ジャパン・タイムズ:2003年12月7日
劣化ウランの影響
The effects of depleted uranium
スーザン・H・ライオドン
ノバスコシア州ヤーマス(カナダ)
http://www.japantimes.co.jp/cgi-bin/getarticle.pl5?rc20031207a5.htm

※この記事は、来日したドラコビッチ博士に対するジャパン・タイムズのインタビュー「元軍医が劣化ウラン兵器の使用を非難」(11/22付)を読んだスーザン・H・ライオドンさんが投稿したものです。彼女は劣化ウランが原因で死んだカナダ軍兵士テリー・ライオドン氏の夫人です。(署名事務局)


 11月22日の記事、「元軍医が劣化ウラン兵器の使用を非難」を読むことができたのは素晴らしいことでした。その記事は、独立医療センターである、ウラニウム医療研究センターUMRC(カナダとアメリカに事務所)の責任者、アサフ・ドラコビッチ博士によって行われている研究について述べたものでした。私は、この科学者の献身と人間性について私自身が直接知っていることをお伝えしたいと思います。

 カナダ軍のテリー・ライオドン隊長が1999年に死んだ時、彼の遺体はドラコビッチ博士の保護の下に劣化ウランについての研究のために“収穫”されました。湾岸戦争への従軍によるものであったテリーの病気は破壊的なもので、彼をモルヒネ、おむつ、車椅子にたよる子供のようにしてしまいました。 彼はまた、焼けるような精液の臨床診断を受けていました。州の検死による公式の死因は「湾岸戦争症候群(Gulf War Syndrome)」という陳腐な説明でした。

 彼の死に関連した要因が、2000年2月7日に発表されました。顕著なレベルなどという程度を超えた高レベルの劣化ウランが骨のサンプル内に確認された時のことです。今、テリーの脳、頭蓋骨、肝臓および様々な種類の器官は、再びドラコビッチ博士によって分析されています。テリーの身体は科学に対し語るべきことをまだまだ多く持っています。ドラコビッチ博士と彼のスタッフがテリーの未亡人としての私に対して示していただいた親切を私は感謝します。私たちは再び研究の道を歩んでいるのです。

 日本は、すべての国々のうちでも(原爆によって)最高レベルの放射線にさらされました。したがって、私は、その子供たちを国内にとどめ、海外(イラク)の低レベル放射線地域へ彼らを送らない日本政府の知恵を賞賛したいと思います。