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平成一〇年(オ)第一五八号
判 決
【 上告人清水 住所 略 】
上 告 人 清 水 和 幸
右訴訟代理人弁護士 森 田 倩 弘
森
保 彦
【 被上告人 住所 略 】
被 上 告 人 山 田 悦 子
右訴訟代理人弁護士 川 崎 伸 男
横 井 貞 夫
右当事者間の大阪高等裁判所平成七年(ネ)第三四九五号、第三五一七号、第三五四四号損害賠償等請求事件について、同裁判所が平成九年一〇月八日に言い渡した判決に対し、上告人から上告があった。よって、当裁判所は次のとおり判決する。
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人森田倩弘、同森保彦の上告理由について
所論の点に関する原審の事実認定は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯するに足り、右事実関係の下においては、本件小説は事実を摘示するものでありその出版によって被上告人の名誉が毀損されたとした上、上告人の抗弁は採用し難いとして、被上告人の損害賠償請求を一部認容すべきものとした原審の判断は、是認することができる。原審の判断及び措置に所論の違法はない。所論は、違憲をいうが、その実質は原判決の法令違背をいうものにすぎない。論旨は採用することができない。よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 井 嶋 一 友
裁判官 小 野 幹 雄
裁判官 遠 藤 光 男
裁判官 藤 井 正 雄
裁判官 大 出 峻 郎
[転記者注] 上告代理人の弁護士 森田倩弘の【倩】の字は、判決文では人偏【イ】の右の旁は【青】になっているが、フォントで該当するものがないため、【倩】を用いた。