●編集室より:チェチェンと直接の関係はないのですが、今週末は気になる映画があちらこちらで上映されるようなので、お知らせします。直前に気がついたので、すでに今日上映というものもありますが、ご容赦ください。
1.『パレスチナ・パレスチナ』イスラエルによる占領地の実態を描く「パレスチナ・パレスチナ」は、わずか35人しか入れない会場のため、予約制とのこと。すでに満杯になっている可能性はありますが、一応お問い合わせください。
2.『暗い日曜日』第二次世界大戦直前のハンガリーを舞台に、3人の男女の恋と、息詰まる戦争の時代を描く「暗い日曜日」も秀作です。サスペンスタッチに転じるラストシーンが見もの。私たちの生きている現代は、「暗い日曜日」の1930年代に近づいてきていると感じます。11月29日の一回のみ。こんな映画です:
http://www.gloomysunday.jp/
時刻などの案内はこちらをごらんください:
http://www.tamaeiga.org/festival/program/12th/details/3-29.html
3.『マニュファクチャリング・コンセント——ノーム・チョムスキーとメディア——』 「対テロ戦争という言葉は眉つばです。なぜなら、史上最大のテロ国家はアメリカなのですから———」MITで言語学の教鞭をとりながら、活発にアメリカの軍事/外交政策への批判を続けるノーム・チョムスキーへの「追っかけ映画」、話題の、そして幻の作品である「マニュファクチャリング・コンセント」が多摩で上映されます。なかなか見られない作品なので、お近くの方はぜひどうぞ。(大富亮/チェチェンニュース編集兼発行人)
●「パレスチナ パレスチナ」
日時:11月29日19時〜
会場:GARIGARI 世田谷区代沢2−45−9 飛田ビルB1F
Tel 03-3481-6997(京王井の頭線「池ノ上」駅改札を出てすぐの踏み切りをわたった左角)
ゲスト:足立正生さん(映画監督)
要予約: bunboozer@yahoo.co.jp または 0426-75-6199(高坂)
料金:1000円
主催:ハジャルナー詳しくはこちら:
http://home.att.ne.jp/sun/RUR55/Hajarna/PP..htm
作品について:フランス人ドミニック・デュボスクが西岸地区のドキュメンタリー映画『パレスチナ、パレスチナ』を作成したきっかけは、占領地で施行されているイスラエルの軍令集を読んだときのショックからでした──「特別の許可なく地上および地下の水を汲んではならない」、「許可なくしてトラクターその他いかなる農機具も輸入・使用してはならない」、「果実、野菜、工業製品、石材、改造、郵便切手、古美術品を輸出してはならない」、「軍当局はあらゆる地域を封鎖しまた交通を遮断することが出来る」等々、そこには人間社会の活動を全面否定するような条項が1300以上も並んでいたのです。
人形劇に重層的に描かれる二つのインティファーダ、半世紀の占領に屈しない人びとの姿、子供たちの澄んだ瞳。解説のない映像が私たちに訴えるものは・・・
●「チョムスキー 9.11 Power and Terror」
2002年/シグロ製作・配給/1時間14分 監督・編集=ジャン・ユンカーマン 音楽=忌野清志郎
日時:11月30日(土)12時、17時45分の2回
くわしくはこちら(多摩映画祭):
http://www.tamaeiga.org/festival/program/12th/details/4-30.html
作品について:
アメリカ政府の外交政策を批判しつづけるチョムスキーは、昨年9月11日以降、何を考え、どう伝えてきたのか? この作品は、高齢にもかかわらずさまざまな場所で活発に講演し、人々に行動するための勇気を与えつづけるチョムスキーの記録。
●「マニュファクチャリング・コンセント—ノーム・チョムスキーとメディア—」
1992年/カナダ/2時間45分監督・製作=マーク・アクバー、ピーター・ウィントニック
日時:11月30日(土)13時45分より
ゲスト:益岡 賢氏(翻訳家、東京東チモール協会事務局)
くわしくはこちら(多摩映画祭):
http://www.tamaeiga.org/festival/program/12th/details/4-30.html
作品について:
「MANUFACTURING CONCENT」は、「同意の製造」もしくは「同意の捏造」などと訳される。この映画が伝えるのはチョムスキーのメディアに対する主張、「メディアは暗黙のうちにすすんで権力に奉仕している」という点である。ABCやPBS、ニューヨーク・タイムズ紙などの米国一般メディアが伝える情報、その実体とは?アメリカにおける東チモール問題の報道のされ方などの具体例から、現代アメリカの対外政策の野心性・侵略性をメディアがこぞって隠蔽している現状が暴かれる。私たちはメディアの作り上げる「欺瞞の罠」から逃れることができるのか?
ノーム・チョムスキー:1928年、米国ペンシルベニア州フィラデルフィアに生まれる。マサチューセッツ工科大学教授として研究を続ける言語学者。言語学の世界では生成変形文法理論の成果を次々と発表し、「チョムスキー革命」をもたらした。他に、哲学、認知科学、心理学、政治学など、広範な学問領域で顕著な業績を上げた。一方で、65年、米国が北ベトナムへの爆撃を開始すると同時に、米国の外交政策に対する批判を開始した。反体制論者として知られ、米同時多発テロ以降、中東情勢と米軍のアフガニスタン爆撃に関する発言は世界の大きな注目を集めている。
多摩映画祭の会場地図(チョムスキー関係はベルブホールで上映):
http://www.tamaeiga.org/festival/program/map.html
多摩映画祭公式ページ:
http://www.tamaeiga.org