わたしの雑記帳

2008/12/20 所沢高校井田将紀くん・自殺事件の控訴審。母親と弁護士の陳述。

2008年12月16日(火)、午前11時00分から、東京高裁825号法廷で、所沢高校井田将紀くん・自殺事件の控訴審第1回目か開かれた。
この日は、東京高裁、地裁(共に霞ヶ関にある同じ建物)で、私が傍聴している4つの裁判が重なった。
斉野平さんの裁判が終わってすぐ、報告会には参加せず、私は8階の法廷へ。事前に聞いていなかったが、傍聴券配布になっていた。ただし、人数に達していなかったため、入り口で係員から、先着順で傍聴券を受け取って傍聴席に入ることができた。

来年から始まる裁判員制度用に改装した法廷だったのか、どうかわからないが、今までの法廷と少し違う気がした。
3人、4人、4人、3人区切りのイスが横並びで、4列。(ただし、入り口のところの座席だけは3人ではなく、2人)たぶん、55席。
比較的大きい。また、部屋の構造なのか、記録のための録音目的であって、音を大きくする機能はないとされるマイクが、音を大きくする機能付きになっているのか、言葉も聞き取りやすかった気がする。(私の思い込みかもしれないが)

裁判官は、吉戒修一裁判長、2人目のところには例によって、2人。藤山雅行氏、藤下(?)健氏。3人目のところに野口忠彦氏の名前があった。

冒頭で裁判長は、控訴人(井田さん)が、一審請求金額8000万円を4000万円に減額した旨の了承を被控訴人である埼玉県に確認。控訴人からは、3人の証人申請が出ていることを述べた。また、県に控訴人らと話し合いをする気持ちはあるかと尋ねたところ、県側は「今のところは全く考えていない」と答えた。
一旦、傍聴人をその場に残して、3人の裁判官が法廷の外で合議を行い、戻ってきた。

事前に申請してあった、井田将紀くんの母親と、控訴人弁護士の杉浦ひとみ氏が、それぞれ法廷で陳述を行った。
一審判決を踏まえても、この裁判が厳しいものになることを承知しつつ、遺族が新たな第一歩を踏み出すためにも、今だ隠されていると感じる真実について知りたいこと、一審判決では触れられることさえなかった指導と自殺との因果関係をせめて認めることが、再発防止につながるということを話した。
静かな口調のなかにも、深い悲しみと、強い決意が感じられた。この遺族の思いを、所沢高校の先生方に直に聞かせたかった。

裁判長が、進行について話した。控訴人が申請している証拠調べについては、不採用を決定。ただし、現在、依頼中という学者の意見書が2月半ば頃に出るのを待つという。
次回は、2009年3月10日(火)東京高裁825号法廷にて、11時から。(この日はまた、午後から草野恵さん(高1・15)の裁判が103号法廷で行われる)

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今回、うれしいことに、斉野平(さいのひら)いずみさんの裁判の報告会のあと、多くの方たちが、井田さんの裁判の傍聴に来てくれた。途中から、傍聴席の8、9割が埋まった。
高裁では、ほとんど審議されず、1回で終わってしまうことも珍しくない。そんななかで、少なくとももう1回、法廷が開かれ、その間、書類も提出できる。




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