キリスト者女性ネット情報
NO.7
短い2月が駆け足で過ぎ、春がそっと近づいて来ます。寒い地方でも光が日に日に輝きを増していることでしょう。いよいよ世界祈祷日の礼拝が全国各地で工夫を凝らしてもたれる週になりました。
スライドの解説について、一部訂正することをお許し下さい。不注意な表現や言葉が真実を遠ざけたり、人を傷つけることに気づかせられています。ご面倒をおかけして心苦しいのですが、どうぞご理解の上よろしくお願い申し上げます。
小さな集まりにも、大きな会場でのたくさんの人たちの集まりにも、神さまの霊がゆたかに注がれ、ルーマニアの女性たちと心を結んでの祈りと讃美がささげられますように。各地からのご報告を楽しみにお待ちしています。
女性委員会委員長 松浦順子
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■■世界祈祷日関連■■
★スライド14の解説文を訂正します。
キリスト者女性ネット情報NO.6で、紹介いたしましたスライド14「ブラショフの希望の家」の解説文を次のように訂正いたします。3/1の世界祈祷日には解説文(訂正版)をご使用ください。
*前 女性を売春や西欧でのセックス・ツアーへ向かわせる原因は、多くの場合、貧困です
*訂正 女性たちは、西ヨーロッパでの買う春、すなわち買春(かいしゅん)産業や買春(かい しゅん)観光の対象へと追い込まれていくのです。その原因は、多くの場合、貧困で す。
■■「すべての暴力を克服する10年」関連■■
★第2回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議
「加害者らへ怒りの渦…南アで相次ぐ乳児に性暴力」新聞記事(毎日 2/15)よると昨年10月、南アフリカ北部で生後9ヶ月の女の赤ちゃんがレイプされ、また12月には生後5ヶ月の赤ちゃんが17歳と24歳の男に襲われる事件もあり、いずれも公判中とのこと。事件の背景には、貧困の中でHIVウイルス感染者が猛烈な数で増えていることが指摘されています。
子どもへの性的虐待を大きな社会問題として提起し、国際的なキャンペーン活動へと拡げたのは、1990年代初めにタイで始まった「アジア観光における子ども買春根絶国際キャンペーン」です。この活動はアジアと欧米諸国に広がりました。96年8月、スウエーデン政府、ユニセフ、NGOなどが協力して、第1回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議がストックホルムで開催。5年後の2001年12月には、第2回世界会議が横浜で開かれ、136ヶ国3,000名以上の人々(内子ども・若者35ヶ国93名)が正式な参加者として4日間、情報交換、話し合い、決議を行いました。
最終日に出されたアピールでは、ストックホルム以降5年の間に、多くの国々で、子どもを性的搾取と虐待から守るための法的枠組みや環境整備がすすみ、また啓蒙、保護活動が子どもや若者をまきこんで活発になったこと、各政府、国際機関、非政府組織、民間部門の連携・協力も強まってきたことなどを評価しています。
残された課題も多くあります。国連の「子どもの権利条約」に基づいて子どもは買春、ポルノ、トラフィッキング(密輸)のような商業的性搾取から守られる権利をもつという原則をあらゆる場面で徹底させること。そのための関連国際条約の批准や各国の行動計画の実践を促進すること。子どもの権利に関する教育、情報活動の促進。そしてことに重要なこととして、子どもの権利を侵害する原因となる貧困をはじめとする広範な人間社会の問題の解決にとりくむことを確認しています。また国や地域、部門や領域をこえた連携と協力が欠かせないことにも、最終アピールはふれています。
日本でも多くのグループがこの課題に取り組んでいます。なかでも国際的NGOであるECPAT(End Child Prostitution, Child Pornography And Trafficking in Children for Sexual Purposes)の日本での活動を担うため、92年に発足した「ストップ子ども買春」の会は横浜会議の開催当事者の一つとして重要な役割を担ってきました。スウェーデン会議で日本の取り組みの遅れが指摘され、96年から子どもの性的搾取・虐待をなくすための立法措置を求める運動が開始され1999年5月「子ども買春・子どもポルノ禁止法」がようやく成立、同年11月から施行されています。法制定は大きな成果ですが、まだ十分とは言えません。ポルノの単純保持(ポルノ雑誌を持っていることだけ)やサイバーポルノ(コンピューターでつくられたポルノ映像)がインターネット上などで流れることも厳しく罰していこうという新たな法律の見直しが2002年11月に向けて始まっています。