ベネズエラ人民の歴史的勝利
−−反対派=米政府は敗北を認めよ!陰謀と暴力による政権転覆策謀をやめよ!−− |
“volvio, volvio, volvio!”
“彼は戻ってきた!” 勝利後、大統領宮殿に集まった群衆のコール
■ チャベスは勝利しました。世界が注目する中、8月15日のベネズエラ大統領罷免国民投票は、チャベス大統領の側の大差での勝利となりました。チャベスが信任されたのはここ5年で8回目です。ベネズエラ人民はボリーバル革命を守り抜いたのです。
また今回の勝利は、チャベス大統領が勝利演説で述べたように、ベネズエラ人民にとってだけのものではありません。それは米の介入・干渉と闘い自由と民族解放のために闘っているラテンアメリカとカリブ海の人民全体にとっての勝利でもあります。
私たちは、このベネズエラ人民の歴史的な闘いと勝利に心からの共感と祝福と連帯の気持ちを表明します。
勝って兜の緒を締める。−−チャベス大統領自身が勝利直後テレビで行った勝利演説で、国民投票をめぐって2つに分裂したベネズエラ社会と全国民に向かって「団結と統一」を呼びかけました。そしてチャベス派に、有頂天になるのではなく自制を求めたのです。「勝利に目が眩むことになってはならない。何故なら、他の人々の存在を認識しているからであり、40%の人々がリコールにイェスの選択を意思表示したというのは、かなりのものである。彼らは、数百万の人間であり、我々は彼らに敬意をはらうべきである。」と述べたのです。ボリーバル革命の困難さを知り抜く、このチャベスの冷静さと指導力、人心掌握力こそが、如何なる敵の挑発や無理難題をも乗り越える力なのです。
■ 本当に熾烈な闘いでした。チャベスが進める「ボリーバル革命」を更に推進するのか、ここで挫折させられるのか。ベネズエラの2500万人の運命がかかった“歴史的決戦”でした。投票所にあまりにも多くの民衆が押し寄せたため、急きょ時間を延長したくらいでした。
チャベスを何としても政権の座から引きずり降ろし、特権と富の独占にしがみつこうとする旧い寡頭制の支配者たち、富裕層、その恩恵とおこぼれに預かる一部労働者や様々な中間層からなる者たち、そしてこれらを全面的にバックアップする米政府と石油メジャー。
これに対して、これまで搾取・抑圧され労働と生活の基盤を破壊されどん底の生活を強いられてきた大多数の貧しい農民、労働者、失業者、更には多くの原住民たち、数え切れぬほど多くの底辺の民衆たち。
米欧の大手メディアは「予想外」であるかのように報じましたが、とんでもありません。これまでの大統領選挙、総選挙などを事実に即して分析する限り、チャベスが罷免されることなど考えられないことは明らかなのです。私たちがフォローしてきた限りでは、予想通りの、当然の大勝利でした。
※私たちは、「ベネズエラ革命シリーズ」で、ベネズエラのボリーバル革命の具体的な実相のいくつかを紹介してきました。それだけからしても58%対42%という投票結果は、当然過ぎるぐらい当然の結果です。
◎[シリーズその1:リコール国民投票とベネズエラ革命]8月15日にリコール国民投票:受けて立つベネズエラ大統領チャベス−−一番危険なのは米の介入・干渉。
◎[シリーズその2:医療におけるベネズエラ「ボリーバル革命」の前進]医療運動「バリオ・アデントロ」:貧しい労働者・農民のために無料医療体制の充実を図る。
◎ベネズエラ革命[シリーズその3]無料医療と識字学級の全国的広がり。
■ しかし、ベネズエラの大手メディアを牛耳り、米欧のメディアと連携している反対派は、「不正な電子集計が行われた」という中傷キャンペーンを始めました。「出口調査と合わない」というのがその理由です。国民投票前から反対派の敗北は分かっていたことですから、いかがわしい「出口調査」自体、事前に企んでいたことは火を見るよりも明らかです。
しかしここでも反対派は敗北しました。反対派が間違いなく結果に難癖を付けてくると見抜いていたベネズエラ政府は、米を含む西側から多数の国際監視団を受け入れ、透明性を図りました。そして全国選挙管理委員会(CNE)は21日、反対派の再集計要求に従って無作為抽出した150の投票所の票を一部再集計した結果、不正は認められなかったと発表、大統領の勝利を改めて確認したのです。国民投票直後の集計との誤差は1%未満だったといいます。
