のじれん・資料
 

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あるんだったら使わせてよ!
渋谷区役所・シャワー室

渋谷区役所の地下駐車場にシャワー室があることを御存知でしょうか? それは6年前に野宿者の人たちのために設置されました。

2年前までシャワー室は1日1人しか利用していませんでした。しかし近年の野宿者急増にともない、シャワー室の利用希望者は急増し、昨年度は1日9人が利用してきました。

シャワー室はタンク貯水型のため、夏場でも9人、冬場なら4人程度と利用人数が限られています。

「もう限界だ」。野宿者は6月にシャワー室の増改築を求める陳情書を区議会に提出しました。

しかしその結果、どんなことが起こったか?

福祉事務所は「野宿者に使わなくさせれば容量の問題はなくなる」と、これ以上ない官僚的思考を発揮して、野宿者のシャワー室利用を極めて狭く制限してしまったのです。

ア然! こんな理屈がありますか?

福祉事務所は「本来シャワー室は通院・就労の野宿者用に作られたもので、昨年度の1日9人の利用者のうち、本来目的の利用者は1,2割しかいなかったから制限しても問題はない」と強弁していますが、この暑苦しく鬱陶しい時期にたまにシャワーぐらい浴びたいというのは最低限の人間的欲求であり、またそれがわかっていたからこそ、「本来的利用ではなかった」と福祉事務所が言う8,9割の野宿者にもシャワー室を開放してきたはずです。それが陳情書を出したとたんに手のひらを返したように使わせなくなるなんて、「おまえら野宿者は、おれたちが使わせてやる分だけおとなしく使ってりゃいいものを」というヤクザなセリフが聞こえてきそうな悪質なイヤがらせです。

それに合わせて「そりゃ殺生な!」と卑屈な笑いを作ってみせるのが野宿者だと思っているらしい彼らに対して、どうやら野宿者の正当な怒りをぶつける必要があるようです。

 


(C)1998,1999 渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合
(のじれんメールアドレス: nojiren@jca.apc.org