今回のニュースは、次のURLから写真入りで見ることができます。
http://www.jca.apc.org/tlessoor/chechennews/chn/0625.htm (HTML版) 発行部数:1605部
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11月16日、戦場のチェチェン人医師、ハッサン・バイエフ氏が来日しました。すでに水戸、横浜、札幌で講演が開催され、各地で多くの人が来場してくれています。特に横浜では当初の定員30名を大幅に上回る120名以上が参加するという盛況ぶり。チェチェンに対して無関心でいたくないという日本の市民の存在は、バイエフ氏を始めチェチェンの人々にとって、おそらく私たちが考えている以上に特別な意味を持っているのではないかと思います。
今回のニュースでは、来日当日の記者会見の様子と、18日の講道館での柔道稽古のもようをご紹介します。招聘期間も残り一週間あまりとなりました。よろしければお知り合いの方にもイベント情報の転送などをお願いいたします。 (邦枝律/チェチェンニュース)
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11月16日、全水道橋会館でハッサン・バイエフ来日記者会見が行われました。バイエフ氏は前日の早朝にボストンを出発して、午後に成田到着、夕方に記者会見というかなりハードなスケジュール。記者会見には約20名が参加して、会場が閉まる直前までインタビューが続けられました。
記者会見の中身は、各地での講演内容と重なっているので、詳細は招聘期間後にサイトで報告します。可能な方は、ぜひ直接会場にお越しください。会見は、バイエフ氏による発表(チェチェン戦争の目撃証言)、スライド上映(チェチェンの戦火と子どもたち)、質疑応答という流れで行われました。
バイエフ氏がもっとも危惧しているのは、12年にもおよぶ戦争がチェチェンの子どもたちに与える影響です。チェチェン戦争によって、約1万4000人の子どもたちが身体に障害を負いました。新生児の二人に一人が先天的な障害をかかえているという統計もあります。 彼が代表を務める米国のNGO、「チェチェンの子ども達国際委員会」(ICCC)は、戦争によって障害を負ったチェチェンの子どもたちを支援するために、チェチェンの病院や学校への医療・教育援助を行っています。ICCCの日本語版サイトでは、今年の2月に自ら現地入りしたバイエフ氏による報告が紹介されています。よろしければご覧ください。
「チェチェンの子ども達国際委員会」(ICCC)日本語版サイト:
http://www.chechenchildren.org/baiev/baiev_iccc.htm
当日の状況を伝える読売新聞の記事はこちら。
チェチェンの惨状、新生児の3割に障害…来日医師訴え[11/19 読売]
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061119i415.htm?from=rss
次に、11月18日に講道館で行われた柔道稽古のもようをお伝えします。講道館というのは、「柔道の父」と呼ばれる嘉納治五郎氏が設立した柔道の総本山で、ここを訪れるのは、柔道家でもあるバイエフ氏にとって生涯の夢のひとつだったそうです。
この日は昼間に横浜での講演があり、バイエフ氏は講道館に向かう電車の中でうたた寝をしていたらしいのですが、講道館に到着して「八山」のネーム入りの胴着を受け取るなり、「疲れが吹き飛んだ」と言って畳の上で跳ね回っていました。なんというか、わりとかわいい面のある人です。
稽古は一時間ほど行われ、バイエフ氏は三人の人と手合わせをしました。私は素人なので、たいていの選手は強そうに見えてしまうのですが、それを差し引いても彼のエネルギーには圧倒されました。そして、これはまったくの偶然なのですが、このときたまたま講道館に来ていたロシア人の柔道家とバイエフ氏が25年ぶりに再会するという不思議な出来事もありました。
この日贈られた「八山」のネーム入りの胴着は、筑波大学付属高校の柔道部の生徒が、自分たちのお小遣いを出し合ってバイエフ氏にプレゼントしてくれたものです。講道館での稽古を実現させるにあたっては、同高校の鮫島先生や講道館の仮屋氏を始め、多くの方々にお世話になりました。この場を借りてお礼を申し上げます。
ハッサン・バイエフ氏の全国スピーキングツアーも中盤に入り、残るは広島、京都、弘前、東京での講演になります。 ぜひお誘い合わせの上お越しください。
資金がまだ不足しています。目標額130万円に対して、現在619,010円が集まっており、あと680,990円が不足しています。どうか招聘を支えるための募金をお願いします。郵便振替口座 加入者名:チェチェン連絡会議 口座番号:00180-6-261048 (通信欄に「バイエフ」とご明記ください)
お問い合わせは、バイエフを呼ぶ会共同代表の岡田一男さん(電話: 03-4500-8535/FAX: 03-3811-4576/Email: baiev@zau.att.ne.jp)までお願いします。
11/23(木) 広島[チェチェンの戦火を生きた医師の声を聴く] 18:30- 広島市まちづくり市民交流プラザ北棟5階研修室C 参加費:1,000円(カンパとして) 交通:市電/広電・広島バス「袋町」徒歩3分 主催:アムネスティひろしま 連絡先:090-3177-7336(野間)
