わたしの雑記帳

2008/4/6 第4回ハートフルコンサート 〜ジェントルハート(やさしい心)コンサート 


2008年4月5日(土)、川崎ミューザシンフォニーホールで、第4回ハートフルコンサートが開催された。
このコンサートは、「いじめ」問題に取り組むNPO法人ジェントルハートプロジェクトが、「やさしい心でつながりあうことの大切さを音楽を通して多くの人に感じてほしい」という願いを込めて企画。
出演は、元ジャングルスマイルの高木いくのさん、作曲家でエレクトーンプレイヤーの中村幸代さん、かえつ有明中・高等学校マーチングバンドESTEAM。後援は川崎市、川崎市教育委員会、音楽のまち・かわさき推進協議会・川崎大師ロータリークラブ。

最初に「天国のこどもたち」のメッセージと豊田純子さんによる詩の朗読。
そして、高木いくのさんが、恐竜のヘリコプター、希望、同じ星、抱きしめたいと、新曲の「生きる」を披露してくれた。
今までシークレット扱いされていた高木いくのさんの出演を今回は事前に告知することができたことが、けっこう集客につながった。ただ、私たちが心配していたのは、チケット売り出しから早々に、会場中心部分の座席を確保したいくのさんのファンが、いくのさんの出番が終わった途端にゾロゾロと帰ってしまったらどうしようということだった。
しかし、事前にいくのさんのマネージャーさんから、「いくのファンは大丈夫です。そういうことはしません。もし、する人がいればファン同士で注意するくらいですから」と言われて安心した。実際にいくのさんの出番が終わっても席をたつ人は一人もいなかった。みな最後まで聴いてくれた。そして、感想を読むと(私はまだ一部しか内容を把握していないが)、いくのさんの歌を聴きたくてコンサートに来たが、いじめをなくしたいという主催者の思いを理解し、賛同してくれたひとたちがたくさんいた。
いくのさんはコンサート後に、「今日は泣かないって決めていたのに、最前列のひとたちがいっぱい泣いていて、自分も危なかった」と話していた。

会場でも、そして、コンサートの前と後。いつも変わらず飾ることのないいくのさん。ファンとのつながりもとても大切にして、コンサート後にロビーで、熱心なファンたちと喜びの再会をはたしていた。
会場では、「窓の外には」のCDと理事の書籍等を販売していたが、多くのひとたちがいくのさんのCDがないか目で探しているのが感じられた。またCDが出せるといいのにと、期待する。

そして、中村幸代さん。今年は映画「ポストマン」の音楽を担当し、会場でも披露してくれた。
幸代さんは毎年、多彩なミュージシャンを引き連れてコンサートに参加してくれている。じつは高木いくのさんを私たちに引き合わせてくれたのも彼女だった。
心地よいメロディー。そして、とてもバラエティにとんだ創作活動。音楽のことはまったくといってよいほどわからない私だが、とてもすばらしいものだということだけはわかる。そして、いつも思うこと。子どももいるのに、この人はなんでこんなに美しいんだろう!とくに、笑顔がとっても素敵。ピアノをひく姿もとても絵になる。

幸代さんと同じく、今回で4回目の出場となるかえつ有明中・高等学校マーチングバンドESTEAM。先輩から後輩へと受け継がれる「窓の外には」。亡くなった小森香澄さん(高1・15が9歳のときに父親のワープロに残していた詩を書き足して、メロディーをつけた。それを手話つきでいつも演奏してくれる。
マーチングバンドは動きが大きくて、小さい子どもたちにも大人気。歌やビアノ曲にはあまり関心を示さなかった子どもたちでも、身を乗り出して見入ってしまう。
せっかく春休みに開催したにもかかわらず、例年より子ども連れが少なかった気がするのが、今回、とても残念だった。
ジェントルハートプロジェクトでは、できるだけ子どもたちに本物の音楽を届けたいと思っている。そのために、来れば来るほど赤字になるとわかっていて、学生500円という金額にしている。
この金額がネックになって、チケットぴあなど外部にも頼めないでいる。学校にもチラシをたくさん配らせてもらっているのだが、子どもたちの手にわたっているのかいないのか、親に関心がないのか、いまひとつ振るわない。
もっと多くの親子に来てもらい、心の大切さ、命の大切さを感じてもらいたいと思っている。

そして今回、大人から子どもたちへのメッセージとして、法人の理事として参加することにもなった大貫陵平くん(中2)のお父さん大貫隆志さんが、舞台で詩を朗読した。小森美登里さんの「ありがとう」の詩とともに、今後もジェントルハートプロジェクトからのメッセージとして、多くの子どもたちに伝えたい。
最後は、例年通り、参加者全員と観客とが一緒になった「翼をください」の合唱で締めくくられた。

私はスタッフとして会場を出たり入ったりのなかでの報告なので、不十分なところが多々あると思うが、雰囲気はわかってもらえただろうか。
来年、2009年3月21日(土)のミューザシンフォニーホールの会場はすでに押さえてある。「ハートフルコンサート」という名称があまりに多いこともあって、来年は「第5回ジェントルハート(やさしい心)コンサート」に変更になる。
地方でも、このジェントルハートコンサートを開催したいという動きもあり、教育委員会からの視察の方たちもいらしていた。
音楽にのせてやさしい心を広げていけたらと思う。

(2007年のコンサートの様子はme070422にて)


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