米州機構(OAS)と米カーター・センターも、このCNEの発表を受けて記者会見を行い、両者共同の再確認作業でも「不正はなかった」と発表しました。それでも反対派は、さらに再集計を要求して結果の受け入れを拒否していますが、ここまでくれば“犬の遠吠え”です。OASのガビリア事務総長は「これ以上の再確認作業の必要はない」「民主主義社会においては敗北の仕方を学ばなければならない」と述べ、反対派に敗北を認めるよう訴えました。もはや勝負あり、というところでしょう。
※ちなみに4年前の米大統領選でブッシュの弟が州知事を務めるフロリダ州において前代未聞の不正が行われた結果、メディアや選挙管理当局が大混乱しました。マイケル・ムーアの「華氏911」の冒頭もここから始まります。だから一部の人達は「米国こそベネズエラから透明性ある投票方式を学ぶべきだ」と揶揄しているだけではなく、実際に「国際監視団」の派遣を主張するほどです。
■ ブッシュ政権も未だに今回の投票結果の受け入れを拒否しています。米国は自分の“裏庭”であると思い上がっているラテンアメリカに“石油を武器にしたもう一つのキューバ”が誕生することを心底恐れ、ありとあらゆる手段を使って阻止し妨害しようとしているのです。ベネズエラ人民の運命はベネズエラ人民が決めることです。私たちは米国に対し、国民投票敗北の現実を認め、正当性を一切持ち得ない反革命的な政権転覆策謀を今すぐ中止することを要求します。
しかし米国はジレンマにあえいでいます。反対派への全面支持・肩入れ、あるいは本格的な介入ができないでいるようにみえます。差し当たり3つの要因が考えられます。
まず第一に、米大統領選が迫っているからです。イラク情勢が「第2のベトナム」になり「泥沼化」している状況の中で、更に付け加えて新しい戦端を開くことなど出来ません。その意味ではイラク人民がベネズエラ人民を支援しているのです。
第二に、そのあまりにも歴然とした差です。最終結果はまだ出ていませんが、約95%開票段階での結果は499万票対357万票で、この結果からすれば、米国も、さすがにこれを覆すのには、二の足を踏んでいるに違いありません。そういう意味では、ベネズエラ人民の闘いの成果が米国の介入を阻止しているということができます。
第三に、石油価格の高騰です。イラク占領支配が破綻し、中東情勢が不安定化しているもとで、1バレル50ドルに近づく石油価格の高騰が続いています。ベネズエラが混乱に陥れば、1バレル50ドル突破もありうる、さらには米国経済が重大な打撃を受け、世界経済の大混乱もありうるという状況があります。さすがにブッシュ政権も、大統領選を控えて、自国経済へのリスクを負うような行動に出ることを躊躇せざるをえないという状況があると思われます。
もちろん油断は禁物です。米国の不当な介入の危険性が去ったわけではありません。
■ チャベス大統領は22日、CNEの再集計結果で勝利が再確認されたのを受けて、演説を行い攻勢に出ました。大統領は、国民投票の結果を受け入れた反対派に対しては対話を求め、受け入れずにチャベスが大統領職にあることを拒絶したり、他のラテンアメリカ諸国政府に対して大統領を排斥するよう求める反対派については一顧だにしない、と語ったのです。憲法の枠内か枠外か。非合法な暴力と陰謀を働く反対派を孤立させようと動き始めました。
とはいえ順風満帆ではありません。罷免支持が未だに40%を越えていることも事実で、チャベス政権にとっても非常に厳しいハードルです。これまで好き放題に特権を独占し甘い汁を吸ってきた中流−上流階級にとっては、自らの地位を掘り崩し彼らの犠牲によって人口の80%を占める貧困層に利益を与えるという経済政策を推し進めるボリーバル革命は我慢のならないことなのです。
今回の国民投票の結果は、チャベスとベネズエラ人民の勝利を意味するだけではなく、その人民革命が一夜には成就しないこと、長い苦難の道が待ちかまえていることをも同時に意味しています。
反米・反帝ボリーバル革命は今回のチャベス勝利を受けて、チャベスとベネズエラ人民の優勢の下で、さらに深化しようとしています。
