モスクワニュースなどの報道によると、 3月8日、チェチェン独立派の大統領アスラン・マスハードフがロシア連邦保安局(FSB)の掃討作戦により殺害されました (人物情報)。在欧のスポークスマン、ザカーエフ文化相もこれを確認。 暗殺は以前から憂慮されていたことですが、とうとうこの日がきたという感想です。
このことの背景には、マスハードフが2月にチェチェン側からの一方的停戦をおこなったこと、 つい数日前にもプーチン大統領に対する和平交渉のシグナルを送ったことが挙げられます。
マスハードフが和平を提案しつづけ、一方的停戦によって一定のの指導力を示したことで、 戦争の継続をのぞむロシア治安機関にとって、マスハードフの「脅威」は高まりました。 その結果このような事態になったものと思われます。
民主的に選挙されたチェチェンの指導者との、交渉による平和の可能性が消えました。 この死は、チェチェン紛争をさらに混乱させることでしょう。まがりなりにも存在した、一つの時代の終わりを感じます。(大富亮)
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