■ パレスチナのラマラから、そう、現在もなおアラファト議長が監禁されているあのラマラから、パレスチナ人と国際支援者たちが全世界に向けてSOSを発しています。発信者は「国際的及びパレスチナ人の共同体のメンバー」。「テロ撲滅」の名の下による虱潰しの家宅捜査、抵抗者の射殺、無差別の虐殺、大量逮捕、移動禁止、住民の監禁、外出禁止、町全体の封鎖、食糧供給のシャットアウト、電気と水の遮断、家屋や施設のめちゃくちゃな破壊等々−−許し難い侵略行為の数々が、傍若無人の戦争犯罪が、現地の生々しい事情が、切迫感を持って伝えられています。
「占領下のラマラから 世界中の良心を持つ全ての人々へ。直ちに結集してください」−−現地からのこの生々しいアピールを、東京の「ピース・ニュース」の皆さんが翻訳されました。ぜひ読んでください。日付は4月1日、シャロンが全面戦争を宣言したのが3月29日ですから、その直後のものです。
http://www.jca.ax.apc.org/~p-news/isurael/APPIL2002.htm
■ 私たちが注目してきた「平和のための女性連合」、グッシュ・シャロムをはじめイスラエル国内の反戦平和運動も連日のように、西岸やガザ地区やその他イスラエル軍が展開する地区に結集し、身体を張って殺戮行為を制止しようと必死に頑張っています。そして彼ら、彼女らにも多数の負傷者を出しています。イスラエル兵士は、国連職員や赤十字職員、NGOなどにも、果ては報道陣に対しても常軌を逸したような蛮行に及び、容赦なく威嚇射撃を行っています。
4月6日にはテルアビブで1万人集会とデモ行進が行われました。(今日4月8日の朝日新聞にも出ています)。
その前4月3日には、平和のための女性連合、バット・シャロム、ニュー・プロフィール、マクソム・ウォッチ、ウーマン・リフューズ、タヤッシュ、人権のための医師、イスラエル・アラブ学生連盟、グッシュ・シャロムなどのイスラエルの反戦平和団体が“戦争に抗する行進”を組織しました。アラファト議長が監禁されているラマラに向けて、食料や医療品を積んだ4台のトレーラーと一緒に約5千人が行進し、包囲されているパレスチナの人々に直接それらの援助物資を手渡そうとしたのです。このデモにはユダヤ人もパレスチナ人も双方が参加しました。ラマラに向かう途中のイスラエル軍の検問所付近で、デモを実力で阻止しようとする兵士たちが催涙ガスを発射し群衆に襲いかかりました。20人以上のデモ参加者が負傷した模様です。デモ隊は検問所で阻止され、物資だけがラマラに無事届けられたとのことです。
以下は、「平和のための女性連合」からラマラで包囲されているパレスチナ人に対して送られた手紙です。
“平和のための女性連合によって送られた、
ラマラで包囲されているパレスチナ人への手紙”
包囲されているパレスチナ人民へ
イスラエルの“平和のための女性連合”は、あなたたちに私たちの支持と連帯の挨拶を送ります。私たちは、あなたたちが耐えている苦痛、殺戮、飢え、封鎖、そして屈辱に、苦痛を感じ、衝撃をうけ、戦慄しています。
アラファト議長とパレスチナ自治政府の軍事封鎖、大規模な砲撃、あなたたちの町の情け容赦のない再占領、至る所であなたたちの首に締め付けられたロープ−−全てのこれらの措置はテロリズムに対する対応ではありません。−−それらの措置そのものがテロリズムであり、イスラエル政府によって命じられたテロリズムです。そしてそれらの措置は、私たちの街で爆発する対抗テロの燃料となっているのです。
私たちは、この残忍な狂気への事態の悪化の責任、またわれわれ二つの人民の間の公正な和平合意に到達するあらゆる希望を打ち砕いた責任は、イスラエル政府にあると考えます。
私たち、“平和のための女性連合”は、力のあらん限りでイスラエルの世論を変えるために、封鎖を取りやめるよう要求し、またイスラエルの国家と並んであなたたち自身の主権国家を持つ権利を受け入れるよう要求し、全力を挙げてありとあらゆることをしています。
この目標に向かって私たちは、イスラエル政府の殺人的で自殺的な政策によって押し付けられた恐ろしい状況に、イスラエル公衆が気付くようにするために、毎週監視活動をし、また大衆集会を組織しています。このイスラエル政府の政策は、私たち全てを殺し私たち全てを破滅に導くものです。
今日私たちは、イスラエルの他の平和グループと一緒に、イスラエル政府に対する抗議の表明として、そして平和と共存のための象徴的な到達点として、ラマラでこの集会を組織しました。
戦争反対! テロリズムに反対! 占領に終止符を!
2002年4月8日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局
*4月3日の行動などの写真を「平和のための女性連合」のHPで見ることが出来ます。
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