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以下に、3つの翻訳記事を紹介します。一つ目は、ベネズエラ・ボリーバル共和国革命人民会議のサイトに掲載されたチャベス大統領自身の勝利演説です。二つ目は、親チャベスのオンライン情報「ベネズエラ・アナリシス」から、勝利直後大統領宮殿に集まった群衆の熱狂を伝えるものです。三つ目は、チャベス勝利に関するキューバ政府の声明です。
2004年8月23日
アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局
テレビで演説するチャベス |
ベネズエラ・ボリーバル共和国大統領ウーゴ・チャベス・フリアスは、対話の呼び掛けを繰り返しつつ、反対派の同胞に対して、敗北したと感じるのではなく、むしろ、「国に与えられた変化のこの新しい段階の始まりにおいて、皆が、一つの同じ船で一つの同じ道筋に沿って進もう」と、勧告した。
国家元首は、この月曜日、ミラフローレス宮殿アヤクーチョの間で行われた外国特派員と自国ジャーナリストたち向けの記者会見でこのように述べ、記者会見の参加者たちに、全世界の代表者たちや諸個人から寄せられた支持の証すべてに対する彼の満足と感謝を表明する導入部とした。
反対派を認識している
チャベス大統領は、今一度、全てのセクションの統一及び理解と寛容を呼び掛けた。共和国の大統領職における彼の信任に言及しつつ、「勝利に目が眩むことになってはならない。何故なら、他の人々の存在を認識しているからであり、40%の人々がリコールにイェスの選択を意思表示したというのは、かなりのものである。彼らは、数百万の人間であり、我々は彼らに敬意をはらうべきである。チャベスが問題なのではなく、他のこと、人道主義的プロジェクト、資本主義の代案、ある概念、ある試み、そしてある新しい設計図が問題でなのである」と述べた。
――勝つことを知り、負けることを知り、敗北への敬意と勝利の栄誉を知る必要がある。私は、幼いころから、気品を持って負けることを学び、勝利を認めることを学び、人生の素晴らしい日課の一部として、これを受け入れることを学ぶべきだと教わった。私は、幾人かの反対派の指導者たちと意見を共有でき、開始しておよそ6年になる改革のこの過程において開始された新しい段階についての議論を一緒に始めることができたならに、どんなに満足しただろうか。
私は、カーター氏が、勝者を決める票の集計の数まで把握することを保証した。「この境地を受け入れないで、法律に無知でありながら国を再び指導しようとし始めるというようなことが、いったいどうして可能なのか、誰も説明できない。」
――これは、野党の指導者たちが、明らかで透明で澄み切った結果を受け入れることに背を向け、頑固に非民主的に我を張っている、世界での唯一のケースである。
チャベス大統領は、「私は、社会秩序と国民の意思を無視しようとする彼らの試みは、今一度失敗するであろうと確信している。そのようなイニシアチブは、イェスに投票した数多くの同胞に相応しい振舞いでも態度でもないし、イェスに投票した同胞の99%は、この無責任な連中の街頭に出させようとする呼び掛けに応じていない。」と指摘した。
石油市場の肯定的な反応
彼はまた、石油市場が示した極めて肯定的な反応に対する自らの満足について言及し、「我が政府は、ベネズエラは世界と交わした経済事項における約束の安定性と遂行を保障する」と語った。
また、彼の政府が、分権の、特別経済地域推進の、内因的発展の政策を継続するであろう、と語った。我々は、主権国家のための、国家主権を強化するためのプロジェクトを推し進め、人権が尊重される多極的世界、国際秩序、国際関係の建設に貢献して行くであろう。
[翻訳紹介2]
ベネズエラ・アナリシス・コム
チャベスの勝利演説を聞こうと
ベネズエラ大統領宮殿に数千人が集まる |
2004.8.16(月)
ロビン・ニエト
「Thousands Gather Outside Venezuelan Presidential
Palace for Chavez Victory Speech」Aug 16,
2004 By: Robin Nieto - Venezuelanalysis.com
http://www.venezuelanalysis.com/news.php?newsno=1342 |
カラカス、2004年8月16日 −−
