「自然と社会と私たちの心」
Nature, Society, and Our Spirit
セミナー・シリーズ
環境や経済の問題を頭では知っていても、
それだけでは解決に向けて行動できないのはなぜ?
自分をつき動かす、自らの「価値観」と「動機」を、
一緒に探ってみませんか?
★セミナー第1回「近代社会とコンシューマリズム(消費主義)」…終了しました
★セミナー第2回「人と自然の関係をつくり直す」…終了しました
★セミナー第3回「環境・社会・精神」…終了しました
セミナー第3回「環境・社会・精神」 JR,地下鉄渋谷駅、地下鉄表参道駅 徒歩5分 ![]() ![]() |
かつては人間も、自然と感応する能力を最大限に発揮することで生き延び、自然とよい関係を保ち続けてきました。近代文明は人間に、自然と折り合いを付けなくても生きていける環境を与え、その代償として人は自然を感じる能力を失いました。その結果、環境は破壊され、人は心身ともに追いつめられています。今、自然と感応する能力を取り戻すことが必要なのではないでしょうか。
自然環境(Nature)・社会環境(Community)・精神(Spirituarity)の重要性を伝える啓蒙活動を行っている、サティシュ・クマールさんを迎えて一緒に話し合います。
■定員:各回約40名
■参加対象:主に20〜30代の方を対象にしたプログラムです。
■参加費:第2回…3,500円(食費などの一部を負担いただきます) 第3回…1,000円
■お申し込み方法:[氏名、年齢、所属、住所、TEL、FAX、電子メール、希望するセミナー(第2回または第3回)、「このセミナーに申し込んだ理由」]をご記入の上、ハガキ、FAX、電子メールにて下記までお申し込みください。
■申込期限:第3回は11月26日(金)です。期日前にも、定員になった場合は締め切らせていただきますので、お早めにお申込み下さい。
・申し込み後、詳しいご案内を郵送いたします。受け取り後すぐに発送できない場合がありますので、ご了承ください。(定員オーバーなどで参加していただけない場合には、すぐにご連絡します。)
・内容については、若干の変更の可能性があります。
・当日は、逐次通訳があります。
●このセミナーの開催にあたっては、地球環境基金・その他の財団の支援を受けています。
◇お申込み・お問い合わせ◇
市民フォーラム2001
〒110-0015東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル3階
TEL 03-3834-2436 FAX 03-3834-2406
Email pf2001jp@jca.apc.org
セミナー第1回(終了しました) 「近代社会とコンシューマリズム(消費主義)」 ![]() ![]() |
A「人を消費主義に向かわせるものは何か
−−伝統社会と近代社会との比較から」
急速な近代化は、世界中の伝統的なコミュニティの人々の価値観を変えた。かつて人々は「私たちには食べ物も家族もあって幸せだ」と考えていた。しかし今や、工業製品を持たないことは「貧しい」ことであると感じるようになっている−−。このワークショップでは、「伝統社会と近代社会・グローバル社会における、精神、平等、持続可能性の比較」を目的とするAllianceのアジア太平洋地域コーディネーターとして活動してきたシッダールタさんと、その経験と思想を共有します。また日本の伝統的な地域社会の豊かさと、その移り変わりを記録し続けてきた映画監督の佐藤 真さんとともに話し合います。(佐藤さんは二日目からの参加です)
アジアに成長をもたらした近代的発展パターンは、自然のサイクルに合った伝統的地域社会を崩壊させました。シバラックさんは、このことが人々の精神や価値観にも大きな動揺と矛盾を生んでいる、と語ります。そして、開発協力の活動を通して見えてきた問題の本質について、熊岡さんより報告していただきます。
★ゲスト・プロフィール★
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スケジュール
[1日目:7/31]
9:00〜10:00 オリエンテーション
10:00〜14:00 全体会(ゲストによるお話)
(12:00〜13::00 昼食)
14:30〜18:00 ワークショップ
18:00〜 夕食・懇親会
[2日目:8/1]
9:00〜17:00 ワークショップ
(12:00〜13:00 昼食)
参加者の方々からの感想のほんの一部をご紹介します。
●ややもすると、アカデミックな理論から入ろうとしてしまう傾向に対しての警鐘にもなりました。知識は有効な手段になり得ますが、それ自体では大した価値はないことに気づきました。それをどんな方向へ何を目指して生かしていくか、が大切なのでしょう。根底にあるのは、やはり感覚的なものかな、とも思います。身の回りで感じられる自然的なもの、自然な他との関係から行動していかないと。
●セミナーの趣旨は、我々の「豊かさ」の実体と実感とを消費主義の観点から共同で検証し、個々人の環境問題への関わりについて潜在意識のレベルまで掘り下げていくことだと、自分なりに考えていました。その作業は結果的に新たな手がかりを見いだすきっかけになるのではという期待もありました。
実際は、今回のセミナーはゲストの方々の高尚なお話を聞いて、共同で咀嚼するという段階でとどまって、それを自分たちの問題につなげていくというところまでは至らなかったと思います。そういう意味では、不満が残りました。
●当初から参加型のセミナーというのはある程度は分かっていました。しかし、聞くだけのいつもの講座とは違って、頭使ったなあという感じがとてもしました。ゲストのお話を自分の問題意識とつなげたり、自分の曼陀羅を書いたりと、時間をとって自己分析を行いました。私はなかなか答えが見つからずとてもしんどい思いをしながらですが、少しずつ考える事ができました。逃げずに考えて、そしてその事を発表した事で今までの自分の問題意識が大きく間違ってはいないんだという自信がついたように思います。
セミナー第2回「人と自然の関係をつくり直す」![]() ![]() |
今、自然を支配する法則は、人間社会の法則によってかき乱されています。かつて、私たちの心の中にも、外の自然と感応する内なる自然がありました。近代化によって、たった数十年の間に、私たちが自然から遠く離れてしまったことで、人間の精神と身体のあり方に大きな影響が現れているのではないでしょうか。このセミナーでは、野生生物・大自然と人間、内なる自然と人間との二つの側面から、人間と自然との関係を見直します。
自然の重要性は、直接的な利用価値に基づいて測られることが多くなっています。それでは、大自然やそこに住む動物を、野生のままの状態で保護することは私たちにとってどんな意味があるでしょうか? シベリアの森林保護に取り組むデヴィッド・ゴードンさんが、自らの体験から語ります。また、野生生物保護に関わりつつ、動物としてのヒトの変容を研究してきた小原秀雄さんは、ヒトは自然から離れ、自然を改造して文化、文明、社会を作るという流れを歴史的に進化の中で辿ってきたが、その限界が来ていると指摘、それを乗り越えるためには、自然をもう一度、ヒトの文化・文明の中に取り込んでいかなかければならないと語ります。また、農業を大切にしたいと思う人々をむすぶ輪を作ってきた橋本明子さんは、農業を背景にした暮らしの豊かさについて語ります。