地域通貨ピーナッツ
What's ピーナッツ

 

ボーンセンターの主要な本来事業の一つである「地域通貨 “ ピーナッツ ” 」は、 99 年 2 月のボーン設立と同時に試験運用を始めました。正確な統計はありませんが、日本で4番目に古いらしく、またテレビで 99 年 5 月に 「 LETS ・ 地域通貨」が紹介されたことなどから、 直後 にはマスコミの取材も来るようになりました。

このように社会的に注目され始めたこともあり、本来の まちづくり、都市計画のツールとして LETS ・ 地域通貨の機能が発揮できるような形に する為に副代表(当時)村山和彦が英国で LETS 利用の実情の調査を行い、 本格移行することを急ぎました。 99 年 9 月 9 日に、 LETS, 交換リングの機能を万全とし、わが国の社会構造にあわせて 小切手型から通帳型 (大福帳) に切り替えました。 ボーンセンターの LETS ・地域通貨講演会に参加された「千葉市中小企業指導センター(当時)」の鈴木所長(現千葉市収入役)がこれは商店街活性化に役に立つと判断、ゆりの木商店会会長海保眞さんを紹介してくださいました。半年間の解説、説明の後 2000 年 4 月から実際の商店街での運用が始まりました。

 

○ゆりの木との出会い

鈴木所長(現千葉市収入役)のご紹介で “ ゆりの木商店会 ” (千葉市中央区松波、JR西千葉駅前)で 99 年 10 月から 2000 年 2 月まで毎月商店会の例会で “ ピーナッツ ” の説明を繰り返しました。この間、商店会長の海保眞さんから使い勝手や通帳のデザインなどに様々なアドバイスをいただきました。


ゆりの木商店街
ゆりの木商店街 美容院「MADOKA」と海保さん

ところが、2000年3月の商店会の会合において、“ピーナッツ”の導入は否決されてしまったのです。忙しいときに大福帳を記入したりするのは大変だといったことなど、いくつかの理由がありました。しかし海保さんは、「小さいお店は他がやっていないことをやらないとダメなんだ。」と言って、ご自分のお店だけで“ピーナッツ”の導入を始めたのです。

大福帳・表
大福帳の表
大福帳・裏
大福帳の裏

 

こうして商店街の一角で“ピーナッツ”が使われ始めたのですが・・・、それから現在まで2年余りの間には、とてもここでは紹介しきれない様々な出来事が起こりました。とにかく商店街の様子が目に見えて変わってきたのです。「MADOKA」が“ピーナッツ”を導入した直後から、周りのお店も個々の判断で次々と導入を始め、今ではおよそ30店舗の商店会のうち半分以上で“ピーナッツ”が使えるようになっています。ゆりの木では地域通貨を一つのツールとして、仲間づくり・相互扶助、住み良いまちづくり、地域経済活性化という3つの動きが起こっている、そんな表現をすればよいでしょうか。

こうした変化の一端は、先ごろ行われた「ゆりの木夏祭り」でも垣間見ることができますので、その様子をご紹介します。

 

○ゆりの木夏祭り

ゆりの木商店会ができたのが98年のことで、それから始まったまだ歴史の浅いお祭りですが、徐々に地域にも定着し始めています。筆者はこの夏祭りに参加するのは今年で3回目になりますが、明らかに年々スケールアップしていく様子を感じ取っています。下手な説明より、ビジュアルでその様子を伝えた方がいいと思いますので、写真をどうぞご覧ください。

ゆりの木夏祭りアルバム

 

○ピーナッツクラブ西千葉

ゆりの木商店街だけでなく、西千葉の周辺 の “ ピーナッツクラブ ” の事業者の方が中心となって、これまでできなかったことをやったり、新しいアイデアを持ち寄って実践して、西千葉をより魅力のあるまちにしていこうと、 “ ピーナッツクラブ西千葉 ” なる自主グループが活動を始めました。夏祭り、 第三土曜市 でもブースを構え、 “ ピーナッツクラブ ” への入会申し込みに対応するなどしました。 現在では毎週金曜日(第三土曜市前日を除く) 14 時〜 16 時までゆりの木商店街の「壁の穴」にピーナッツクラブ事務局長佐久間聡子(連絡: 090 − 7836 − 2861 )が駐在して LETS ・交換リング型地域通貨ピーナッツのご案内、入会受付をしています。 今後は恒例となった「第三土曜市」の企画・運営や、ピーナッツ利用可能店のガイドの作成などに取りかかる予定です。 今後各地に「地域ピーナッツクラブ」が出来て活発なまちづくりが行われることを期待しています。 。

このように、“ピーナッツ”をきっかけとして次々と新しい仲間が加わったり、新しい活動が起こったりしています。商店街内部の交流が活発になっているだけでなく、商店街と農産物生産地域や福祉施設との交流が生まれたりしました。見た目にも、通りには草花がきれいに手入れされていたり、オブジェのようなものが登場するなど、行き交う人々の目を楽しませています。 “ ピーナッツ ” は着実にその実をあげています。

新しい活動としては、稲毛区三和商店街に空き店舗を改造して(有)アミーゴジャパン(通所介護施設)が開業しました。オーナーは「 MADOKA 」のオーナーで平成 14 年からボーンセンターの運営委員になられた海保眞です。海保眞は、「地域商店街が生き残る為には、地域に奉仕する商店街にならなくてはいけない。それも一過性のものではなく、地域の方々のゆりかごから墓場までに奉仕する必要がある。先ず老人介護である。」と考えました。この改造費の一部をピーナッツクラブメンバーの内、趣旨に賛成の方が無利子債(サポーター債)の引き受けをしました。御礼にピーナッツを差し上げるために、事務局から(有)アミーゴジャパンにピーナッツの無利子融資を行いました。ピーナッツが起業に応援をする第一号です。

立ち上げから 5 年が経った現在では、 “ ピーナッツクラブ ” の会員数は 600 人に迫る勢いで、問い合わせや視察の申し込みも依然として多くあります。運営管理を講演料、視察見学案内等の報酬充当で鰍ンんなのまち(代表取締役社長村山和彦運営委員)に委託しています。鰍ンんなのまちは NPO トライワープの協力を得て、 5 月から利用ができるように IT 化を進めています。これで管理にかかる作業量やコストの節約が可能となり、会員同士の交流(互助行為のマッチング等)がより活発化できます。

地域通貨の可能性−ピーナッツ実践報告

各方面からご好評を得た関連資料(ブックレット)「 地域通貨の可能性−ピーナッツ実践報告 」はおかげさまで はおかげさまで残部僅少となっております。ご注文はお早めに次のページからお願いいたします。http://www.jca.apc.org/born/jigyou/book/booklet/no1.htmlなお、現在 現在第二報告書を編纂中です。ご期待ください。

ピーナッツクラブ事務局:
〒 275−0014 習志野市鷺沼3−11−20 鰍ンんなのまち内
TEL047-470-6600
FAX047-470-6601

村山 和彦 murayama@seaple.ne.jp
佐久間聡子(090−7836−2861) sakuma@seaple.ne.jp

 

 

 

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