◆宝夢麗主(ほうむれす)◆
(A・S・デーヴィット)
【風流・倭華飲有楽詩(わかのうらし)】
「ほ」→掘りつくされた心の奥底の洞窟に
「う」→「麗」しき王女、住みつき
「む」→無限の彼方への「夢」想を馳せつつ
「れ」→冷然と現実を視据え
「す」→全ての苦難を「宝」「主」として 愛と情熱を以って
抱き締めながら 常に、(あなた達を)……守護し続けて居るのです。
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◆川柳◆
ハンバーガー腐って居れば鳩のエサ
エサ…さがしチョっと遅れりゃ他人(ひと)の胃袋!
■■「連」は炊き出しの時、激増す(御存知の…)
■■「教会」、説教の後のみ、食事出す(ハレルヤ)
おにぎりが、出される時だけの神頼み(東京ユニオン教会)
○○○○
ホームレス ダンボールの家あれば、ホーム・フル!
◎◎ ◎ ◎◎
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◆倭華(わか)―狂歌も含む―◆
就労の不可能なるは老齢と 寄るべきなき身のためなる=のみ=か?
地に伏して死ぬる者こそ幸いなれと 祈りても、なお怨念軍団(ルサンチマン)我に訴う
底意地の悪しき方(かた)には阿呆陀羅経 化け猫、狂犬、夜叉に奉げん
東京U(ユニオン)教会のマリア像に昔の恋人の面影を、しのび、A(青山)学院のキリスト像に祖父の姿を思い浮かべる
ニコチン中毒者、金ある時には新品の煙草を、うまそうに吸い、金なき時は、路上の吸い殻(シケモク)を拾う
路上の聖者達を勇気づけるサタデイ・ナイト・パトロール・コマンダー
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◆川柳―俳句を含む―◆
何となくイライラするぜ梅雨の後先
大シラミ去った後には蚊が襲い来る
踊り子がサルのマネするサルサのリズム
児童会館前、夜には化ける成人(アダルト)群団
○ ○ ○○
カンパンは初恋ならぬ区役所の味!
最新作品 ピカピカ…の…
カン(勘)処、押さえて勝負、塀の内外(うちそと)!
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◆「ある夏、日記のようなもの」◆
第三勢力より
*7月某日
野宿を始めて初の梅雨。雨が続くと昼寝も出来ず、さりとて徘徊すれば穴の開いた靴から雨水がしみ込み気持ち悪い。梅雨明けが待ち遠しい。
梅雨明けを待たず過ごした去年(こぞ)の夏
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*7月某日
夕立。宮下公園で寝ていたら空模様が怪しくなり駅前に避難。夕立をやり過ごしたが、他の雨宿りする人達には為すべき所用があり、帰るべき家もあるのに、僕には無い。
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*7月某日
人権資料センターのフォーラムに出席、興味深い発言に合う。取材過程で知り合った野宿者に就職の労をとったが、うまく行かないとの事。これは「野宿者は怠け者」のまたひとつの例証なのか?僕の直感は否。
傷つけて傷つけてなお野の人よいまだ知らぬか心病みしを
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*7月某日
不当逮捕デモに参加。デモなんて何十年ぶりか。僕達ノンポリをアジり、沖縄返還協定批准阻止を叫んだ、純粋で愚直な友は今、何をしているんだろう。
のじれんの旗黒々と懐かしき
孤高の闘士 ノンセクト・ラジカル
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*8月某日
暑い。寝苦しい寄るが続く。一瞬さあーっと吹く風がこんなに心地良いとは。
一陣の風も恵みと覚えたり
野宿の褥(しとね)未だ明けぬ夜
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*8月某日
ジュースのみ放題につられ、献血の初体験。この血液は僕達を路上に弾き出し、そのうえ自分達に目には触れさせたくないと思っている一般人に体内を流れる。
澄みわたる隔て無き世の秋津島
屋根の無き人姓(かばね)無き人
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*8月某日
快晴の日曜日。駅周辺でボーッとしていた。若い頃好きだった人込みの中の孤独がいま、疎ましいのは何故だ。
雑踏に焼け付く間もなく老いの影
路傍にひとり 行き交う一群(ひとむら)
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*8月某日
渋谷、新宿と夏祭りが続く。新宿ではあちらこちらで旧交を暖めたり、怪しげな情報交換に勤しむ光景が見られ、実に楽しい。
縁(ゆかり)無き人の名読みて合掌す
「仲間」と云うを胸に刻みて
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