海外情報
マイクロウェーブ・ニュース
2002年7〜8月号より
(抄訳 TOKAI)
『アメリカン疫学ジャ−ナル』6月15日号に、イタリアの研究者パオラ・ミケロッツィらが「ロ−マ市北方郊外のバチカン放送用のラジオ塔から発信される電磁波は成人と小児の両方の白血病と相関関係にある」とする疫学論文を発表した。
それによると、タワ−の10km以内に1991年に49,656人が住んでいたが、14歳以上の白血病死亡者は40人(1987年〜1998年)で、小児白血病死亡者は8人(87年〜99年)であった。小児白血病リスクはラジオ塔から6km以内で有意で高く(95%CIが1.0〜4.1)、大人の男性の小児の白血病死亡率は距離が離れるに従い有意に下がった。この傾向はラジオ塔から2km以内でさらに高かった。
しかし対象者が少ないことと成人女性では有意とは出なかった問題点はある。