11/25(土) 京都①[ロシア・チェチェン戦争と子どもたち](映像と講演) 16:00-18:00 同志社大学今出川校地寒梅館地下A会議室 参加費:無料 交通:地下鉄「今出川」駅徒歩1分 主催:同志社大学バイエフ講演会実行委員会 連絡先:090-9869-8497/dsf0202@mail2.doshisha.ac.jp(岩間),080-5365-0672/la-ilahillallah@ezweb.ne.jp(栗林)
11/25(土) 京都②[チェチェン人のイスラーム信仰とロシア・チェチェン戦争下での私の体験](講演と質疑応答) 18:00-20:00 同上
11/26(日) 弘前[ハッサン・バイエフ講演会「チェチェンの医療危機と子どもたち 戦場外科医の報告」] 14:30-16:30(14:00開場) 弘前市民会館(管理棟)大会議室 参加費:無料 交通:JR「弘前」駅またはイトーヨーカドーバスターミナルから約15分「市役所前公園入口」 主催:バイエフを呼ぶ会 協力:弘前大学国際医療研究会 連絡先:03-4500-8535/baiev@zau.att.ne.jp(岡田)
11/28(火) 東京①[戦場の医師ハッサン・バイエフ来日講演 −チェチェンの現在(いま)を語る−] 18:45-20:45(18:15開場) 東京ウィメンズプラザホール 参加費:1,000円 交通:JR山手線・東急東横線・京王井の頭線:「渋谷」駅徒歩12分/地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線:表参道駅徒歩7分 主催:バイエフを呼ぶ会 共催:チェチェン連絡会議 連絡先:03-4500-8535/baiev@zau.att.ne.jp(岡田)
11/29(水) 東京②[バイエフ医師報告会&送別会 −日本縦断講演を終えて−] 18:00-20:30 文京区民センター3F会議室C 参加費:2,000円(飲食物の持込・カンパ歓迎) 主催:バイエフを呼ぶ会 共催:チェチェン連絡会議 連絡先:03-4500-8535/baiev@zau.att.ne.jp(岡田)
※11/21 現在の情報です。時刻・参加費などが変更される場合があります。主催者にお尋ねください。
ロシアでは、警察や司法機関の腐敗によって犯罪組織が野放しにされる一方で、ささいな罪を犯した一般市民が重い禁固刑を科せられている。番組は、食料品を盗んだ罪で5年8か月服役した女性が、刑期を終えて直面する厳しい現実を追う。(番組紹介より)
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=202&date=2006-11-24&ch=11&eid=18336
<主催者より>来る11月26日(日)、上野公園水上野外音楽堂にてタノシイウツワvol.5というコンサートを開催します。今回で5回目のこのイベントは、「タタカウウツワを捨てて、タノシイウツワで歌おう」をスローガンとした、音楽で世界平和を訴えるミュージシャンの集まりで、以前報告したチェチェン戦争による難民の子供達への支援を目的としたものです。過去には募ったおもちゃや洋服などを避難先のアゼルバイジャンまで送ったり届けたりしました。今回はおもちゃや洋服を募る代わりに、今世界でおきていることにそれぞれが目を向け、日本にいる僕たちに何ができるかを考えたいと思います。
今年の2月にアゼルバイジャンで出会った戦争難民の子供達の、屈託のない笑顔はとても印象的でした。反面、ヘリコプターの音に異常に怯えるなど、僕らの日常では何でもないことが、爆撃を連想させてトラウマになっているようでした。
戦争をしないことが即、平和に結びつくかというと、必ずしもそうだとは思いません。また、戦争だけでも莫大な量のテーマ、課題があります。このコンサートで明確な答えを出すことはできませんが、少しでも平和について考えるきっかけになればいいと思います。
出演者はタノシイウツワの会が自信を持ってお薦めするミュージシャンばかり、見ごたえ十分のコンサートです。今回の会場、上野水上野外音楽堂は不忍池のほとり、上野動物園のすぐ近く。ご家族連れでもきっと楽しめると思います。是非お誘い合わせの上、ご来場ください。(タノシイウツワの会 主催 加茂尚広)
『タノシイウツワvol5』
11月26日(日)上野水上公園 野外音楽堂
地図: http://members.jcom.home.ne.jp/punch96/uta02.html
AM11:00〜PM19:30
入場無料
出演予定
KING JOE, さばいばるいとう, hiro with nana, EARLY SUMMER BLUES BAND, SALTYヒロシ, ART ELEPHANT, 加藤健次郎, BOUNCE JACK, HEAVEN'S BLOW, LST(from 愛知), 新 隼人, ROCKI'N BLUE, STORM, 東京ハミングバード, COLOGNE, カルロス
バングラデシュ南東部のチッタゴン丘陵地帯の少数・先住民族(ジュマ)に対する教育支援を行っている「チッタゴン・ヒル 子ども基金」による現地報告です。
http://cht-children.org/modules/piCal/index.php?smode=Monthly&action=View&event_id=0000000057&caldate=2006-11-21
チェチェンの子どもを支援する会が、アゼルバイジャン共和国の首都バクーへのスタディ・ツアーを行います。募集人数にまだ若干空きがあるので、参加を希望される方は、チェチェンの子どもを支援する会までぜひお問い合わせください。
http://www7.plala.or.jp/deti-chechni/studytour2.html
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