京大ユニセフクラブ2000年度11月祭研究発表
「私たちのお金がこわす途上国の暮らし」
日本のODAの仕組み・手順
日本のODAの仕組みはどうなっているのでしょうか?郵便貯金が途上国に貸し出されているってホント?
現在、日本のODAには年間1兆円を超えるお金が使われています。国民一人当たりにすると、年間1万円以上ものお金が途上国の援助目的に使われているのです。ではそのお金はどこから出ているかというと贈与の場合、政府の一般会計や特別会計でまかなわれ、貸与(円借款)の場合には大蔵省の資金運用部の財政投融資計画を財源としています。一般会計は税金や国債が、特別会計や特別会計を財源とする財政投融資には郵便貯金や簡易保険の一部が用いられています。実はあなたが郵便局に預けているお金は途上国に貸し出されているのです。ODAを実施するところ
では実際にODAを実施するのはどこなのでしょうか?政府の援助なのですから政府が関わっているのは当然ですが実際ODAのプロジェクトを行うのはそのプロジェクトを落札した企業なのです。政府が関わっているのは主にどのプロジェクトにお金を供与するかということです。ただ、青年海外協力隊派遣のような技術協力の場合には実際の援助の仕事に政府機関(JICA、国際協力事業団)が携わる事になります。
下は円借款の場合の途上国を含めた三者の関係の図です。プロジェクトの実施
ODA実施の手順
次にODAの実施の手順について述べます。下の図は円借款の場合のものです。
プロジェクトの発掘 どのようなプロジェクトが良いのか?
プロジェクトの問題点・影響を調査JBIC.JICA
コンサルタント会社↓
プロジェクトの要請 相手国政府からの日本政府への要請
↓
プロジェクトの審査・決定 大蔵省・外務省・通産省・経済企画庁と
JBICで検討・決定
JBICは事前調査を行う↓
実施企業の決定・貸し付けの実行 競争入札でプロジェクトを実施する企業を
決定。その後、JBICが立て替えの形でその企業にプロジェクトの費用を支払う。↓
プロジェクトの実施と評価・管理 実施されたプロジェクトが
うまくいっているのか?
評価・チェック