人を排除しないで多様な支援を
神奈川県横浜市で、若い人をはじめさまざまな生きづらさを抱えた人々とつきあってきた、
鈴木晶子さん。現在は内閣府パーソナル・サポート・サービスモデル事業「生活・しごと∞わかもの相談室」事業の統括を務める。その一端をお聞きした。
鈴木さんがひきこもりの若者と最初に出会ったのは、大学院生の時だった。大検(当時)に合格後何年もひきこもりを続けている若者の話し相手になってほしいと頼まれ、若者の家に2年間通った。
その後、縁あって横浜市青少年相談センターでひきこもりの若者を支援。8割は料理や登山など若者が楽しめるプログラムだった。
「相談を10回やっても変わらない人が、居場所で人にかかわると変わっていくのが分かったんですね」
無料相談をやってみると困窮している家庭の子どもたちも来始めた。
「ニート」という言葉がよくないイメージで語られ始めたころだった。今では学校と就職の間にある大きな溝や、ひきこもり、いじめなどで、若者が働きたくても働けない状況にあるということが分かってきた。06年12月に横浜市の事業として(07年4月からは厚生労働省地域若者ステーション事業としても運営)よこはま若者サポートステーション(サポステ)が始まり、鈴木さんはここで働き始める。
続きは本誌で...
すずき あきこ
1977年神奈川県生まれ。臨床心理士。1歳から10歳までは伊豆七島の神津島で育つ。よこはま若者サポートステーションで若者を支援。2010年からパーソナル・サポート「生活・しごと∞わかもの相談室」で働く。