チャベスをベネズエラ大統領としてとどまらせるために投票したベネズエラ人が多数を占めた、ということを示す大統領罷免国民投票の予備的結果を、この国の唯一の選挙管理当局(CNE)が発表した直後、大統領宮殿に集まった数千人の人々がウーゴ・チャベス大統領の勝利演説に耳を傾けた。
大統領罷免国民投票でのチャベス勝利が発表された後、
チャベス支持者たちが大統領宮殿周辺で勝利を祝っている。
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国民投票の結果は、今朝午前4時過ぎに、CNE委員長フランシスコ・カラスケロによって発表された。カラスケロによれば、自動投票機による投票総数の
94.49パーセント開票で、チャベス支持派が
58.25パーセントを獲得し、反対派は 41.75パーセントで、チャベス大統領を追い出すには不十分だということである。
ベネズエラ国旗をうち振り、赤い服を着て、チャベス支持者が大統領宮殿ミラフローレスに集まり、チャベス大統領の演説に耳を傾けた。チャベスは、憲法に明記されている全てのベネズエラ人の諸権利を保証すると述べ、外国の会社・組織がこの国で活動する諸権利も保証すると述べた。彼は、今日のこの日は「ベネズエラの人民の勝利であり、ボリーバル憲法の勝利である」と述べた。「彼は戻ってきた」を意味する「ボルビオ、ボルビオ、ボルビオ」の連呼の中で、チャベスはベネズエラ人民の今日の勝利を祝福した。「あなたがたは、今日、自分たちが真に勝利者であるということを示した。」と。そして、今日の勝利はベネズエラの勝利であるだけでなく、「自由のために闘っているラテンアメリカとカリブ海地域の人民の勝利でもある。」と付け加えた。早朝の霧雨が降雨に変わる中で、チャベスは歓呼する群衆に語った。「あなたがたは、私に、愛の降雨を与えてくれた。あなたがたは、私に、あなたがたに奉仕し続けよという支持をあたえてくれた。そして我が人民に、子どもたちに、孫たちに、一つの国を与えよと。」チャベス大統領はこう語ったのである。
「ベネズエラは決定的に変化した。もはや過去に戻ることはない。第四共和国(1999年憲法以前の政体)は死んだ。」とチャベスは、「ノ−・ボルベラン!」(「彼らは戻りはしない!」)の歓呼に応えた。「我々に100パーセント加わることには同意しないベネズエラの人々に対して敬意を込めた挨拶を送る。我々は彼らに敬意を払う。私は彼らのすべてと、反対派の人々と、独立派の人々に、私たちと共に進むよう、そして、この新しい頁を開くよう呼びかける。−−私は、自らを我々の反対者と呼ぶ人々に、ミッション・ロビンソン(識字学級)やバリオ・アデントロ(地域の診療所)のようなボリーバル革命の肯定的な達成を見るよう呼びかける。そして、彼らにベネズエラ人の大多数の願いを尊重するよう求める。」とチャベスは述べた。
大統領宮殿ミラフローレスのバルコニーから行なわれたチャベスの
勝利宣言に歓呼するチャベスの支持者たち
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「今日の勝利はベネズエラ人民にとってだけのものではない。それは自由のために闘っているラテンアメリカとカリブ海地域の人民にとっての勝利でもある。」とチャベスは述べた。
世界に対してチャベスは宣言した。彼の政府が国内の安定とラテンアメリカの統合と石油市場の安定を追求すると。「この政府は、他のいかなる政府もできないようなベネズエラの安定を保証する。この政府は、ラテンアメリカとカリブ海地域の統合のため、ラテンアメリカの諸政府と人民との協力を保証する。我が政府は石油市場の安定を保証する。」とチャベスは述べた。
チャベスは言う、彼の権力の廃止に「シ−(賛成)」を投票した人々は、敗北したと感じるべきではないと。さらに、彼らもまた憲法にのっとった権利を実行するために長い列をつくって待ったのだという事実を認めると。そして彼らに、これを「彼らをも含む国民的な勝利」として受け入れるよう求めると。CNEによって宣言された今日の結果を反対派が受け入れるようにという彼の希望を表明しつつ、チャベスはそのように述べたのである。
