【長崎被爆体験者】認定めぐる闘いはなお=橋場紀子(ライター)

2 months 2 weeks ago
             9月9日長崎地裁前=撮影・橋場 紀子 長崎で原爆に遭いながら、国に「被爆者認定」を拒まれてきた被爆体験者に、また、指定援護区域の壁が立ちはだかった。長崎地裁は9日、被爆体験者が県と市に被爆者健康手帳交付を求めた訴訟の判決で15人を救済、残る29人の訴えは退けた。キーワードは「黒い雨」。広島の黒い雨訴訟を経て22年に運用開始された新基準に沿った判決で、今度は被爆体験者に分断を持ち込んだ。一方、8月に被爆体験者に「合理的解決参画」を約束した岸田首相は21..
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【好書耕読】民主主義に新しい命を吹き込むために=𠮷原 功(JCJ代表委員)

2 months 2 weeks ago
 暉峻淑子さんは、近著「承認をひらくー新・人権宣言」(岩波書店)の「おわりに」で次のように書いている。「私が本を書きたいと思う動機には・・・社会の中に、深いひずみが生じて、周りから悲鳴をあげる声が聞こえ、私の心がその悲鳴に共振するときでした」と。 「悲鳴の声」が筆者に届き、「深いひずみ」を素早く感得できるのは筆者が常に社会を凝視し、虐げられた人々、マイノリティに温かい目を注いでいるからであろう。そればかりではない。筆者はしばしば市民・民衆のなかに飛び込みその声を聞き、多様で複..
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[B] 経済成長の深部を描く中国映画『飛昇』FLY TO TRNCSEND(1) 経済大国とAI帝国が出会った深センで何が起こったか  稲垣 豊

2 months 2 weeks ago
2010年、中国深センにあるiPhoneの巨大製造工場「富士康Foxconn(フォックスコン)」で13人もの若い労働者が、宿舎の屋上などから飛び降り自殺する事件が13件も相次ぎました。ドキュメント映画《飛昇》は、2010年に飛び降り自殺した13人のうち何とか命を取り留めた17歳の田玉さんを撮った作品で、2014年に私家版として公開されました。iPhoneがどのような過酷な労働者管理下で製造されているのか、そしてそこで働く労働者らの心の声が記録されています。
日刊ベリタ