「在留特別許可取得一斉行動」 (速報) No.6



 10月18日午後1時、法務省に対して出頭者全員と弁護団そして支援団体による陳情行動を行いました。法務省は、事前の打合せで陳情者については議員2名(川橋幸子、福島瑞穂両参議院議員)、弁護団については3名(村田敏、児玉晃一、小林明隆弁護士)そして支援団体からはAPFSの吉成勝男代表だけしか出席を認めないと回答していました。法務省側は山田審判課長ほかが出席しました。まずAPFSの吉成代表から21名の未登録外国人に人道的な見地から在留特別許可を早急に認めるようにとの内容の団体署名110団体分を提出し、これについて簡単な説明をしました。また弁護団からは声明書が村田弁護士より提出されました。山田課長は「個々のケースを慎重に審査した上で、結論を出す」とのみ回答をしました。その後、山田課長は川橋、福島両議員とともに30分ほど個別の会談にはいりました。

 午後2時からは、衆議院議員第二議員会館で約80名の方々の参加で、「21名の在留特別許可を求める集い」を開きました。会場には、21名の出頭者のほかに弁護団、市民団体や労働組合の方々そして前述の川橋、福島議員のほかに佐々木秀典、小川敏夫衆議院議員ら衆参両議員9名(秘書を含む、公明党、民主党、社民党)が出席しました。冒頭吉成代表がこの間の経過と陳情に対する法務省側の対応を報告したのち、村田弁護団長からも弁護団としての声明書を入国管理局山田審判課長に手渡したことが報告されました。その後、川橋議員より山田課長との会談内容について、「妥当性、公平性を考慮しながら手続を進めていく」と山田課長が回答したとの説明がありました。福島議員、佐々木議員そして小川議員の激励のあいさつののち、移住連全国ネットの渡辺代表からも8月の入管法改悪阻止行動の経験を踏まえて、今回の在特一斉行動をさらに政治の場に反映させていこうとの挨拶がありました。最後に、今回の行動に学者として共鳴し行動に参加している駒井洋筑波大学教授より、学者、研究者のグループとしても今回の行動に対して法務省へのアピールを提出する予定であること、すでに150名を超える学者、研究者から賛同の声が届いていることも報告されました。

 9月1日の出頭から2ケ月を迎えようとしています。入国管理局は、すでに全員の違反調査、違反審査を終了しており、認定通知書が発布されています。また全員が仮放免の手続を終了しており、大人1名10万円、子ども1名5万円の保証金を支払っています。今月中にも口頭審理が開始される者もおり、事態は加速度的に進んでいます。APFSでは移住連全国ネットと実行委員会を結成し、27万人署名運動を開始するとともに、はがきやFAXを法務省及び首相官邸宛てに送付する運動も予定しています。また11月21日の日曜日には街頭行動に打って出ることも考えています。さらに、議員への要請を強め、国会対策活動にも力を入れていく予定でいます。一方、弁護団は在特不許可を想定して、行政訴訟の準備に入っています。秋も深まり、肌寒い日々が続きますが、もっともっと熱い熱い魂の込められた行動を積み重ねていきたいと思います。ご支援をお願いします。


○これまでの経過○

 9月 1日 21名の未登録外国人(3ケ国、5家族、2個人。2歳から68歳まで)
       第会議室で統括入国警備官が概略を説明したのちに、家族ごとに分かれて
       第一回目の違反調査。
   17日 ビルマ国籍のMさん一家の違反調査
   18日 イラン国籍のA・Gさんの違反調査
   20日 バングラデシュ国籍のAさんの違反調査
   27日 イラン国籍のTさん一家(子どもたちは除く)の違反調査
   28日 イラン国籍のFさん一家(子どもは除く)の違反調査
   29日 イラン国籍のMさん一家(子どもたちは除く)の違反調査
   29、30日 イラン国籍のBさん一家(子どもたちは除く)の違反調査

      ※全員1回ないし2回で違反調査を終了。

   15日〜30日 団体署名開始(最終集約110団体)
   21日 弁護団会議開催(日弁連)
   29日 参議院決算委員会で民主党の川橋幸子議員が陣内孝雄法務大臣に対して
       「超過滞在外国人に人道的な措置を」をテーマとして質問をする
10月 4日 駒井筑波大学教授、渡戸明星大学助教授、山脇明治大学助教授を中心と
       して21名の未登録外国人を支援する学者・研究者会議開催
   12日 社民党の土井たか子議員及び福島瑞穂議員に協力の要請
   13日 公明党法務部会にて報告(APFS・清水運営委員、移住連全国ネット
       ・渡辺代表、筑波大学・駒井教授)
   14日 学者・研究者が共同声明の原案を検討
   16日 同共同声明へ賛同を求める。1週間で150名を超える
   18日 法務省・入国管理局山田審判課長に陳情。110団体の署名と弁護団の
       声明書を手渡す
       衆議院第二議員会館にて「21名の未登録外国人に在留特別許可を求め
       る集い」開催
   18日 Fさん一家に仮放免が認められる。当日、違反審査開始
   19日 Mさん一家(イラン国籍)に仮放免が認められる。当日違反審査開始
   20日 Tさん一家に仮放免が認められる
   21日 Bさん一家に仮放免が認められる
   22日 Mさん一家(ビルマ国籍)に仮放免が認められる。 A.Gさんに仮放免が
       認められる。 Aさん(バングラデシュ)に仮放免が認められる

      ※その後、順次違反審査が行われ、ほぼ全員に認定通知書が発布される。

   25日 バングラデシュ大使館にて大使に今回の行動について理解を求める
   26日 Fさん口頭審理
   27日 Tさん口頭審理
   28日 東京入国管理局第二庁舎にて統括入国警備官、統括審査官、特別審理官
       に対して申し入れ。

1999年10月


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ASIAN PEOPLE'S FRIENDSHIP SOCIETY (APFS)