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インタビュー

保育園ふやし隊@杉並を立ち上げた

曽山恵理子さん

  • 2013.07.15
  • 聞き手…岡田真紀
  • 撮影…落合由利子

曽山恵理子さん

親も子どもも泣かないように

「認可保育園つくってくださいね」。「保育園ふやし隊@杉並」を立ち上げた曽山恵理子さんは、選挙活動中の都議会議員候補者を見かけると、党派を問わず駆け寄り、にこやかな笑みを浮かべて握手しながら話しかける。何回も話しているうちに顔見知りになった候補者もいる。「子どもたちが未来を支えるのだから、この子たちが育つ環境をよくしたいと願っている子育て世代の声がもっと政治に反映されていいと思うのですね」と語る曽山さんは、これまで政治とは何の関わりもなかった。  曽山さんは9歳の男の子と1歳半の女の子の母親。ITスクールの会社で営業やキャリア支援を担当した経験をもつ。保育園の待機児童問題を知ったのは、第1子が入っていた認可保育園で父母会役員になり、ほかの父母会の様子を知るために得意のインターネットを使って「杉並の保育園」というコミュニティーを立ち上げた時だ。在園児の保護者のためのコミュニティーだが、「保育園に入れない!」という切実な声が次々と届いた。「こんなに保育園に入れない子どもがいて、母親が仕事を辞めなくちゃいけなかったり、就職できなかったりする。女性ばっかり結婚や出産といったライフイベントで、自分の生き方を変えなくてはいけないのはすごく不平等だと感じた」  以来、曽山さんは保育園の入所状況についての情報をSNSで流したり、親の相談にのったり、区に対して保育園の増設場所を提案したりした。しかし個人の動きに区はまったく関心を示さなかった。  そして第2子を出産。1年後に職場復帰をしようとしたが認可も認可外もどこの保育園にも入れず、やむを得ず育休を延長し、自分自身が「待機児童の親」という当事者になっていた。今年はじめ、認可保育園をつくってほしいという活動をしていたグループと出合い、意気投合して「保育園ふやし隊@杉並」を結成した。その後、認可保育園に曽山さんの子どもは入れたが、これは自分だけの問題ではなかった。 続きは本誌で...


そやま えりこ

1976年生まれ。学習塾会社社員ののち、女性が活躍できる場を求めてITスクールの会社に転職、その後SE(システムエンジニア)となる。2004年第1子出産。2011年第2子出産。2013年、「保育園ふやし隊@杉並」(東京)を立ち上げ、代表として活動した。 

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