古本市報告 

原田勇輝(はらだゆうき)


◎古本市の事前段階での反省

1.古本市自体を行うのか否か

 今年は古本市を行うのか、それとも行わないのかということはあまり議論できませんでした。運営の引継ぎの時期で、古本市を実際行った者もいず、去年もやったからという安易な感じで担当を引き受けてしまいました。この点は深く反省しています。結局、真面目に古本市を行う意義を考え始めたのは、三月頃になってからでした。古本市を行うか否かは、非常に重大なことです。そして、みんなで何のために古本市を行うかを確認しないで、進めていけば当然一部の人に負担がかかってしまうのも仕方のないことだと思います。そのため、古本市を何のために行うかという事は、できるだけ早い段階で話し合っておかなければならないことだと思います。

2. 会計の問題

 去年まではユニセフクラブの活動資金と古本市会計は別にし、古本市での収益金は全額、国際協力に従事しているNGOに寄付してきました。しかし今年からは、古本市での収益金の大部分をこれらのNGOに寄付するという前提で、活動資金と古本市会計を統合する事にしました。その理由は、例年行ってきた活動を続けるのならば問題はないのですが、いざ何か新しい企画を行うときに自由になるお金がないのは困るからというものでした。しかし、何か新しいことと言っても、この時点では具体的に見えてこないのも事実でした。また、古本市を行って満足しきってしまって、寄付団体に深い考えもなく多額の寄付をするのは問題なのでは?と考え、自分たちのお金であると自覚する意味でも、古本市会計と活動資金を統合する事にしました。

3.古本屋に事前に売っても良いのか?内部消費をどうするか?

 はじめに、最大の利潤をあげて寄付額を増やすことが目的ならば、古本屋に事前に売っても良いのではないかという意見が出ました。これに対して、そんなことをすれば、集客力が落ちて、結果的に大量の本が残ってしまうという意見が出ました。それならば事前に関係者が内部消費することも集客力を落とす原因になるという問題に飛び火しました。この時点でやっと何のために古本市を行うのかということが明確に打ち出されました。まず第一の目的として、活動資金を得たい(NGOに対する寄付も含めて)、第二に本のリサイクルに取り組み環境に配慮したい、最後にユニセフクラブ自体の新歓の広報をしたいという順番でした。結果的に三つの案が出されました。第一に、古本屋に事前に売却することに容認かつ内部消費も容認。理由としては、目的の一番である最大の利潤を得るためというのを意識したものです。問題点は大量の売れ残りが出るのではないかということ。第二に、古本屋に売らず、内部消費は認めるというもの。従来とってきた方法です。理由は、本を回収するインセンティブになる、もしくは古本市を行うのにそれなりにメリットがあっても良いのではないだろうかというもの。問題点としては、対外的に公表できるようなことではないということ。第三は、古本屋に売ることもせず、内部消費も禁止するというもの。理由は、環境への配慮という面が大きいと思います。問題点としては、メンバー性を取ってないユニセフクラブでどこまでを内部とみなし、買うことを禁止することができるのかということ。結果的に、多数決のすえ、従来どおりの2番目の案が採択されました。

4.回収を行う上で、一部の人に負担がかかること

 回収を行う上で、一部の人に負担がかかってしまうということが毎年問題になっています。古本市は基本的に、各自の奉仕によるものなので、自発的にやってくれるという人がいない限り、残りの仕事は責任者がやらざるを得なくなります。皆さん協力するようにしましょう。ここからは個人的見解ですが、古本市を行う上で別団体を立ち上げるべきだとおもいます。二月頃に福田さんからそのような提案があったのですが、特にその必要性もないのではと思い、流してしまいました。(すみません)別団体を立ち上げるメリットは、自分が古本市を行う一員だという自覚を持つことができ、そのためその人たちは進んで回収にあたるはずであり、結果的に一部の人に負担がかかるということは認識の上でなくなるというものです。(他にもお金の流れが明確になるなどデメリットとしては、それに関わる人が少なくなってしまうという事です。個人の見解からすると、「ユニセフクラブの一員であるからやらなくては」という義務感からやるというのはつかれることだと思います。やはり、仕事を行うにあたっては、何のために自分がそれを行うのかを考え、進んでやっているのだという認識のもとでやるべきだと思います。

◎ 当日の反省

1.上回生やOB・OGとの交流が少なかった。参加人数が少なかった。
 上回生やOB・OGの参加が少なかったのは連絡が不充分だったためです。責任者としてお詫びします。参加人数自体の少なさも、このことが大きく影響していると思います。

2.収益の減少
 今年は収益が78万くらいで、例年よりも減少したようです。主な原因としては、広報が不充分であったこと、文庫の値段を下げたこと、司法関係の本の値段を高めにしたことが問題だったのではないかと思います。また今年は、古本市終了と同時に廃品回収に来てもらって、有料回収してもらったのが大きな問題だと思います。(詳しい収益などは、会計報告をご覧ください)

◎ 今後の課題

 去年までは、ユニトピアやホームページに会計報告をのせていました。また館内にはる古本市報告のビラには寄付先と金額をのせていました。今年からは古本市会計と活動資金を統一したのですから、報告ビラにも会計報告に准ずるものを載せなければならないと思っています。そのため、寄付先が決定する九月頃、予算という形で発表しようと思っています。また、来年古本市を行うにせよ行わないにせよ、会計報告を再度一月頃に館内に発表するのが筋であると考えています。対外的に会計の面ではガラス張りの状態にしなければならいと考えています。早急に報告ができるように努力します。

◎ お礼

  とりあえず無事古本市が終わったこと感謝します。また、肉体的にも、精神的にもまわ 

 りの皆様に負担をかけたことを、心からお詫び申し上げます。

 

 

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