南京レイプを明らかにする東京集会

−日本軍による性暴力−

1998年12月13日

呼びかけ文とプログラム


開催のよびかけ

今年も12月13日が近づきました。 南京大虐殺の犠牲者を追悼する集会を東京で行いたいと思います。 今年は、 「南京大虐殺における日本軍の性暴力」を中心テーマに据えたいと考えています。

日本軍による性暴力の凄まじさは1937年当時から知られていました。 多くの証言にみられることですが『“陰部に竹を突き刺された死体が、 えんえんと道ばたにころがされていた”、 “娘であろうが人妻であろうが片っ端から強姦した”、“終わると、 必ず殺した”、“強姦に飽きると、肉親同士に交わりを命じ、 それを見物するようなことも、あちこちでなされた”』 というような残虐非道を日本軍は繰り返したのです。
しかし、日本軍による性暴力についてはこれまであまり言及されませんでした。 性暴力の被害者の多くは直後に殺されており、生存した方々にとって、 語ることは苦痛以上のものでした。
加害者もまた語ろうとしません。 さらに加害を受けた当事者には、はたからは理解できない苦しみと痛みがある、 などのために容易に取り組むことができなかったのでしょう。

61年過ぎた今日、この問題を敢えて取りあげようとするのは、 中国の方々、とりわけ女性が受けた屈辱と苦しみを 歴史の彼方に埋没させてはならないと思うからです。 この性暴力は、中国の人々の人間としての尊厳を踏みにじる犯罪行為であり、 1937年以降の全面的な中国侵略において、 日本国が行った数々の暴虐行為と性奴隷制度につながっています。

是非この問題を共に考え、共に取り組み、「南京レイプを明らかにする東京集会 −日本軍による性暴力−」を共に創りあげていきましょう。


●12月13日 PM 1:00 〜 5:00

●星陵会館

(地下鉄永田町下車)
星陵会舘への地図

● 会場費1000円、中高生600円


プログラム

■挨拶: 田英夫 (参議院議員)

■講演: 「南京大虐殺と性暴行」
     蘇智良 (上海師範大学教授)

ビデオ:

■生存者証言: 蔡 玉英 / 張 俊英

■加害証言:  元日本軍兵士

■パネルディスカッション
 パネラー :笠原十九司/蘇 智良/川田文子/劉 彩品
  司会 :  田中 宏

■集会終了後、追悼デモ


主催: 「南京レイプを明らかにする東京集会」実行委員会
連絡先:国立市中2−1 一橋大学社会学部田中宏研究室気付
        TEL & FAX:042−580−8530

招請人:二十一世紀の平和と友好の為に歴史を正視し、 中国の戦争被害者を証言集会にお招きする会(代表 田英夫参議院議員)

後援: 中華人民共和国駐日大使館

実行委員会参加団体:ノーモア南京の会、南京大虐殺60ヵ年全国連絡会、 中国における日本軍の性暴力の実態を明らかにし、 賠償請求裁判を支援する会(山西省・明らかにする会)、 在日の慰安婦裁判を支える会、VAWW−NET、中国帰還者連絡会、 戦後補償ネットワーク(11月7日段階)


プロフィール

蘇 智良  上海師範大学教授

中国における日本軍の「慰安婦」制度の研究者。 華中の慰安所を現地踏査し関係論文多数発表。 97年南京大屠殺史国際シンポジウム、 98年南京大屠殺史研究成果交流会にて研究論文発表。 日中双方の研究者の注目を集めている。

蔡 玉英(69歳)

日本軍が南京を占領した旧暦11日に日本兵が我が家を襲い、 家主の朱おばあさんを撃ち、父も肩を撃たれた。 母の金の首飾りやお金を奪われた。 翌日、また日本兵が押し入り当時8歳の私のズボンを脱がそうとした。 私は驚きのあまり泣き叫び、父は私を助けようとして殴られ、 首を斬りつけられた。 私は額を切られた。 更に次の日、20歳過ぎの日本兵が押し入り、53歳になる母を強姦し、 銃の先を母の下半身にねじ込んだ。 母は、泣きながら日本兵に哀願していた。 父は傷が化膿して半年後に亡くなり、母は、嘆きと怒りのあまり失明した。(談)

張 俊英(70歳)

日本軍による性暴力の被害者。

笠原十九司

宇都宮大学教授。「南京難民区の百日」・「南京事件」など著書多数。

川田文子

作家、「赤瓦の家」・「皇軍慰安婦の女たち」など著書多数。 在日の慰安婦裁判を支える会。

劉 彩品

元南京紫金山天文台教授。ノーモア南京の会。

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メール・アドレス:
nis@jca.ax.apc.org

連絡先: 〒186-0004 東京都 国立市 中2−1
                    一橋大学  社会学部  田中 宏 研究室
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