定例研究会
第13回 定例研究会
地域水環境管理システムの新たな枠組み構築の視点
酒井 彰 流通科学大学教授
平成9年9月12日6時30分 日本水道協会会議室
平成8年度末の全国下水道普及率は55%になった。
酒井氏は、家庭生活や都市活動、生産活動の有機物質は制御できるようになったが、さらに良質の水環境を創るためには新たな枠組みの構築が必要であることを強く主張された。 そのために不可欠な「パラダイムシフト」を、次のように整理されました。
1.水循環システムと人との距離を再度近づける。住民の社会参加。
2.効率性のみの評価システムから脱却し、評価軸を多様化する。
3.資源利用と環境が相補関係をもつ水循環システムを構築する。
4.地域水循環をトータルな視点で捕える 施策相互の共同化。
5.広域の空間スケールでの影響を考慮する。適正規模な水循環規模。
6.柔軟に時間スケールに備える。更新、廃棄を含めた評価を行う。
「画一化」から「個性化」 への転機に立って、水環境を保全するためになすべきことが如何に多いかを痛感いたしました。
(1997.9.30 福田 記彰)