米軍の狙撃者を免れて援助物資を受け取るのは不可能だ
Getting aid past US snipers is impossible

ジョー・ウィルディング(29歳)は人権活動家であり、ブリストルでの司法研修生だ。彼女の他2人の外国人はここ数週間ファルージャ内にいて医療援助、人道援助を行っている。

ジョー・ウィルディング  ガーディアン紙 2004年4月17日
http://www.guardian.co.uk/print/0,3858,4903700-103550,00.html
http://www.occupationwatch.org/article.php?id=4216


ファルージャでは誰もが誰かを失っている。親友や親類が殺されていない者はおらず、大くは何人も失っている。私達は死者数が約880人に達し、最初の数日で86人の子供が殺されたと聞いている。

この8日間、人々は爆撃にさらされてきた。多くの人々は停戦にもかかわらず、恐怖で表に出ることができず、いまだ食料も水もない状態で家に閉じこもったままだ。食料と医療の援助物資は現在届けられているが、市近郊で援助を受けるには問題が起きている。大部分の援助物資はモスクに運ばれ、それから病院に持ち込まれるが、アメリカの狙撃者の目をかいくぐるのは不可能であることはわかっている。

最大の病院は爆撃で破壊され、二番目に大きな病院は米軍狙撃者の攻撃範囲内だ。イラク人はこれをスナイパー通りと呼んでいる。そのためイラクの人々は病院に出入りすることができない。私は病院に変えられた個人診療所で働いている。もう一ヵ所、即席の病院が車庫内にあった。

誰も負傷者の数を述べることはできないが、たくさんの人がこの一時凌ぎの施設である診療所にやって来る。戦闘の小康状態があって診療所に人がたくさん来始めた。私達は祖母と一緒にやって来た2人の子供を診察した。子供達は全身を撃たれて負傷していた。彼らはアメリカの狙撃者によって、バグダッドに避難するため家を出ようとしたときに撃たれたと言う。

頭を負傷した老婆は撃たれたときに抱えていた白旗をまだ持っていた。彼らはみな一様にアメリカ人の狙撃者が撃ったと言う。私達は米軍が武装した海兵隊を屋根に乗せ、支配下に置いた市の区域を守っていることを知っている。

私が救急車内で撃たれたときも、医療物資を届けようとして歩いているときも、米軍の狙撃者だった。医療物資の供給をやめさせられるのは許せない。彼らは私達を探すよう頼むことしかできなかった。

私達は大部分の市民に主に銃創を見た。家族はバグダッドに逃げるため家を出ようとするときに負傷している。弾丸は誤まってか狙ったのか、家の中の彼らに当った。その次に多くの人々が爆撃によって負傷している。彼らは家に飛び込んできた爆弾の金属片に当っている。

いま、ファルージャの路上に目にする人々は戦士達だ。その他の人はみな屋内にいる。私達は何人かの女性と子供達を家から避難させることに成功した。私達は海兵隊の前線近くにいる人々を行って救助するよう頼まれた。

私達がそこに行くと、老人が家の外で倒れているのを見つけた。彼は武装しておらず、背中を撃たれて死んでいた。私は彼がどのくらいそこにいたのか知らない。しかし、彼の家族はまだ家の中にいて、行って老人を助け出すことも恐ろしくでできずにいた。彼らは聖戦士の前線と海兵隊の前線に挟まれた危険地帯に閉じ込められていた。

子供が家を出てきたとき、彼らは「パパ、パパ」と泣き叫んでいた。彼らは非常に怖がっていた。私達はこの家族と他の家族も路上に連れ出した。その中には屋根を海兵隊に占拠されていたものもいた。

ファルージャにはこのように猛烈な悲しみがあるが、強い共同体意識もある。人々は他の人を避難させ、食料を配給し、停戦を交渉するためにあらゆる行動をとっている。診療所にはたくさんの数の無資格のボランティアがいる。

アメリカ人の行為に対して激しい怒りもある。医師の1人が私達にサダムが倒されたときは喜んだが、それ以降全てが悪くなったと言った。

どちらの側も停戦にもかかわらず、戦闘が続いている。水曜日の晩、何人かの聖戦士が無人飛行機を撃墜しようとした。幼い子供もその中で戦っていた。私は11歳くらいの子供がマスクをしてAK-47銃を持っているのを見た。

ファルージャに安全な場所はどこにもない。人々が唯一向かうことができるのはバグダッドだ。ファルージャからバグダッドに向かう検問所で女性達と子供達が出発したいと願ったが、男性が車の中で運転しているので(女性はここでは運転をしない)、検問を出ることを許されなかった。米軍は14歳から45歳までの適戦年齢の男性が市から去るのを許さない。

私達が交渉したため、1台の車につき運転手の男性1人だけ検問を通過することが許された。しかし人々は、いったん女性と子供の大部分が去ってしまえば、アメリカ人が市街を破壊すると恐れている。




    ファルージャの大虐殺を今すぐ中止せよ!