「ふぇみん」3154号(2017/6/15)を発行しました。 目次 2…安定ヨウ素剤の事前配布を求めて 3…週3日労働で生きられる社会を 4…これからの時代は「エシカルケータイ」 5…連載 つないで紡いで色とりどり生活② 6…film 『ありがとう、トニ・エルドマン』 1面 映画『きらめく拍手の音』監督 イギル・ボラさん Lee-kil Bora [ろうの両親にカメラを向けて] 聞き手…中村富美子 撮影…落合由利子 イギル ボラ ろうの両親のもとに、韓国の田舎町に生まれる。高校を1年でやめ、アジアを旅し、映画監督の道を独学で歩む。山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞に輝く初の長編『きらめく拍手の音』は、東京・東中野ポレポレほか全国で順次公開中。監督や家族のトークもある。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2面 原発事故時に、早期・確実に服用するために 安定ヨウ素剤の事前配布を求めて 文●島田清子 3面 非正規シングル女性の困難 週3日労働で生きられる社会を 文●栗田隆子 3面-2 ●平田安子さん(南相馬市原町区) 帰ったが気持ちは揺らぐ ●FLASH ・共謀罪廃案を求める 東京・日比谷野音で開催 5月31日 ・農薬被害を食い止めよう 市民らからの提言 5月31日 ・浜岡原発4号機保安規定違反 原子力規制委員会 5月31日 ・ヘイトスピーチ解消法から1年 「人種差別撤廃基本法」を 6月3日 4面 スマホ・ケータイ製造のウラに人権侵害や環境破壊が これからの時代は「エシカルケータイ」 文●田中滋 5面-1 【連載】つないで紡いで色とりどり生活②赤ちゃんは重度障害者だからさ 文●金澤まゆ 5面-2 【連載】ハーストーリーⅡ⑧ 1989 セクハラに「ノー」を言い始めた女性たち 6面 【Film】『ありがとう、トニ・エルドマン』 監督 マーレン・アデ 文●斉藤綾子(大学教員) 6月24日より東京・シネスイッチ銀座ほか全国順次公開 配給 ビターズ・エンド TEL03(3462)0345 【書評】6/15号の書評ページへ 『地方自治のあり方と原子力』反原発運動全国連絡会 編/七つ森書館2500円 『そろそろ、部活のこれからを話しませんか 未来のための部活講義』中澤篤史 著/大月書店1800円 『復興ストレス 失われゆく被災の言葉』伊藤浩志 著/彩流社2300円 ●Books 香害 そのニオイから身を守るには/哲学者と下女 日々を生きていくマイノリティの哲学/豊富温泉 ミライノトウジへ行こう! アトピー・疥癬を癒す日本最北の温泉郷/ぼくの村は壁で囲まれた パレスチナに生きる子どもたち ●Gallery 「沖縄戦 写真展」 7面 【連載】ゆりばら!(272)竹内佐千子 ●voices 「不愉快な番組」 ●FORUM「枚方交野支部は解散します」 ●ふぇみんのお店から 金子製麺 手のべ風そうめん(200g) 248円 近藤醸造 めんつゆ小(360ml)486円 めんつゆ大(1L)1080円 8面 ●event information ●diary ふぇみん日誌 -------------------------------------------------------------------------- ●ねこのひげ ●国際社会からの指摘により政府の示す「共謀罪」法案の根拠が次々崩壊している。しかし安倍政権は、これらを無視して今国会会期中に共謀罪を成立させるつもりだ●5月上旬、安倍首相に最も近いと言われる元TBS記者によるレイプ事件が発覚した。被害者の詩織さんは記者会見で、顔を出し、実名で被害を告発●詩織さんは告訴したのに、元TBS記者が逮捕も起訴もされなかったのは、陰に安倍首相の圧力があったと取りざたされている。詩織さんは、この事件を検察審査会に不服申立した●性暴力事件が政治的にもみ消されたのなら、私たちは黙っていない。審議中の刑法性犯罪改正とも関わる。女たちは「#なかったことにはできない」と追及に立ちあがり、6月8日に国会前で抗議した●加計学園問題でも前川前文科省事務次官つぶしに躍起になる政府。共謀罪とともに司法を私物化する政権を厳しく追及していこう。(さ) -------------------------------------------------------------------------- 3面【フラッシュ】 ・共謀罪廃案を求める 東京・日比谷野音で開催 5月31日 市民の集い実行委主催で開催され、約4700人(主催者発表)が集まった。民進、共産、自由、社民など野党議員らも参加。精神科医の香山リカさんは「このたたかいは、自分の心を明け渡さないという人間の尊厳をかけたものだ」と、新聞労連委員長の小林基秀さんも「嫌疑をかけ家宅捜索さえすれば当局の目的が達成される。当局が取り締まりたい人を取り締まるのが共謀罪だ」と話した。終了後は、銀座に向けてデモを行った。 ● ・農薬被害を食い止めよう 市民らからの提言 5月31日 農水省などが6月から農薬被害防止運動を実施するに伴い、反農薬東京グループ主催(ふぇみんも賛同)で市民からの提案集会が国会議員会館で開催された。農水省職員らも出席。住宅地での農薬散布の際の通知が不徹底なことに、農水省は「周知徹底する」とのみ回答。米農家からは、農産物検査法に基づく規格基準の着色粒(斑点米)規定により、子どもの脳への影響が指摘されているネオニコチノイド系農薬を使用せざるをえないので、規定撤廃の要望があった。 ● ・浜岡原発4号機保安規定違反 原子力規制委員会 5月31日 非常用ガス処理系と不活性ガス系の境界部に設置されている隔離弁が取り外され、一部が開放されたままだった。さらにこの放射性物質漏れを防ぐための弁をはずしたまま、使用済み核燃料を移す作業をしていた。使用済み燃料集合体に係る事故等は発生しなかったことから、原子力安全に及ぼした影響は軽度だったと評価し保安規定区分は「違反2」となった。放射性物質が漏れる事故は起きなかったが、簡単な問題ではないと伴委員や石渡委員が懸念を示した。 ● ・ヘイトスピーチ解消法から1年 「人種差別撤廃基本法」を 6月3日 昨年6月の同法施行以降の現状や、いまだ残る課題が示された。社会学者の明戸隆浩さんが街頭とネット上のヘイトの量・質を分析。昨年10月に日弁連が地方自治体あてにヘイトスピーチの実態調査をした結果、啓発活動は進んでいるが相談体制等は不十分であること等を北村聡子弁護士が発表。関西学院大の金明秀さんが、法務省による初めての外国人住民調査の報告書について解説した。後半はアイヌ・在日コリアン・新移住者・沖縄の現状を、当事者が訴えた。