www.asyura.com/0306/war35/msg/675.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 6 月 14 日 02:47:42:
[中略]
 発信元のkavkazは、英語の綴りではcaucas、カスピ海と黒海の間の旧ソ連領のイスラム教徒の組織の電網宝庫情報。訪問すれば、アフガン、パレスチナとの連帯情報も掲載されている。

 世界の憲兵アメリカは、今、逆に包囲されているのである。囲碁の格言、「取ろう取ろうは取られのもと」、「大石は死なず」。

 なお、これは、あくまでも平和主義の主張であることに注意されたい。今、もっとも必要なのは、シオニストの邪教(Zionist heresy)の神、ホロコーストを、嘘だと明言する知識と勇気なのである。

 拙訳『偽イスラエル政治神話』を参照されたい。多くの著名なユダヤ人が、シオニスト国家に、最初から反対し、今も反対し続けているのである。

 以下の冒頭の2行は、英文の転送の際に、私が付けた週刊誌風の見出しである。

----- 引用ここから ------------------------------
Jews: Zionism is cause of instability in the world/Anti-Zionist Orthodox Jews/rallying/opposition to Zionist heresy/This coming Sunday

http://www.kavkazcenter.com/eng/article.php?id=1413

13 06 2003 Fri. 20:05 on Djokha
Jews: Zionism is cause of instability in the world
[中略]
Department of Cooperation and Mass Media,
Kavkaz-Center
----- 引用ここまで ------------------------------

 さて、この旧ソ連圏、カウカスの電網宝庫情報に関する通信を受け取り、上記の投稿をし終えた後に、WHY HITLER CAME TO POWER - A RABBI'S VIEWが、「特集記事」(FEATURE)として、以下の情報源からの電子手紙雑誌として届いた。

http://www.politicalsoldier.net/psnews/
FINAL CONFLICT NewsEmail

 以下の冒頭の2行も、やはり、英文の転送の際に、私が付けた週刊誌風の見出しである。

----- 引用ここから ------------------------------
Why Hitler Came to Power/One Rabbi's Explanation/in 1933/vulgar principle: "What one does not want, one does not believe." /BARNES REVIEW

http://www.barnesreview.org/Jan_Feb_2001/Why_Hitler_Came_to_Power/why_hitler_came_to_power.html
[中略]
 They, and in the same measure, the children of liberalism, all those poets, authors, artists, journalists, prepared the present time, nourished Jew hatred, furnished the grounds, the material for the era of National Socialism. They all surely desired the best, but attained the opposite. They were cursed with blindness, they saw not the approach of catastrophe., they heard not the footfall of time, the heavy footfalls of time, the heavy footfalls of the Nemesis of History. v
[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 一番最後だけ抄訳する。

 自由主義の子供達、すべての詩人、作家、芸術家、ジャーナリスト、彼らは皆、同じ方法で、現在を準備し、ユダヤ人への憎悪を育て、その土台を築き、国家社会主義の時代の材料を準備したのだ。彼らのすべては確かに、最良のものを望んだのだが、その反対物を得たのだ。彼らは、その盲目ゆえに呪われ、彼らは破局の接近を予知できず、時代の足音を聞き取ることができず、時代の重い足音、歴史の復讐のネメシスの呪いの重い足音が近づく響きに、気づかなかったのだ。

 私は、もちろん、このユダヤ人の法師、マンフレッド・ライフェルが、すべてを予知していたとは評価しない。アメリカの、というよりは、ユダヤ人の主流の巨大な資金が、「反共」を目的、または口実にして、ヒトラーと極右シオニストを同時に育成するために注がれていた事実は、今、次第に明らかになりつつある。そこまでの洞察は、やはり、無理だったのであろう。

 彼が歴史家として描いたブコビナは、元・モルバビア公国の首都で、現在の世界のユダヤ人(ユダヤ教徒の系統)の9割の祖先、カザール帝国の末裔が、現在の東欧圏に広がっていた当時の中心地であった。

 以下は、拙訳『偽イスラエル政治神話』からの関連部分の抜粋である。

----- 引用ここから ------------------------------ 
http://www.jca.apc.org/~altmedka/nise-33.html
『偽イスラエル政治神話』(その33)
訳者解説(その1)

[中略]
 世界のユダヤ教徒の人口の九割に当たり、アシュケナジムと呼ばれる宗教上の流派に属する人々は、古代のユダヤ人の血統上の子孫ではない。七世紀から十世紀にかけて南ロシアで栄え、国ごとユダヤ教に改宗したタタール系の民族の王国、カザール(ハザール、ハザルとも記す)の末裔とその係累なのである。だから、ロシア、ポーランドなどの東欧諸国に、桁外れに多いユダヤ人の集団が存在していたのである。彼らは、「東欧ユダヤ人」とも呼ばれている。

 この問題は、政治的シオニストの主張にとっては都合が悪いから、「血統云々」の発言を繰り返すモイン卿の暗殺にまで発展した。つまり、生命の危険を覚悟しなければ公言できない問題だったのである。当然の結果として、今も、欧米のメディアは報道しない。日本のメディアも、自称歴史学者のほとんども、欧米の習慣に従っている。しかし、本物の学問の世界では国際的な定説であり、日本でもかなり広く知られている。
 [中略]

 (参考文献)
 『ユダヤ人とは誰か/第十三支族カザール王国の謎』(三交社)
 『ハザール/謎の帝国』(新潮社、96)
 [後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 最後に、この70年前のマンフレッド・ライフェルの論文を再録していた電網宝庫、BARNES REVIEWについても、若干の紹介をしなければなるまい。バーンズ(BARNES)と、この電網宝庫の関係については、以下に詳しい。極めて簡略に言うと、バーンズは、アメリカの「ホロコースト見直し論者」の元祖であり、「ホロコースト否定論者」として大手メディアから排斥され、戦い続けた歴史家である。

----- 引用ここから ------------------------------
http://www.antiwar.com/stromberg/s020700.html
The Old Cause
by Joseph R. Stromberg

February 7, 2000

Harry Elmer Barnes (1889-1968):
Progressive and Revisionist
[後略]
----- 引用ここまで ------------------------------

 ただし、アメリカの「ホロコースト見直し論」の組織的な経過は複雑なので、詳しくは以下の拙著の項目を参照されたい。

----- 引用ここから ------------------------------  
http://www.jca.apc.org/~altmedka/aus-60.html
『アウシュヴィッツの争点』
(その60)「ナチズム擁護派の国際的なネットワーク」というレッテルはり

----- 引用ここまで ------------------------------

 というわけで、今回の70年前の「旧」情報の紹介は、非常に複雑な事情を含んでいたのである。それほどに、歴史は複雑なのであり、現状も複雑なのである。暗記教育「マルバツ」式の「バカの壁」の優等生には、到底、解けない謎に満ちているのである。だから、「バカの壁」代表の朝日新聞とか、NHKとか、岩波書店とか、東京大学とかに、頼っていると、飛んでもないことになるのである。

 以上。


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