チェチェン総合情報

チェチェンニュース
Vol.03 No.02 2003.01.06

■小泉首相訪ロにあわせた共同要請文にご賛同ください

(集約は1月9日をもって終了しました。皆様のご賛同ありがとうございます)小泉首相の訪ロにあわせて、要請文を送ります。趣旨にご賛同いただける方は、巻末の用紙に必要事項をご記入の上、 このメールにご返信くださいますよう、お願いいたします。

なお、このメールは転送を歓迎します。(大富亮/チェチェンニュース)

----------------------------------------------------------------------ロシア訪問にあたっての要請文

小泉総理大臣殿

拝啓

1月10日に貴殿がロシア連邦を訪問するに際して、プーチンロシア大統領との首脳会談において以下の問題に言及されることをお願いしたくお手紙を差し上げまました。

ロシア連邦チェチェン共和国における1994年のロシア軍の軍事侵攻により発生した、チェチェン人難民の支援活動と紛争の平和解決を求めて様々な活動を私たちは行ってきました。これまでも日ロ首脳会談に際し、総理大臣宛にチェチェン問題を議題に取り上げていただけるように要請を行ってきましたが、残念ながらこれまでは日本側からチェチェン問題への言及はまったくありませんでした。

ご存知のようにチェチェン共和国においては、1994年にロシア連邦からの独立を阻止するためロシア軍の軍事侵攻があり、人口わずか百万たらずのチェチェン共和国は破壊され尽くし、多くの一般市民の犠牲者が出ました。この第一次チェチェン戦争は1996年に停戦となり、チェチェン共和国では正式な議会選挙と大統領選挙が行なわれ独立に向けて歩み始めました。しかし1999年9月モスクワなどでの爆破テロ事件を理由に容疑者すら明らかにされないままに、テロ集団の壊滅を目的としてロシア軍によるチェチェンへの無差別空爆とそれに続く軍事侵攻が始まりました。この第二次チェチェン戦争は今も終わりが見えないまま4年目を迎えています。

昨年10月のモスクワでのチェチェン人武装グループによる衝撃的な劇場占拠事件は、私たちの記憶に新しいところですが、こうした事件を起こさざるをえないほど、チェチェンの人々は国際的な孤立感と終わりなき戦争への絶望感を大きくしています。いまだに十数万人の難民が隣国イングーシなどで不自由な生活を強いられ、国内にとどまる市民も常にロシア軍による不当な拘束や攻撃にさらされています。すでに国連人権委員会でもチェチェンにおけるロシア軍のこの非人権行為に対し、毎年のように特別決議が上げられていますが、有効な対策を講じるには至っていません。

第二次チェチェン戦争だけでもこれまで数万人にものぼる一般市民の死者と多くの行方不明者が出ました。フィルターラーゲリーと呼ばれる収容所での拷問や虐殺事件もいまだに続いています。ロシア軍に支配されたチェチェンの人々は、ひもじさと恐怖の中で死に直面しながら絶望状態に置かれています。

しかし、こうしたチェチェンの現状はロシア国内のみならず国際社会でも知られることなく、また関心も持たれないままに、一昨年の9.11同時テロ事件以降はあたかも国際テロ集団と同一視される報道しかなされませんでした。そうした中でチェチェン人が自暴自棄となってしまうのもあるいは仕方がないのかもしれません。このような状況を解決するためには国際な関心と圧力が必要です。日本政府がまず率先してロシア政府に対し、チェチェンでの人権の侵害と軍事行動の停止を呼びかけ、膠着している和平交渉の進展のために努力していただけるようお願いいたします。

チェチェンにおける一刻も早い人権と平和の回復が何よりも必要です。日本を初め国際社会は、チェチェン戦争を傍観せず平和解決のために積極的に介入し、流血の悲劇をくい止めるべきです。どうか日ロ首脳会談に際し、上記の点について言及されることを改めてお願いいたします。

起草者:青山正(市民平和基金代表)賛同:大富亮(チェチェンニュース編集室)

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<<賛同用紙>> 送付先: ootomi@mist.ocn.ne.jp

ロシア訪問にあたっての要請文 2003.01.06 に賛同します。

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