チャベスは、この民主主義の勝利の結果として、米国がベネズエラの人民と政府を尊重することを希望すると述べた。そして、彼の勝利はブッシュ政権への贈り物、「ホワイトハウスの真っただ中に落とされた贈り物」だと冗談めかして言った。
親チャベス派のキャンペーンのテーマとなったベネズエラの民話に言及して、チャベスは大統領宮殿の周辺で勝利を祝って歓呼する数千の支持者たちに、こう述べた。「フロレンティーノは勝利した。我々は悪魔を打ち負かしたのだ。」と。その話では悪魔とフロレンティーノという名の人物が音楽コンテストに参加するのである。
チャベスは、この日が全てのベネズエラ人にとって報いられた休日であったことを望むと述べて演説を結んだ。彼らは昨日の早朝から列をつくって待ち、彼らの多くは真夜中になるまで投票できなかったのである。
この8月15日、ベネズエラ人民は、真の民主主義と国民主権の実践において、歴史的教訓を世界に示した。
ウーゴ・チャベス大統領が人民の圧倒的多数の支持を得たのは、ここ5年で8度目である。今日チャベス政権は疑問をさしはさむことのできない正当性を持っているということが、議論の余地なく示された。それは、アメリカ合衆国と国際通貨基金の処方箋に従っているラテンアメリカのいくつもの国の大統領が、大衆的支持と道徳的権威の欠如のために現在陥っている危機と、好対照をなしている。
ベネズエラ国民が大挙して投票に加わったことは、ベネズエラでも、またこの地域の多くの諸国でも前例のない、参加と能動的関わりのまぎれもない実例であった。
この国民投票は、偉大な大衆的勝利であった。そこにおいて、従来は政治的諸権利の行使から排除されてきたベネズエラ社会の広範な部分が、初めて彼らの意志を表明したのである。
この国民投票に先立って、新たな投票者登録の大衆的な推進と、選挙人リストの透明でわかりやすい再作成が行なわれた。ラテンアメリカにおいても全世界においても、高い棄権率が一般的であり、不正選挙が横行しているときに、このような取り組みがなされたのである。
それは、秩序が保たれ、検証可能でクリーンな過程であった。そこにおいては不正の可能性は排除されており、その信頼性と確かな結果を保証するのに必要なすべての条件を含んでいた。全国選挙管理委員会(NEC)は、投票の大衆的性格に応えるために、定評のある誠実さと有効性と柔軟性をもって行動した。
8つの選挙や国民投票を経て、今回の国民投票は、ボリーバル革命過程が奥深いものであり、疑いもなく参加型のものであることを今一度確証した。そして民主主義といわれる体制の、新たなより高度な前例を打ち建てつつある。
ベネズエラについての最も頑強な批判者であっても、彼らが同様の制度を持ってはいないこと、そして同様の国民投票の制度があれば彼らの政府は生き残れないだろうということを、認めなければならないであろう。
投票所を締め切ってちょうど4時間後に発表されたNECの予備結果によれば、ベネズエラの大統領が罷免されるべきかという問題に「NO!」と鳴り響かせたのは、投票総数8,568,000票のうち4,991,483票、58.2%で、反対派を17ポイント上回った。
反対派は、あいまいさと脅しを用いながら、さっそくメディア番組を編成した。その中では、全国選挙管理委員会と明確に承認されたベネズエラ大統領に対して、不正行為の非難を向ける明白な証拠のひとかけらも示すことができなかった。その後、反対派は、市民的不服従行動へと卑劣なデモを動員し、無責任に人々を集めた。
彼らは皆同じ反対派のグループで、本質的に暴力的で、破壊的で、ファシスト的である。彼らは、まず軍事クーデターで失敗し、そして次に石油クーデターで失敗した。その両方がベネズエラ人民によってつぶされたのである。
しかしながら、カーター元大統領やOAS(米州機構)の事務総長を含む多くの国際的な監視員たちは、発表された結果を裏付け、それが尊重されることを要求した。
キューバ政府は、この輝かしく栄光ある結果について、チャベス大統領とベネズエラの政府と人民に温かい連帯の挨拶を表明する。ボリーバルとマルティの夢が、ベネズエラと我らがアメリカにおいて現実になる過程が日々絶え間なく続いていくという希望が、新たに更新されていくのである。
ハバナ、2004年8月16日
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