のじれんの土曜日
土曜日の夕方5時を過ぎる頃、渋谷の東京都児童会館の前に仲間たちが集まり始める。のじれんの1週間の中心ともいえる土曜の行動に参加するためだ。
数人の支援が到着すると仲間たちが動き始める。宮下公園の倉庫から荷物を持ってきて共同炊事の準備をし、寄り合いのための会場を設営する。
食材がとどくと本格的に共同炊事が始まる。メニューは雑炊だが、味の方は元調理師の仲間が手がけているだけに、なかなかのものである。仲間たちは役割を分担しあって手際よく作業を進めていくので、正直言って支援にはあまりすることがない。
7時を過ぎると寄り合いが始まる。ビラを読みあい、1週間の出来事を確認し、のじれんの活動について話し合う、いわば全体会議である。寄り合いが終わるといよいよ飯が食える。週に一度だけだが、確実にありつけ、食中毒等の心配もない食事は仲間たちにとって重要である。会議前に集まる人数はこの時間帯で最大となる。この号が出るころには150食を超えているだろうが、【編注・6月12日には170食を記録】果たしてどこまで増えていくのかと思うと不安になる。
食事の片づけが終わり、しばしの休息の後はパトロールになる。仲間たちがビラと若干の医薬品をもって歩き、どこに誰が寝ているのか、健康状態はどうか、撤去などの問題が起きていないかを把握していく。これは共同炊事に来なかった仲間の権利を勝ち取っていくための大切な行動で、ここで例えば体の具合の悪い仲間は月曜の福祉行動へ誘うといったふうに他の日の行動にもつなげていく。現在、パトロールは4班に分かれ、渋谷駅・南平台方面、区役所方面、青山方面、千駄ヶ谷方面を廻っている。(代々木公園のみ金曜日)
そして、仲間たちは児童会館前で集団野営に入り、のじれんの土曜日はやっと終わる。
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