おばあちゃんのはこぶね
M・B・ゴフスタイン/著
谷川俊太郎/訳
2018年7月刊行
定価1500円+税
A5変上製・36頁
ISBN978-4-7738-1806-2 C0771
おもいでが わたしをあたためてくれる
おひさまのように。
大人になっても、年を重ねても、ずっと、自分のために大切にしたい一冊。
ゴフスタイン「最期のことば」を収録し、追悼の意を込めて復刊します。
90歳になるおばあちゃんが、子供の頃にお父さんが作ってくれたノアの方舟と木の人形と、動物たちを大切にしています。おばあちゃんは今でもそれを作ったときのお父さんの声をはっきりおぼえていて、すっかり塗料のはげてしまった木の動物たちを宝物にしています。
旧約聖書にテーマを借りて、年をとった人も、ずっと前は子供だったことを、ユーモラスに伝えています。このおばあちゃんも、そしてノア自身も心はいつだって若いときと同じなのです。方舟には大切な思い出がいっぱい詰まっていて、いつも心をあたためてくれるのです。
M.B.ゴフスタインは、様々な手法で絵本を作ってきました。この本のように、ほとんど線だけで描いたものや、パステルを使ったもの、そして自分で人形を作って撮影したものまで、いろいろあります。美術学校で教えていたので、一緒に仕事をしている学生たちの影響を受けて、手法を変えることもありました。
「とことんまで描いて描いて、ついにはなんだか自然に簡単に描けてしまったような気がするまで描くこと。」生前、ゴフスタインはそう語っていましたが、彼女の絵本はどれもそういう感じを抱かせるのです。
おひさまのように。
大人になっても、年を重ねても、ずっと、自分のために大切にしたい一冊。
ゴフスタイン「最期のことば」を収録し、追悼の意を込めて復刊します。
90歳になるおばあちゃんが、子供の頃にお父さんが作ってくれたノアの方舟と木の人形と、動物たちを大切にしています。おばあちゃんは今でもそれを作ったときのお父さんの声をはっきりおぼえていて、すっかり塗料のはげてしまった木の動物たちを宝物にしています。
旧約聖書にテーマを借りて、年をとった人も、ずっと前は子供だったことを、ユーモラスに伝えています。このおばあちゃんも、そしてノア自身も心はいつだって若いときと同じなのです。方舟には大切な思い出がいっぱい詰まっていて、いつも心をあたためてくれるのです。
M.B.ゴフスタインは、様々な手法で絵本を作ってきました。この本のように、ほとんど線だけで描いたものや、パステルを使ったもの、そして自分で人形を作って撮影したものまで、いろいろあります。美術学校で教えていたので、一緒に仕事をしている学生たちの影響を受けて、手法を変えることもありました。
「とことんまで描いて描いて、ついにはなんだか自然に簡単に描けてしまったような気がするまで描くこと。」生前、ゴフスタインはそう語っていましたが、彼女の絵本はどれもそういう感じを抱かせるのです。
【著者紹介】M・B・ゴフスタイン(エム・ビー・ゴフスタイン)
1940年、アメリカ、ミネソタ州セントポール生まれ。大学で美術と小説、詩作を学ぶ。卒業後ニューヨークに移り画家として活動。その後、 絵本の制作を始め、子どもたちや若い人に向けて、友情、自然、家族、仕事などをテーマに魅力的な作品を数多く発表。主な作品に『ブルッキーのひつじ』、『作家』、『画家』、『生きとし生けるもの』、『わたしの船長さん』、『ゴールディーのお人形』、『ピアノ調律師』、『ふたりの雪だるま』、『あなたのひとり旅』、『ねむたいひとびと』などがある。2017年12月20日逝去。この日は、ゴフスタインの77歳の誕生日であった。
【著者紹介】谷川俊太郎(タニカワシュンタロウ)
1931年、東京生まれ。1952年、第一詩集『二十億光年の孤独』出版。以後詩、エッセー、脚本、翻訳などの分野で文筆を業として今日にいたる。日本で紹介されているゴフスタインの絵本の数多くを手がける。詩集に『ことばあそびうた』、『みみをすます』、『日々の地図』、『はだか』、 『世間知ラズ』など、エッセー集に『散文』、『ひとり暮らし』、絵本に『わたし』『ともだち』など、詩集に『シャガールと木の葉』、『すき』、『詩の本』、『トロムソコラージュ』などがある。