初出:チェチェンニュース Vol.02 No.23 2002.08.06
7月26日付けのイズベスチア紙によると、これまで200人以上のホームレスの孤児が、ロシア陸軍に兵士としてスカウトされているという。国防省の匿名の情報源によると、今年中にその数は400人まで増える見込み。報道によると、こうしたタイプの採用は95年の第一次チェチェン戦争でも非公式に行われたが、2001年の国防省の命令により、全国的に行われるようになったという。
アルハンゲリスク州政府の職員、ナデズダ・ココヤニナ氏は、「14歳から16歳の少年たちは順番待ちをしているくらいです。彼らは軍に、大きな、信頼のおける家族の役割を期待しているのです」と話す。別の自治体の職員も、孤児たちのための施設を作るのには経費がかかるため、軍に入れて訓練を受けることに賛成だという。ラジオリバティーが報じた。
第二次チェチェン戦争に参加しているロシア兵士は主に契約志願兵だといわれているが、こういった子どもたちについての情報は少なかった。ここで紹介したロシア国内の声は、孤児が兵士になることを良いことだと見なしている。児童搾取は当然視され、子どもたちがまず犠牲になっている。
(2002.08.06 大富亮/チェチェンニュース)
原文:
http://www.rferl.org/newsline/2002/07/290702.asp