NGO訪問
深川博志
NGO訪問の一環として、7月2日にPHD協会に行ってきました。参加者は深川一人という大変寂しいものでしたが(事前にもっと呼びかけておくべきでした)、面白いお話を伺うことができました。
ここは、ネパールで長く医療活動に当たった岩村昇医師によって設立された団体で、研修事業をやっています。毎年、数名のアジア・南太平洋の村の青年を1年間日本に招き、自立した村作りに役立つ研修を実施しています。日本語研修を始め、それぞれの青年自身の出身地や役割などによって、農業、漁業、保健衛生、裁縫などの研修をホームステイ先の家庭を中心に実施します。さらに技術だけでなく、経営や組織運営、日本の社会問題とそれへの取り組みなども学びます。釜ヶ埼や水俣などにも行くそうです。こうして学んだ成果を自分の村に持ちかえり、生活改善に取り組みます。
政府機関の実施する研修事業は中央のエリートを対象とするのに対し、PHD協会は村の衆を相手にするところが最大の違いだということです。
また、基本的にPHD協会では金や物などでの援助はしていないそうです。それが必要になったときは、村人自身が考えて、たとえば別のところへアプローチするなり、自分たちでもっと工夫してみるなりしてみることにより、援助団体に依存してしまう危険を少なくしているとのことでした。
大学生としての私たちに求めることは、「世界の中での日本の位置づけを知る」ことだそうです。食べ物はどこから来ているのか。便利な生活はどうやって維持されているのか。そうしたことを知ることによって、外の世界を知り、どうすればさまざまな問題の解決に自分自身が関われるか、考えてほしいとのことでした。
将来こうした公衆衛生分野に関わるかは分かりませんが、私自身は医学部生であることもあり、興味深くお話を伺うことができました。