行基と長屋王の時代
行基集団の水資源開発と地域総合整備事業
尾田栄章/著
2017年1月刊行
定価2400円+税
A5並製・408頁
ISBN978-4-7738-1701-0 C0021
天平の名僧・行基と悲劇の宰相・長屋王の「水」にまつわる意外な絆とは?
「天平十三年記」に記録された行基集団の社会事業を、熟達の河川実務家が史料と現地の状況に即して詳細に読み解く。そこから浮かび上がってきたのは、従来の定説をはるかに超える行基による開墾事業のスケールの大きさと、律令国家創成期の政権内で繰り広げられた歴史の秘められたドラマだった。
「天平十三年記」に記録された行基集団の社会事業を、熟達の河川実務家が史料と現地の状況に即して詳細に読み解く。そこから浮かび上がってきたのは、従来の定説をはるかに超える行基による開墾事業のスケールの大きさと、律令国家創成期の政権内で繰り広げられた歴史の秘められたドラマだった。
【著者紹介】尾田栄章(オダヒデアキ)
1941年福井県生まれ、奈良県育ち。京都大学大学院工学研究科を修了し、1967年に建設省に入省。河川管理の目的に「河川環境の整備と保全」を加えると共に住民参加を求める平成9年河川法改正に河川局長として携わる。
1998年に退官後、第3回世界水フォーラム事務局長などを歴任。また蓋をされた河川の再生を目指すNPO「渋谷川ルネッサンス」を立ち上げ、人と川との関係を広げ、深める活動に取り組む。2013年から2016年まで、東日本大震災と原発事故で被災した福島県広野町で福島県の任期付き職員として勤務した。著書に『対談集・みちのくに徹する̶東北の人と川』(山海堂、2002年)、『セーヌに浮かぶパリ』(東京図書出版会、2004年)がある。