NGO訪問
深川博志
NGO訪問の一環として、7月8日に海外教育協力隊(JEV)に行ってきました。参加者は、石原、角田、片田、石川(大)、深川でした。
1990年からネパールのススパ村(人口3400)というところで、識字教育と自立支援活動を、現地のSEDC(ススパ村教育開発委員会)というNGOを通して行っているそうです。識字教育はパウロ・フレイエの教育哲学によるもので、「知識ではなく内発的なことの意識化を重視する」ことにより、自分たちの村をどうしていくかを考えるきっかけとなるようにしているそうです。今ススパ村全体で24学級あり、成人女性や未就学女児が主な対象だそうです。JEVの支援が始まった当初、3〜4%だった識字率が、今では56%にまでなったそうです。
現在このほかに行っていることとして、次のことがあります。
- [ヤギ銀行] ヤギを購入して子どもを増やすとともに、肉を売って現金収入を得る。
- [植林] 村の森林の8割が延焼で失われた。森の再生のために、いろりから無煙ストーブに変えるように村人に勧めるとともに、植林事業も始めた。6割が根づいた。これは大成功といえる率だそうです。
- [保育園] 子どもを預けて畑に出られるようにということと、栄養失調をなくすということのために、村の3ヶ所で保育園を始めた。ところが現地に任せたらストップしてしまった。再開したところもあるが、「援助は先まで見通してから始めなくてはならない。」
- [周囲の村への技術などの移転] ススパ村の貧困が根絶したわけではないが、既に日本等から多くの援助がいっている。周囲の村との格差もできてしまう。これを防ぐために、ススパ村の人たちから、周囲の村へ自分たちの経験などを伝えてもらう。
最後になりましたが、おいしいケーキをごちそうさまでした。