ユニセフクラブと私

八田暁子

 「ゆにとぴあ」100号記念おめでとうございます。この記念号には「ゆにとぴあ」とユニセフの奇跡もまとめられているそうですね。読むのを楽しみにしています。

 さて、久々に「ゆにとぴあ」に寄稿させてもらうので、何を書こうか迷ったのですが、私にとっても大学6年の区切りの年なので、私がユニセフクラブから受けた影響などについて書きたいと思います。

私がユニセフクラブを初めて知ったのは、法学部の新入生ガイダンスで当時の代表だった山田暁子さんがお話をされたときです。その春にフィリピンへスタディーツアーに行ってきたところだったそうで、その後サークル活動に顔を出すようになってからも、ツアーでの体験談をいろいろ話していただいたり、ドキュメンタリー映画の上映会にも行ったりして、サークルの活動が分かるようになってきました。高校までごくごく狭い世界で生きてきた私にとっては、先輩たちの行動力はびっくりでした。そもそもフィリピンってそんな気軽にいける国だっけ?という感じだったのですから。

 ユニセフクラブは「南北問題を考えるサークル」ですが、私自身は南北問題に特別に関心を持っていたわけではなく、対象が(他の法サ連のサークルより)はっきりしていて分かり易いことと、サークルの雰囲気とでいつのまにか居着いた、という感じです。それでもサークルのみんなであーだこーだ言い合ったり、実際にNGOの人たちにお話を聞いたりする中で、自分なりの問題意識も出てくるものですね。経済構造などの大局的な問題も重要だけれど、家族などの身近な問題や個々の人間と向き合う草の根的なアプローチの方がしっくりくる、とか、とりあえず行動してみないと見えてこない問題もある、とか。

 同回生の人たちは実際にNGO活動に打ち込んだり、(環境、外国人労働者など)特定の問題について徹底的に研究したりしていたので、結局私は全てに中途半端だなぁとも思いますが、ユニセフで培った物の見方のようなものは、進路を考える上でも大きく影響してきましたし、今後仕事に就いても生きてくると思います。

 今振り返って実感するのは、学生は興味を持ったことに自由に飛び込んでいける特権階級だなということです。多少無責任でも許されてしまうし、逆に行動を束縛するものはないのですから。もっと突っ込んでやってみれば良かったと思うこともありますが、さまざまな活動をしているメンバーたちと知り合え、自分でもいろんな世界と関わりを持つことができて本当に良かったと感謝してます。

 ところで、私は完全にアナログ人間で、このワープロ自体使うのは今年の年賀状以来?という感じです。私が1回生の頃の研究発表は手書きの原稿をワープロで清書していたと思うのだけどなぁ。今後パソコンも覚えて現役の皆さんの活躍状況も身近に感じたいと思います。よろしく。

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