のじれん・通信「ピカピカのうち」
 

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創刊にあたって


この冬、渋谷では、野宿の当事者たちと支援の「渋谷・原宿 生命と権利をか ちとる会(いのけん)」とで「97−98 渋谷・原宿 冬をのりきろう! 実行委 員会(冬のり実)」を立ち上げて、さまざまな取り組みを行ってきました。

年末年始には連日連夜の集団夜営をやりぬき、 区内にある都の児童会館の軒先 からの追い出しには徹底的に抗議して、ついに館長の謝罪と追い出された仲間 の施設入所をかちとりました。これらの取り組みを通じて、私たちは支援とば らばらの野宿の当事者という図式は乗り越えられ、「自分たちでたたかえば勝 てる」という確信を持つに至りました。

こうして、渋谷での支援としての「いのけん」は発展的に解消し、野宿の当事 者同士と支援とが対等に結びつく「渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自 由連合(のじれん)」を結成しました。のじれんの理念は 「結成宣言」 に集約 されています。やや長い文章ですがじっくり読んでみてください。

そしてのじれん通信『ピカピカのうち』創刊のはこびとなりました。

『ピカピカのうち』には二つの大きな役割があります。ひとつは「のじれん」 の日々の活動・成果を報告することです。もうひとつは、これまで関心のなかっ た人にもわかりやすく野宿の問題に関わるきっかけを提供することです。

はじめて手にする人に何をどう伝えるか、その人がどう関わりを持ちはじめる ことができるのか、私たちもまだ模索しています。

もしこの通信を読んで、判らない! もっと知りたい! と思ったら、手紙をく ださい。現場に来てみてください。ただの感想でもいいのです。一方通行でな いやりとりから何かをはじめてください。そのきっかけとなることがこの『ピ カピカのうち』の役割なのですから。

のじれんは、「結成宣言」 にあるように、渋谷に限定されずにどんどん外につ ながっていこうとしています。野宿者とそうでない人がどんどんつながってい くことを目指しています。『ピカピカのうち』はそのための大きな翼となって いかなければなりません。皆様の暖かいご支援ご協力をお願いいたします。

1998年6月15日

署名に代えて     

通常この位置には「編集長」とか「のじれん代表」の署名がつくのでしょうが、 ご想像のとおり、のじれんにはそのような者はいません。

One for All, All for One という言葉は共産主義かせいぜい生協の標語だと 思っていたのですが、ラグビーというゲームの神髄でもあるのだいうことを聞 いたのは、学生時代に同好会に入っていた友人からです。サッカーではゴール した者が大げさと言えるほどに喜びを表すが、ラグビーではトライした者はむ しろ恥ずかしそうにしているのが対照的だというような話も、彼に聞いたよう に思います。

いま、これを書いている私は確かに特定の個人なのですが、それはたまたまこ の瞬間にボールを持っていたというだけのことです。だから私は名乗りを挙げ ず恥ずかしそうに微笑むだけにします。ここまでボールをつないできた多くの 仲間がいます。この先も同じです。のじれんというチーム(といってもはっき りした境目があるわけではありません。自分ものじれんだと思ったそのときか らあなたものじれんです)をどうぞ応援してください。

 


(CopyRight) 渋谷・野宿者の生活と居住権をかちとる自由連合
(のじれんメールアドレス: nojiren@jca.apc.org